登録者0人の底辺配信者だった俺が、魔界で配信を始めてみたら人気者になった件

タバスコ

文字の大きさ
14 / 111

水エリアとDランク

しおりを挟む
 禁断の魔剤について実験した次の日。いつも通り配信しながら、新たなる階層の31階層へと向かっていた。

「30階層までは森林エリアでしたが、31階層からは水属性エリアのようですね」

 31階層へとつながる階段を降りると、所々に水溜りや池があり、川や滝なども存在するエリアが広がっていた。

 自然の景色が美しくつい見惚れてしまいそうになるが、こういった水エリアの恐ろしさを俺は知っている。
 まず、どんな魔物がどこにいるのかわからないところ。見渡せばわかるが、障害物がほとんどないにも関わらず目視できる魔物が居ないんだ。

 ほとんどの魔物が水中にいるんだろうな。人間界での経験から考え、水に触れないよう慎重に進んでいく。

 人間界の水エリアだと、水に触れなければ魔物が出てくることは滅多になかった。しかし、魔界の魔物はやはり一味違うようだ。
 川の横を通るとその足音を聞きつけたのか、いきなりタコの魔物が飛び出してきた。

【粘液の腕】

 タコはいきなり墨を吹きかけてくると相場は決まっている。あらかじめ片腕をスライムに変えておくと、案の定タコは墨を吐き出した。

 スライムは防御力、攻撃力共に最弱クラスだが、体積の大きさと形の自由度だけは優れている。傘のように形を変化させ、しっかりと墨を全て防ぎ切った。

【酸粘液の腕】

 スライムの腕を酸スライムに変化させ、空中で無防備になっているタコを拘束した。スライムの体内へとタコを入れてやれば、酸性の粘液によってドロドロと溶けていく。

 戦闘終了かと思いきや、落ち着く間も無く次々と魔物が水中から飛び出してきた。タコ、イカ、サメ、カエルなどが多いな。全員水属性の魔物だ。

 酸スライムの腕を枝分かれさせ、どんどん魔物を捕まえて処理していくが、全然減らないな。捕まえられなかった魔物は、また別の水中へと逃げて再び突撃してくるし、水中から遠距離攻撃を仕掛けてくる魔物もいる。

 1体1体は強くないが、数と水中というポジションも相まって厄介だ。1度に大量の敵を屠れて、水中にまで有効な技……アレで行くか。


【飛兎の足】【妖精の羽】

 
今から使うのは強力な技だが、それ故に自傷してしまうというデメリットもある。なので空中に浮遊し、自分は喰らわないようにしておく。


【帯電鯰】【雷馬の角】

 一瞬全身を帯電ナマズに変え、大量の雷電を生み出す。サンダーホースの角にそれを集約させて地に放つ。

 角から放たれた雷電が放射線状に広がり、川などの水中まで侵食していく。

 宙に浮かんでいた魔物たちは丸焦げになり地面に墜落し、水中にいた魔物達もかなりの数を処理できたみたいだ。結構遠くの水面にまで、魔物の死体が浮かんでいる。

『名声値が106になりました。Dランク特典が与えられます。』

 お、近いうちにDランクまで上がるとは思っていたが、もう上がったか。魔界パワーすごいな。少し疲れが溜まっていたし、これを理由に今日はもう切り上げよう。

 ドロップアイテムを拾いながらコメントを読み、返信して行く。

『やばふぎ、まだこんな技隠し持ってたんだ』
『相手の弱点ピンポイントに突けるとか最強じゃね?』
『えぐすぎ、めっちゃ遠くまで倒してるじゃん』
『帯電ナマズとサンダーホースて、弱いイメージなだったけど組み合わせるとこんな強かったんだ』

「魔物が多すぎて少し焦りましたが、水属性のモンスターはやはり単独だと弱いですね。範囲攻撃を使っていけば、楽に攻略できそうです! 」


『水エリア楽にとかえぐwww』
『顔が見えないからわからんが、魚人系魔族なのかな?』
『水中での呼吸問題についても、まさかスキルで解決できるのか……?』


「水中での呼吸ですか?みんなご心配ありがとう! 魚人系ではありませんが、スキルでエラを生やせるので全然問題ありません! 先程名声値がDランクに上がったので、少し短いですが今日はこの辺で終わろうかなと考えています。次回は水中戦をお楽しみに!」

『おー!』
『おー!』
『おつぅー』
『アレナ:もうDランクですか! 流石です!』
『Dランクになったなら、闘技場やって欲しい!』
『わかる!でも水中戦もみたいよぉー』

 お、アレナさんだ。なんだかんだ毎回来てくれるなこの人。しかし、闘技場か……うん、ありだな。
 
「闘技場! それもありですね。視聴者アンケート機能を使って、アンケートを実施しておきましょうか。水属性エリア攻略の続きか、闘技場か。次回の配信でやって欲しい方に投票しておいてください! それでは今日は終わります!」
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。 平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。 どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。

処理中です...