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物語の始まり
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「うわ、まじかこれ・・・」
朝、目を覚ますと煌びやかな部屋に、キングベットよりも大きいふかふかのベッド。
趣味の良い、といえない調度品の数々に、思わず言葉が漏れた。
自分の部屋はこんな煌びやかじゃない、と庶民全開の気持ちでベッドから降りる。
裸足だが、カーペットは絹のような触り心地でこのまま味わいたい気持ちも押し殺しながら、室内を見て回る。
黄金に彩られた大きな鏡を視線をやると、「うわぁ・・誰だこれ」と言葉を漏らす。
そこに写っているのは、日本人離れの美しい男だった。
いや、まだ男というよりも青年で、年齢はまだ10代後半くらいか?と思わずまじまじと見てしまう。
青空のような瞳に、黄金色の髪。現実離れしているその容姿に、悪夢のように感じてしまう。
「ん?この顔・・あ・・名前は確か・・」
顔を見ていると、ふと、頭にとある記憶が流れ込んできた。
婚約者を罵倒する姿や、メイドや使用人たちに嫌がらせや、嫌味をする姿。
この身体の『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』の記憶だ。
アディン・パトレクール・ヴァルデマー。
パトレクール王国第一王子であり、愚かでバカな王子。
聖女に恋をして、婚約者を蔑ろにし、パーティーで婚約者を罵倒し、婚約破棄を訴えるが、弟に止められて、
最後、国王の命で王太子の立場を追われ、追放される・・
だが、追放された後、評判の悪い王子は、民衆に見つかり、なぶり殺しに遭いジ・エンド。
それが、この物語の王子の最期だ。
元婚約者は、弟に恋をしており、二人は結ばれ、ハッピーエンドになる。
そして、アディンが恋していた聖女の本当の姿は教会より送られた毒婦で、王子を陥れるために用意された人材だったのだ。
むざむざ教会の策略に嵌った王子は、間抜けで愚かだと末代まで言われる。
「うーん。死んでからも言われ続けるのか・・」
見た目はとても美しいが、中身はとんでもないクズ王子に成り代わってしまったようだ。
本来の彼はどこに行ってしまったか不明だが、このまま放置していては、自分自身が追放され、殺害されるという最悪のバッドエンドを迎えてしまう。
置かれている悪夢な状況に現実逃避をしたくなるが、このまま逃げてしまえば3日後に絶望が待っている。
「なんで一般社会人の俺がこんなことに・・」
平凡庶民がまさかの王子、しかもざまぁ展開一歩手前である。
よくある追放物であれば、主人公を慕う家臣やメイドたちが追従したり、チート級な何かあれば、なんとかなるだろうが。
何度も言うが、この身体は、『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』。
性格はキング・オブ・クズ。つまり彼を慕っている家臣もメイドもいない。
剣術は中の下くらい。それも贔屓目で見てそれだ。
唯一、彼が誇ることができるのは魔力の高さだろう。だが、魔力が高いだけでは敵を倒すことも出来ない。
「うわ、マジ詰んだなコレ」
あの場で婚約破棄の云々を言わなくても、これまでの所業で追放処分は行われる筈だ。
よくある異世界物の追放では、追放された主人公が慕ってくれる臣下や、民のために頑張ったりするが、俺は嫌だ。
まあ、慕ってくれる臣下はいないが。くそ、なんか思ってて悲しくってきた。自分が悪い訳ではないのに。
俺は、
「そうだ、俺は引きこもりたいんだ」
前世、と言っていいかわからないが、日本人だった時の記憶は、大学卒業後に入社した会社は俗に言うブラック企業だった。
残業はほぼ毎日、しかも残業手当もなし。そして先輩からの日々のパワハラモラハラの最悪コンボ。
もう、俺は働かずに何もしたくない。
だが、手を打たなければ待っているのは、俺の破滅である。
「くそっ・・記憶を取り戻すタイミングが最悪だわ。もっと早くにして欲しかったわ」
ぐでり、と大きなベットに身体を横たえながら思わず毒吐く。
ふわふわの布団にこのまま寝てしまいたくなるが、寝てしまうをしてしまうと、この先の未来は望めない。
「何が良い手はないかな・・これまでのボンクラ王子のした行いを帳消しにする策・・
記憶喪失は、ボロが出そうだな。そのまま変な記憶を植え付けられて城を追い出される可能性だってあるし、逃亡は、もっと先が見えないから却下だな。最後の策は魅力の魔法にかかっていた説だけど・・」
この世界には、ファンタジーあるあるの魔法が存在している。
王子は、魔力が高いだけで素質は悲しいが、ゼロである。
魅了の魔法にかかっていて、と言う作戦は、聖女に傾倒している理由として成立する。
誰にかけられたか、となれば、第一王子を消す派閥の仕業だと容疑を押し付けられるが・・
