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9.魔王様とモーニングルーティン *
しおりを挟む俺の朝は隣で眠るフォルティスを起こすところから始まる。フォルティスが起きてくれないと、起き上がることすらできない。
魔王城にやって来た日からずっと俺はフォルティスのベッドで眠っている。城の使用人寮に申し込みをしたが、フォルティスの決済が下りなかったのだ。
『寝ている間に死んでしまったら大変だ』
というのが理由らしい。俺が寝ている間、フォルティスも寝ているのだから、万が一、何かあったとしても何も出来ないんじゃないか?という質問はさらりと流された。
俺には言えない秘密がありそう。
そんな風に流されるまま始まった同居生活はフォルティスのスキンシップ過多なこととベッドでは夜着を身につけないという習慣を除けば、概ね順調だった。
そう、寝る時のフォルティスは何も身につけていない。初めてこのベッドで寝かされた俺が裸だったのも彼のこの習慣のせいだった。
俺は普通にパジャマ代わりのシャツを着て寝ている。
当初、パジャマを着る俺にフォルティスは駄々を捏ねたが、度重なる交渉の結果、彼のシャツを着ることとズボンは履かないことで折り合いをつけた。
布面積的には、お互い半分ずつ譲り合った形だが、この格好はこの格好で恥ずかしいので悔しいが、交渉結果はフォルティスの勝利だろう。
そんな彼シャツ状態の俺を抱き締めて寝るのが、最近のフォルティスのお気に入り。
長身で鍛えているフォルティスの拘束は強く、毎朝が戦いだ。
「陛下、朝ですよ。お願いですから起きて下さい」
「んー……」
「陛下、……魔王様……フォルティス様、起きて下さいって」
名前を呼ぶと抱き枕扱いの俺を抱き締める腕がますます強くなった。しまった、逆効果か。
「起きてくれないと悪戯しますよ?」
保育園でお昼寝から起きない園児相手に同僚の保育士が「起きないと悪戯しちゃうぞ~こちょこちょこちょー!」とくすぐっていたのを思い出して言ってみたら。
「それは楽しみだ。何をしてくれるのかな?」
「起きてるじゃないですか」
「悪戯、してくれるんだろ?」
そういうと、フォルティスは首筋に顔を埋め、弱いところに歯を立ててきた。
「んんーー!」
ペロペロと舐めながら、手は身体の線をなぞり、腰を撫でる。
「陛下、やめてください」
「伊織が悪戯してくれないから、私がしてみたんだがーー気持ち良さそうだな?」
「それは陛下がやらしいことするから。ほら、もう起きますよ!」
「もう少し」
そう囁いてフォルティスは、俺の下腹部を撫でた。シャツの裾から手を入れ、直に揉みしだく。
「ひゃあ……んん……ぁ……」
上下に擦られ、柔らかなところを優しく揉まれて声が止まらない。
「あぁ……んぅ……も、……へいかぁ……そこ、だめ……」
「ここはダメなのか? じゃあ、こっちだな」
前を弄っていた手が後ろに回る。肉付きの薄い双丘を大きな手に一掴みにされ、捏ねられた。
「あ、そっちは……!」
「んー? 気持ちいいな?」
尻を揉んでいた指が一本、狭間に忍び込む。探るように動き、そっと後孔を撫でた。縁をくるくると触られ、ぞくぞくとした快感が背をかける。
快感に緩んだ孔へ指先が滑り込んだ。
「フォルティス……! そこは、ほんと、だめ……!」
「挿れたい」
「…………だめ」
「今日のところは引くよ。代わりに一緒に気持ち良くなってもいいか?」
猛ったフォルティスの陰茎を太ももに擦り付けられる。すごく熱い。
「いや?」
首を振ると2人のものを手に収められ、まとめて刺激される。一回り以上大きなフォルティスのものが擦れて、狂いそうなほど気持ち良い。
「はぅ……あ、あ、そこ……ん、んんっ」
「先っぽ弄られるの好きだよな?」
「ぅん……すき、すきぃ……おねが、い、もぅ……イかせて」
「もうちょっと見てたかったが、限界か……」
耳朶を食まれ、囁かれる。
先端の孔を指で引っ掻かれ、熱い液体が迸った。
「あ、あ、ぁあ……んん!!」
「くっ……!」
同時に果てたフォルティスの熱い体液が僕のものにかかった。2人分の白濁をフォルティスが拭う。
「あ……」
整わない呼吸に喘ぐ俺をぎゅっと抱き締め、首筋に顔を埋める。
「可愛かった……すごく……」
「ばか……もう、いい加減に起きないと朝ごはん食べ損ねますよ」
「わかった。でも、伊織。私が食いっぱぐれないように早く起こしてくれてるだろ?」
「さて。どうですかね?」
フォルティスの頬にそっとキスをしてベッドを抜け出した。
シャワーを浴び、着替えたエプロンをキュッと締める。
今朝は何を作ろうかな?
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