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アディンの独白
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あっぶね・・
アディンは、一人きりになった室内でそう心の中で呟いた。
ー所々、やばいと思ったが、なんとかなったな、と自分の考えた作戦に思わずニマニマしてしまう。
洗脳の魔法も初めて魔法を使ったが、上手くいって良かったし、演技力もアカデミー賞を取れくらいのものであると、誇らしく思っていた。
ふかふかの枕に顔を埋めながら、
「にしても、目を開けた時に重鎮クラスがいた時は驚いけど・・・」と小さく漏らす。
洗脳の魔法を自分自身にかけた後の記憶はほとんどないが、パーティーでシナリオ通りに父親の国王陛下に名前を呼ばれ、魔法が解けたのだろう。その瞬間の記憶は抜けているが、目を覚ましたら、父親や宰相、騎士団長達の姿が目の前にあって、思わず変な声出そうになったし・・
夢を見ていたかのよう、ってのは嘘じゃない。
自分でかけたのに、なんだか帰ってきた、戻ってきた、と思ったのは事実であり、何故そう思ったかも説明出来るものではなかった。
そして、さっさと幽閉処分にして欲しいという願いを実現するために、
「父上、洗脳の魔法をかけられていたとはいえ、此度の失態は全て私の至らないことで起こったものです。
そこで、処罰として死ぬまで幽閉でお願いできませんか?」
(追放じゃなくて、そこはできたら幽閉の方がありがたい、だらだらしたい。動きたくないし)
「何を言う!お前は悪くないではないか?!」
「いいえ、ここで何の沙汰もなければ、愚かな振る舞いをしてきた王子に対して、民衆も貴族たちも納得しないでしょう。本当は死罪の方が憂いを立つと言う面目は経ちますが・・私のした行いで死んでさようなら、など許されるわけもない。
追放処分も、もし道中で今回の犯人にまたかけられてしまえば、もはや対策は取れません。
なので、皆さんの目の届くところで、償いをしたいのです」
(もし今のまま追放されたら、好感度マイナスだから道中で殺されかねないし、歩くのは面倒だし、だるい。)
「そんなの私は納得できません!もし、もし万が一にもアディン殿下がそのような処分をお受けになるのなら、この騎士団団長カルビス・ヴァフラムも同様に幽閉される覚悟があります!貴方さまを御守りすることができなかった私ができる唯一のことです!」
「いや、それはダメだよ。君はこの国にとってかけがえの無い存在なんだ。無能な王子ではなく、これからもこの国ため、そして、父や弟を支えて欲しいよ」
(いやいや納得してよ。ってか重いよ、重すぎる。え、君騎士団長でしょ? 幽閉なんてされてたら国の兵力ダダ下がりじゃん。俺のだらだら生活のために頑張って国を守ってよ)
と、中々にクズなことを考えながら、先ほど会話をしていたのだ。
だが、幽閉の話を出した時のみんなの反応に違和感を覚えていた。
「おっかしいな・・俺の予想では・・」
洗脳の魔法にかけられるなんて、軟弱だな!
↓
追放!と思ったけど、また国外で洗脳の魔法にかけられて、自国に迷惑かかるのは困るし、迷惑だ!
↓
それなら、幽閉して監視すれば良いな!