「それだと性格のクズっぷりは消せない」
魅了だけでは、性格のクズさまではフォローは難しい。
これらを挽回する方ほなんて・・
「いや、待てよ・・禁術とされているこの魔法ならあるいは・・」
【洗脳の魔法】と言う禁術とされている魔法が存在している。
禁術のため、あまり公になってはいないが、王族という立場上そういう知識も勉強する機会が多いのだ。
ー洗脳の魔法とは、文字通り相手を意のままに操る魔法。
別名、傀儡魔法とも言われている。かけられた相手はその記憶すらなく、操られている自覚もない。
かけた相手の言うがままに従ってしまう、恐ろしい魔法でもある。
「この魔法にかけられたことにしてしまえば、性格のクズも、聖女に傾倒していたことも、全て洗脳されていたから、と思わせることが出来る。
今までの罪の帳消し、とまでいかなくても、『洗脳の魔法に掛けられて操られていた哀れな王子』という見せかけることができたら、
流石に死刑とか追放まで言わないだろう。たぶん・・」
追放と言われたら、外聞もなく泣いてやる・・
いい大人が、なんて関係ない。この身体はまだ子供だから関係ない。
そして最終目標は、幽閉という名の自堕落な生活を送ること、それだけである。
「さすがに本当の牢獄だったらまた泣き叫ぶとして、離宮みたいなところで、ただベッドと本か何かを置いてくれたら良いな・・
後は、メイド不要だが、食事とできたらおやつも欲しい・・」
監禁軟禁生活万歳である。つまり、追放ではなく、上手く自堕落な生活に持っていく。
そのために洗脳に掛けられていた被害者という立場が何より必要となる。
だが、その策にも課題が一つある。それは、第三者の犯行に見せかけないといけない点である。
自分で魔法をかけることはできるが、それでは自作自演を疑われてしまう。
もし自作自演の事がバレたら、追放処分ではなく、すぐ処刑されかねないのだ。
「自作自演にしないで、第三者からの魔法だと思わせる方法なんて、どこに・・」
誰かを別の人間の魔力残滓を残す方法は出来そうだが、のちにバレた際に冤罪を作ることは、人道的に避けておきたいところだし、
第三者の魔力なんてどうやって生み出せば・・
「いや、生み出す必要はない・・存在する人物の魔力を利用すればいける・・かも」
本来の知識ではなく、アディンの知識を利用する。
変身の魔法。文字通り別人になり済ますことのできる魔法であり、腕利の魔術師なら魔力も弄ることが出来るようである。
「ええと、変身の魔法は・・対象者を強くイメージすること・・」
髪の色、瞳、顔立ち、服装などを強くイメージする。
一番馴染みの深く、かつ、誰にも迷惑をかけない点で有力な男が一人いる。
それは、
「おっ・・上手くいったかな?」
鏡に映るのは、前の自分の顔である。
そう、日本人としての自分自身『早川孝宏』を作り出した。
これならば、アディンの周りの人間を巻き込むこともなく、冤罪を産まない最高の作戦だろう。
「後は、『早川孝宏』が『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』にかけた洗脳の魔法を解くワードを決めておかないと。
クズのまま処理されてしまう」
せっかく洗脳をかけてまでみんなを欺くのに、魔法が解けなければ意味がないのだ。
洗脳魔法は、相手を意のままに操ることが前提にはあるが、ごく稀に術の書き換えを行うことや、洗脳魔法を疑われた際などに
なかったことにする方法が存在する。
その際に鍵になる言葉が必要になる。
だが、その肝心の言葉を間違えてしまえば、その鍵を言われないまま、追放になってしまって、それから解かれる可能性も不明になってしまうため、かなり危険なやり方だ。
この先の流れは全然覚えていないし、なんならタイトルも、ヒロインも覚えていないため、どんな断罪シーンになるかわからない。
「婚約破棄のワードは・・いや、ダメだな。このクズ王子、何回も口にしてやがるし・・それなら・・あ・・名前」
名前。『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』の名前である。
アディンの名前はよく呼ばれることがあるが、『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』と呼ばれることは、ほとんどない。
「『国王陛下』から『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』と呼ばれること。それが、洗脳魔法を解ける鍵にしよう」
よくある王太子を追放するシーンでは、国王陛下から王太子の名前を呼び、そこから追放や、幽閉、処刑といった処分を口にするシーンが多いように思える。
非常に危険な賭けではあるが、これ以上の鍵が思い付かない。
「よし。出来ることは全てやった。あとは、運に任せよう!」
