R18 短編集 さくっと読める官能小説!その1

黒瀬志乃

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僕は隣の部屋で眠る妹の事が好きすぎて夢なのか現実なのか?僕は童貞を捨てたらしい…

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「あ、あの……おにいちゃん」
「……な、なに? どうしたの、美夏?」
「えとね。その……あのね……」

もじもじと恥ずかしそうに身をよじる美夏。そして、上目遣いで俺を見ると、小さな声でこう呟く。

「み、美夏……もっかい……したくなっちゃったの……」
「……………………は?」

一瞬何を言われたのか分からず、俺は間の抜けた声を返す事しかできなかった。だがすぐに我に返り──しかしそれでもまだ理解が追いつかずに、俺はもう一度聞き返す。

「い、今なんて言った? もういちど言って……」
「うぅ……恥ずかしいよぉ」

美夏は耳を真っ赤に染めて俯いてしまった。けれど、やがて潤んだ瞳と真っ赤な顔のまま勇気を振り絞るようにこちらを見上げると、辿々しい口調でこう繰り返したのだ。

「もっかい……えっちしよ……?」

そんなどこか不安そうな表情で見つめてくる美夏に──

「……あれ?」

……え? ……は? …………へ……? ……何がどうして……?

今まさにその衝撃的な言葉を聞いたばかりだというのに。そんな風に動揺している間に気づいた違和感に困惑しながら首を傾げる俺に対し、「あっ」と小さく息を呑むような音が聞こえた直後であった。

(……夢?)

そうだ。これはきっと夢なのだ。そうに違いない。こんな展開有り得ないもの。だって現実ではあり得ない事だもの。だって今まで一度だってこんな風に誘われたことなんか無かったし……いやそれどころじゃない!

(だって……まさか……こんなことが起きるなんて!)

こんなことを思ってしまう時点でどうしようもない。しかし心のどこかで喜んでしまっている自分がいるのも確かであり──そう思った瞬間にハッとして意識を取り戻し慌てて飛び起きる。

(……ってことは……つまりこの状況は……)

「っ!!」

(…………嘘ぉぉおおおっ!!)

俺は愕然としたまま硬直する他無かったのである。

「ごめんねお兄ちゃん!」

ベッドから起き上がりパジャマ姿のままで土下座する美夏。それを見て呆然とする俺。

「あのね? 朝起きたら身体が勝手に動いてたっていうか……気が付いたら裸になってお兄ちゃんのベッドに入ってたの!」

「…………」

「それでつい魔が差しちゃって……触ってたら止まらなくなって……それでそのまま寝ちゃって……」

「………………」

「だからお願いだから許して!」

必死な形相で平謝りしてくる妹の姿に頭痛を感じながらも深いため息が出た後でようやく口を開けることができた。「お前さぁ……」

「うっ……やっぱり怒ってるよね? 当たり前だよね……」

「当たり前だろ!」

大声で叫ぶと同時に布団を引っ掴んで投げつけてやるとそれを受け止めた美夏は目尻に涙を溜めながら再び頭を下げてくる。その様子に胸が締め付けられる想いを感じつつも俺は諭すように語りかけた。

「美夏……お前本当にわかってんのか?」

「えっと……ごめんなさい」

「違う! そういうことじゃなくて……いいかよく聞けよ? 兄妹なんだからこういうのは絶対ダメなんだぞ!? わかったな!?」

「……うん」

「わかればいいんだよ」

そこで一旦言葉を区切り改めて向き合うと真剣な面持ちのまま続ける。

「……でも今回は特別に大目に見てやるから二度としないと約束できるか?」

「ありがとうお兄ちゃん♡ 約束するね♪」

最後の方だけ妙に明るくなる声音と共に満面の笑顔になる妹を見てほっと安堵するもののその後すぐに別の疑問が湧き上がる。

(あれ? 今コイツ何かおかしな事言わなかったか……?)

「ねぇ……お兄ちゃん……?」

(……っ!?)