と、なる予定であったが、国王の反応はイマイチ良くないし、宰相や婚約者の父などは顔面蒼白って感じだし、オディルは、今にも倒れそうなほど動揺していた。気持ちはわかる、周りはいかつい男しかいなかったよなーと、常識からズレた感想を抱いていた。
さて、ここでクエスチョン。
息子が、慕うべき殿下、婚約者が自分たちの知らないところで長年、何者かの手によって操られていたこと。
今ままでの行動や言動がその操られたものであったこと。
そしてそれに一切疑問すら抱くことなく、放置し、更に追放をしようとした瞬間、洗脳という魔法にかけられていたことがわかったこと。
そしてそして更に、操られていた時に記憶を持ち、操られていたことを自身のせいだと悔やむ、そんな姿を見た彼らの気持ちを20字以内で述べよ。
結論、20文字も不要である
只々、「絶望、もしくは罪悪感半端ない」である。
だが、残念ながらそんな彼らの思いは当の本人には全く、届いていない。
付け加えるなら、思っていた反応と違うのは何故だ?と首を傾げる始末である。
ーここから、乙女ゲーム特有のざまぁ展開からかけ離れた、勘違いが更に勘違いを加速させるズレたものへ変わっていくことになるとは、
台風の目である彼 アディンは知る由もなかった。
アディンは、一人きりになった室内でそう心の中で呟いた。
ー所々、やばいと思ったが、なんとかなったな、と自分の考えた作戦に思わずニマニマしてしまう。
洗脳の魔法も初めて魔法を使ったが、上手くいって良かったし、演技力もアカデミー賞を取れくらいのものであると、誇らしく思っていた。
ふかふかの枕に顔を埋めながら、
「にしても、目を開けた時に重鎮クラスがいた時は驚いけど・・・」と小さく漏らす。
洗脳の魔法を自分自身にかけた後の記憶はほとんどないが、パーティーでシナリオ通りに父親の国王陛下に名前を呼ばれ、魔法が解けたのだろう。その瞬間の記憶は抜けているが、目を覚ましたら、父親や宰相、騎士団長達の姿が目の前にあって、思わず変な声出そうになったし・・
夢を見ていたかのよう、ってのは嘘じゃない。
自分でかけたのに、なんだか帰ってきた、戻ってきた、と思ったのは事実であり、何故そう思ったかも説明出来るものではなかった。
そして、さっさと幽閉処分にして欲しいという願いを実現するために、
「父上、洗脳の魔法をかけられていたとはいえ、此度の失態は全て私の至らないことで起こったものです。
そこで、処罰として死ぬまで幽閉でお願いできませんか?」
(追放じゃなくて、そこはできたら幽閉の方がありがたい、だらだらしたい。動きたくないし)
「何を言う!お前は悪くないではないか?!」
「いいえ、ここで何の沙汰もなければ、愚かな振る舞いをしてきた王子に対して、民衆も貴族たちも納得しないでしょう。本当は死罪の方が憂いを立つと言う面目は経ちますが・・私のした行いで死んでさようなら、など許されるわけもない。
追放処分も、もし道中で今回の犯人にまたかけられてしまえば、もはや対策は取れません。
なので、皆さんの目の届くところで、償いをしたいのです」
(もし今のまま追放されたら、好感度マイナスだから道中で殺されかねないし、歩くのは面倒だし、だるい。)
「そんなの私は納得できません!もし、もし万が一にもアディン殿下がそのような処分をお受けになるのなら、この騎士団団長カルビス・ヴァフラムも同様に幽閉される覚悟があります!貴方さまを御守りすることができなかった私ができる唯一のことです!」
「いや、それはダメだよ。君はこの国にとってかけがえの無い存在なんだ。無能な王子ではなく、これからもこの国ため、そして、父や弟を支えて欲しいよ」
(いやいや納得してよ。ってか重いよ、重すぎる。え、君騎士団長でしょ? 幽閉なんてされてたら国の兵力ダダ下がりじゃん。俺のだらだら生活のために頑張って国を守ってよ)
と、中々にクズなことを考えながら、先ほど会話をしていたのだ。
だが、幽閉の話を出した時のみんなの反応に違和感を覚えていた。
「おっかしいな・・俺の予想では・・」
洗脳の魔法にかけられるなんて、軟弱だな!
↓
追放!と思ったけど、また国外で洗脳の魔法にかけられて、自国に迷惑かかるのは困るし、迷惑だ!
↓
それなら、幽閉して監視すれば良いな!
と、なる予定であったが、国王の反応はイマイチ良くないし、宰相や婚約者の父などは顔面蒼白って感じだし、オディルは、今にも倒れそうなほど動揺していた。気持ちはわかる、周りはいかつい男しかいなかったよなーと、常識からズレた感想を抱いていた。
さて、ここでクエスチョン。
息子が、慕うべき殿下、婚約者が自分たちの知らないところで長年、何者かの手によって操られていたこと。
今ままでの行動や言動がその操られたものであったこと。
そしてそれに一切疑問すら抱くことなく、放置し、更に追放をしようとした瞬間、洗脳という魔法にかけられていたことがわかったこと。
そしてそして更に、操られていた時に記憶を持ち、操られていたことを自身のせいだと悔やむ、そんな姿を見た彼らの気持ちを20字以内で述べよ。
結論、20文字も不要である
只々、「絶望、もしくは罪悪感半端ない」である。
だが、残念ながらそんな彼らの思いは当の本人には全く、届いていない。
付け加えるなら、思っていた反応と違うのは何故だ?と首を傾げる始末である。
ーここから、乙女ゲーム特有のざまぁ展開からかけ離れた、勘違いが更に勘違いを加速させるズレたものへ変わっていくことになるとは、
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