えいえいおー!と小さく自分を鼓舞しながら、腕を天井へ突き立てた。
ーさて、かくして享年28歳の社会人の魂が入ったクズ王子は、立ち上がる。
生き残り(自堕落な生活)を目指してー
朝、目を覚ますと煌びやかな部屋に、キングベットよりも大きいふかふかのベッド。
趣味の良い、といえない調度品の数々に、思わず言葉が漏れた。
自分の部屋はこんな煌びやかじゃない、と庶民全開の気持ちでベッドから降りる。
裸足だが、カーペットは絹のような触り心地でこのまま味わいたい気持ちも押し殺しながら、室内を見て回る。
黄金に彩られた大きな鏡を視線をやると、「うわぁ・・誰だこれ」と言葉を漏らす。
そこに写っているのは、日本人離れの美しい男だった。
いや、まだ男というよりも青年で、年齢はまだ10代後半くらいか?と思わずまじまじと見てしまう。
青空のような瞳に、黄金色の髪。現実離れしているその容姿に、悪夢のように感じてしまう。
「ん?この顔・・あ・・名前は確か・・」
顔を見ていると、ふと、頭にとある記憶が流れ込んできた。
婚約者を罵倒する姿や、メイドや使用人たちに嫌がらせや、嫌味をする姿。
この身体の『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』の記憶だ。
アディン・パトレクール・ヴァルデマー。
パトレクール王国第一王子であり、愚かでバカな王子。
聖女に恋をして、婚約者を蔑ろにし、パーティーで婚約者を罵倒し、婚約破棄を訴えるが、弟に止められて、
最後、国王の命で王太子の立場を追われ、追放される・・
だが、追放された後、評判の悪い王子は、民衆に見つかり、なぶり殺しに遭いジ・エンド。
それが、この物語の王子の最期だ。
元婚約者は、弟に恋をしており、二人は結ばれ、ハッピーエンドになる。
そして、アディンが恋していた聖女の本当の姿は教会より送られた毒婦で、王子を陥れるために用意された人材だったのだ。
むざむざ教会の策略に嵌った王子は、間抜けで愚かだと末代まで言われる。
「うーん。死んでからも言われ続けるのか・・」
見た目はとても美しいが、中身はとんでもないクズ王子に成り代わってしまったようだ。
本来の彼はどこに行ってしまったか不明だが、このまま放置していては、自分自身が追放され、殺害されるという最悪のバッドエンドを迎えてしまう。
置かれている悪夢な状況に現実逃避をしたくなるが、このまま逃げてしまえば3日後に絶望が待っている。
「なんで一般社会人の俺がこんなことに・・」
平凡庶民がまさかの王子、しかもざまぁ展開一歩手前である。
よくある追放物であれば、主人公を慕う家臣やメイドたちが追従したり、チート級な何かあれば、なんとかなるだろうが。
何度も言うが、この身体は、『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』。
性格はキング・オブ・クズ。つまり彼を慕っている家臣もメイドもいない。
剣術は中の下くらい。それも贔屓目で見てそれだ。
唯一、彼が誇ることができるのは魔力の高さだろう。だが、魔力が高いだけでは敵を倒すことも出来ない。
「うわ、マジ詰んだなコレ」
あの場で婚約破棄の云々を言わなくても、これまでの所業で追放処分は行われる筈だ。
よくある異世界物の追放では、追放された主人公が慕ってくれる臣下や、民のために頑張ったりするが、俺は嫌だ。
まあ、慕ってくれる臣下はいないが。くそ、なんか思ってて悲しくってきた。自分が悪い訳ではないのに。
俺は、
「そうだ、俺は引きこもりたいんだ」
前世、と言っていいかわからないが、日本人だった時の記憶は、大学卒業後に入社した会社は俗に言うブラック企業だった。
残業はほぼ毎日、しかも残業手当もなし。そして先輩からの日々のパワハラモラハラの最悪コンボ。
もう、俺は働かずに何もしたくない。
だが、手を打たなければ待っているのは、俺の破滅である。
「くそっ・・記憶を取り戻すタイミングが最悪だわ。もっと早くにして欲しかったわ」
ぐでり、と大きなベットに身体を横たえながら思わず毒吐く。
ふわふわの布団にこのまま寝てしまいたくなるが、寝てしまうをしてしまうと、この先の未来は望めない。
「何が良い手はないかな・・これまでのボンクラ王子のした行いを帳消しにする策・・
記憶喪失は、ボロが出そうだな。そのまま変な記憶を植え付けられて城を追い出される可能性だってあるし、逃亡は、もっと先が見えないから却下だな。最後の策は魅力の魔法にかかっていた説だけど・・」
この世界には、ファンタジーあるあるの魔法が存在している。
王子は、魔力が高いだけで素質は悲しいが、ゼロである。
魅了の魔法にかかっていて、と言う作戦は、聖女に傾倒している理由として成立する。
誰にかけられたか、となれば、第一王子を消す派閥の仕業だと容疑を押し付けられるが・・
「それだと性格のクズっぷりは消せない」