不意打ちのように話しかけられびくんっ♡っと震える。

「ちょっと聞いてもいいかな~?」

「な……何でしょうか?」

普段通りの調子に戻った美夏に対して警戒心を強める一方で恐る恐る聞き返す。すると彼女はニヤニヤと小悪魔的な笑みを浮かべつつこう続けたのだ。

「お兄ちゃんって童貞だよねぇ?」

「どっ……!?」

突然何を言い出すかと思えばとんでもない爆弾発言をしてきやがった! 驚きすぎて言葉を失ってしまった俺を見やりながら更なる追い打ちが飛んできたのである。

「ふふん♡ 実は昨日ね……アレ見ちゃったの~♪」

「な……何をだよ……?」

「実は美夏さぁ……昨夜お兄ちゃんの部屋にこっそり忍び込んだんだ~♡」

「……………は?」

一瞬意味がわからず固まった後ゆっくりと言葉の内容を咀嚼する。しかしそれ以上考える時間すら与えられないままに畳みかけるように告げられていく。

「それでねー? いつも通りPCの中覗いてたらさー変なの見つけちゃったのー! 何だと思うぅ~?」

「し……知るかよ」

「正解はこれでしたー!!」

ばっと勢いよく立ち上がって手に持っていたノートパソコンを開いて見せつけてくる。そこに映っていたものは──

『【厳選】巨乳姉妹丼特集』というタイトルの表紙イラストだった……

「ちょ!? なんでそれを!!」

慌てて取り上げようとするものの素早く回避されてしまう。

「ふっふーん♪ 見つかっちゃったらしょうがないよね?」

「おい! 返せって!」

「え~どうしよっかな~♡」

ニヤつきながら距離を取る美夏に向かって手を伸ばすも寸でのところで躱される。それでも懲りずに何度もチャレンジしていくうちに少しずつ壁際に追い込んでいったのだが──

「うりゃ♡」

突如体当たりを食らいそのまま押し倒されてしまった。

「きゃ♡ 失敗しちゃった♪」

「お前な……!」

「まあまあ落ち着いてくださいまし♪」

「これが落ち着いていられるか! 早く退けろ!」

「嫌ですわお兄様?」

挑発的な笑みと共に上半身を起こす美夏は馬乗りのような体勢をとりつつ妖艶な雰囲気を醸し出していた。そんな妹を見てゴクリと喉を鳴らしてしまう自分が情けなくなるほどに興奮しているのがわかるくらいだ。

「ねぇお兄様? 私達血は繋がっていないとはいえ義理とはいえ兄妹なのですよ?」

「だからそれがどうしたんだよ」

「こんなにも仲良しな私達ならもっと親密になりたいと思いませんか?」

「思わねーよバカタレ」

「嘘つかなくて良いのですよ? 正直に言ってご覧なさいな♪」

「うるせぇ黙れ痴女」

「ひどいですねぇ……傷つきましたよ?」

「だったらさっさと降りてくれ頼むからマジで!」

必死になって訴えるとようやく解放されたため急いで離れようとすると腕を掴まれ引き寄せられたためまたしても抱き着かれる羽目になった。

「あははっ♪ 捕まえました♡」

「離せって!」

「嫌です♪ このまま一緒に楽しみましょうよお兄ちゃん?」

「断るっつってんだろうが! いい加減にしろよこの変態野郎!」

「ひっどーい!」

口を尖らせて拗ねるフリをする美夏を力ずくで引き剥がそうとした時だった。

美夏が僕のあそこを握りしめたのだ。

「ぉふ!?」

突然の刺激に変な声が出てしまい慌てて口を手で押さえる。それを見た美夏はニヤリと笑みを浮かべると僕のズボンをおろし、むき出しになった男根を上下にとゆっくりと手を動かし始めたのである。
(ちょ……!待って待って!)
心の中で叫ぶも虚しく徐々に速度を上げていく彼女の指使いに翻弄されてしまう。何とか振りほどこうと試みるものの力が入らない上に何故か快感を感じてしまっている自分がいることにも驚いた。それでも必死になって耐えようとしていたのだがついに限界を迎えてしまうことに──そして次の瞬間には盛大にイってしまったのだ。

「……あれ?」

呆然としながら自分の手についた白濁液を見つめる美夏。一方の俺はと言えば恥ずかしさのあまり真っ赤になっていた顔を俯かせて黙り込んでしまっていた。

「あ、あの……お兄様……?私の中でださなきゃだめでしょ?」
「……なんだよ」

消え入りそうな声で答える俺に彼女は申し訳なさそうな表情で謝罪の言葉を口にした後でこんなことを言ってきたのだ。

「ごめんなさい……お兄様の童貞、奪っちゃいますね……」
「……え。やめろって。おおお!きぼぢいい…」

ずっぽりとあそこの入り込んだ男根がびくびくしている。
そして改めて互いに向き合うとどちらからともかく唇を重ね合わせて濃厚なキスをした。
しばらくの間そうして互いの舌の感触を味わい続けた後でゆっくりと顔を離すと唾液が糸を引いて切れたもののすぐにまた引き寄せられるようにして再び重なったのだが──その時だった。

美夏が激しく僕の上で腰を動かし始めたのだ。

「ああん、お兄ちゃん気持ちいいい。中に出して~・・・!」

「いや、やめろって美夏!」

必死の訴えも空しく美夏は僕の上で激しく動き続けついにその時を迎えた。
どくんという脈動と共に熱い液体が注ぎ込まれる感覚に身を震わせながら僕は意識を失ったのだった。

(……あれ……?)
ふと目を覚ますとそこは自分の部屋のベッドの上だった。
慌てて飛び起きると股間に違和感を覚えて恐る恐る確認してみるとやはり朝起きた時と同じ状態になっていたことに落胆してしまうと
同時に夢で良かったと安堵する気持ちもあったのだが同時に少し残念にも思っていた。
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