魅了だけでは、性格のクズさまではフォローは難しい。
これらを挽回する方ほなんて・・
「いや、待てよ・・禁術とされているこの魔法ならあるいは・・」
【洗脳の魔法】と言う禁術とされている魔法が存在している。
禁術のため、あまり公になってはいないが、王族という立場上そういう知識も勉強する機会が多いのだ。
ー洗脳の魔法とは、文字通り相手を意のままに操る魔法。
別名、傀儡魔法とも言われている。かけられた相手はその記憶すらなく、操られている自覚もない。
かけた相手の言うがままに従ってしまう、恐ろしい魔法でもある。
「この魔法にかけられたことにしてしまえば、性格のクズも、聖女に傾倒していたことも、全て洗脳されていたから、と思わせることが出来る。
今までの罪の帳消し、とまでいかなくても、『洗脳の魔法に掛けられて操られていた哀れな王子』という見せかけることができたら、
流石に死刑とか追放まで言わないだろう。たぶん・・」
追放と言われたら、外聞もなく泣いてやる・・
いい大人が、なんて関係ない。この身体はまだ子供だから関係ない。
そして最終目標は、幽閉という名の自堕落な生活を送ること、それだけである。
「さすがに本当の牢獄だったらまた泣き叫ぶとして、離宮みたいなところで、ただベッドと本か何かを置いてくれたら良いな・・
後は、メイド不要だが、食事とできたらおやつも欲しい・・」
監禁軟禁生活万歳である。つまり、追放ではなく、上手く自堕落な生活に持っていく。
そのために洗脳に掛けられていた被害者という立場が何より必要となる。
だが、その策にも課題が一つある。それは、第三者の犯行に見せかけないといけない点である。
自分で魔法をかけることはできるが、それでは自作自演を疑われてしまう。
もし自作自演の事がバレたら、追放処分ではなく、すぐ処刑されかねないのだ。
「自作自演にしないで、第三者からの魔法だと思わせる方法なんて、どこに・・」
誰かを別の人間の魔力残滓を残す方法は出来そうだが、のちにバレた際に冤罪を作ることは、人道的に避けておきたいところだし、
第三者の魔力なんてどうやって生み出せば・・
「いや、生み出す必要はない・・存在する人物の魔力を利用すればいける・・かも」
本来の知識ではなく、アディンの知識を利用する。
変身の魔法。文字通り別人になり済ますことのできる魔法であり、腕利の魔術師なら魔力も弄ることが出来るようである。
「ええと、変身の魔法は・・対象者を強くイメージすること・・」
髪の色、瞳、顔立ち、服装などを強くイメージする。
一番馴染みの深く、かつ、誰にも迷惑をかけない点で有力な男が一人いる。
それは、
「おっ・・上手くいったかな?」
鏡に映るのは、前の自分の顔である。
そう、日本人としての自分自身『早川孝宏』を作り出した。
これならば、アディンの周りの人間を巻き込むこともなく、冤罪を産まない最高の作戦だろう。
「後は、『早川孝宏』が『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』にかけた洗脳の魔法を解くワードを決めておかないと。
クズのまま処理されてしまう」
せっかく洗脳をかけてまでみんなを欺くのに、魔法が解けなければ意味がないのだ。
洗脳魔法は、相手を意のままに操ることが前提にはあるが、ごく稀に術の書き換えを行うことや、洗脳魔法を疑われた際などに
なかったことにする方法が存在する。
その際に鍵になる言葉が必要になる。
だが、その肝心の言葉を間違えてしまえば、その鍵を言われないまま、追放になってしまって、それから解かれる可能性も不明になってしまうため、かなり危険なやり方だ。
この先の流れは全然覚えていないし、なんならタイトルも、ヒロインも覚えていないため、どんな断罪シーンになるかわからない。
「婚約破棄のワードは・・いや、ダメだな。このクズ王子、何回も口にしてやがるし・・それなら・・あ・・名前」
名前。『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』の名前である。
アディンの名前はよく呼ばれることがあるが、『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』と呼ばれることは、ほとんどない。
「『国王陛下』から『アディン・パトレクール・ヴァルデマー』と呼ばれること。それが、洗脳魔法を解ける鍵にしよう」
よくある王太子を追放するシーンでは、国王陛下から王太子の名前を呼び、そこから追放や、幽閉、処刑といった処分を口にするシーンが多いように思える。
非常に危険な賭けではあるが、これ以上の鍵が思い付かない。
「よし。出来ることは全てやった。あとは、運に任せよう!」
えいえいおー!と小さく自分を鼓舞しながら、腕を天井へ突き立てた。
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