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アズール遠征
81:優秀な補佐
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「それでは早速作業にかかります。先ずは書類を期日別に分けましょう」
「正にその作業中だ」
「…全く進んでいない様ですが?」
「期日の書かれてる箇所がバラバラでしてね…期日を探し読みしていると不備や誤字が見つかって差し戻し…作成した雛型が浸透すれば楽なんですけどね…」
王太子となって一番苦労したのが書類。書式が統一しておらず、不備も多い。
決裁ではなく添削しているのではと言いたくなる作業の効率化を図る為に、先ずは王太子に提出する分の書類の雛型を作成して配布したが全く浸透しなかった…
「分かりました。殿下、その書類は全て差し戻しましょう」
「……は?」
「今後は雛型を使用していない書類以外は受け付けないと、通達もお忘れなく」
「そんな横暴なーー」
「横暴?殿下の作成した雛型を無視して、好き勝手に作成した書類を出す方が横暴でしょう、侮辱罪にも値します」
「ですが、期日が迫っている書類もあります。それも差し戻して再提出させるとなると、こちらの仕事にも影響が出てしまいます」
「なら、王太子命で今日中に提出という事で」
「職権濫用だろ…」
「職権とはこういう時に使う物です。現にネイト殿は護衛の任に支障が出ています。護衛が疎かになれば殿下の身にも危険が及びます。カイン殿も、殿下の体調管理も仕事に含まれているのであれば、目の下に隈を作らせる様な仕事を回すべきではないのでは?では、書類の再提出を待つ間の時間を使ってアズール領の予習をしておきましょう」
「「「……はい」」」
カインとネイトの反論を全て正論で返す侍従補佐、レイン・ファン・ゼクトル、17歳。
薄茶色の髪と瞳はダリアで多く見られる色合い。綺麗な顔立ちは、切れ長の瞳と薄い唇が軽薄さも感じさせる。
王都で小さな店を営む両親の元に生まれ、王立学園の奨学金制度を利用して高等学園奨学科へ入学、早期卒業後は王城の人事官の文官として働いていたというレインは、王太子と年齢も近く仕事は合理的、上の者にも忖度しない度胸の良さから人選されたそうだが、その能力はこの数分で存分に発揮された。
「アズール領の主な収入源はオレンジ。カイエン公爵家と共同出資した工場で作られる果汁は、他国への貿易商品とするべく、今は魔塔と共同で保存魔法のかけられた瓶の作成が進められています。この果汁事業も軌道に乗ればアズールは更に発展。今回はオレンジ畑の拡大も視野に入れた調査になります」
「魔物が出現する場所に畑を作ると?」
「純粋な魔物とは別に、瘴気に晒され魔物になったものは元は動物です。土の栄養も豊富で植物が育つ場所には、食物を求めて動物が集まり、その生き物を求めて更に強い動物が集まる。動物の排泄物や死骸が土の栄養となって植物を育てる…今回の遠征では、瘴気によって乱された食物連鎖の輪を正常に戻し、自然と共存出来るオレンジ畑を作る事も、この遠征の目的の1つです」
「壮大だな…」
「アズールオレンジをいつでも食せる様、鮮度を保つ事が出来る貯蔵庫も開発されました。なのに、肝心のオレンジの収穫量は変わらない。更に貿易商品にと、果汁やジャム、お茶などの加工品まで出始めてしまった…旬になっても城下に並ぶオレンジは常に品薄。貴族達も買い求め、オレンジの物価は上昇。この悪循環を止めるべく、私はこの遠征にかけているのです!」
「……レイン、お前のオレンジ愛はよく分かった」
「ご理解頂き感謝します。今回は花の時期という事で、授粉の実験も兼ねて蜜蜂も連れて行きます。将来はオレンジ蜂蜜も収穫出来るかもしれません」
「遠征の目的がズレてないか…?」
ここにもアズールオレンジの愛好家が…しかもこちらは本物。ネイトも口元が引き攣っている…
「で?魔物の種類は分かっているのか?」
「その資料はここに」
「?!サラマンダーまで出てるのかよ…となると、火と風の属性は不利だな。土と水か…」
「確かに、サラマンダーには不利だが、瘴気の範囲によっては探索と、聖水を撒く時には風魔法が必要になる。雑魚は火の方が早いしな」
風魔法は戦闘の他にも、探索や攻撃補助、聖水を撒く範囲が広い場合は、風を使って霧状に撒布する事も可能な為、有用性は高い。
殺傷力の高い火魔法も、今回は焼畑にも協力してもらう必要がある。
「騎士達は、火と土を多めに人選したんだったな」
「体力のある騎士は、整地の協力に欠かせないですからね」
「魔術師は水と風を多めに、人選を見直してもらう。カイン、魔塔に連絡を頼む」
「大聖堂に聖水も多めに用意してもらう様、頼む必要もありますね」
「それでは今のお話を纏めて案を作成します。大聖堂への連絡とラヴェル騎士団長にも私から報告しておきます。レイン、忙しくなりますよ」
「腕が鳴りますね」
ーーー
「フラン、其方の決裁した書類、あれは見やすくてよいな、誰が作成したのだ?」
朝餐後のお茶の時間。伯母上とシシーは、義姉とオリヴィエ皇女と庭園に行くと早々に席を立ち、伯父上と2人で残されたデザートを摘んでいる。
伯母上は少しずつ食欲が戻り、顔色も良くなって執務も通常にこなせるまでに快復。
シシーも勉強の時間以外は2人と過ごし、オリヴィエ皇女に聖皇国に行かないでと毎日の様に説得して困らせていたが、義姉に届いたセリアズ殿の手紙にセイド公爵領にも足を伸ばすと書かれており、滞在が更に延長となっ事で、一先ずはシシーも満足した様だ。
「私とカインで作成しました。王太子になった頃に書類を読むのに苦労したので、書式を統一する様雛型を作って各官に配ったんです。全く浸透しませんでしたが…」
「上がってくる書類は統一されてるが?」
「カインの補佐になったレインの進言で、書式の統一化を再通達したんです」
「……そうか…余の所でもその雛型を取り入れたいのだが、ユリウスに見本を渡してもらえるか?」
「でしたら、カインとレインが改良したものがあるので、そちらをお渡しします」
「年のせいか、目が疲れるばかりで仕事が進まなくてな…助かるよ」
「私の方こそ、優秀な侍従補佐を付けて頂いて感謝しています」
レインの進言で行った書式化の再統一のおかげで決裁は楽になり、書類の差し戻しも減った文官達の残業も緩和されて、結果的に労働環境の改善に繋がった。
多少の余裕が出来た事で、領地から上がる報告書の雛型も作成して過去5年分の報告書を見直した結果、王都周辺の魔物の出現率も上がっている事が判明。ラヴェル騎士団長が王国軍を派遣して調査と討伐、聖水で瘴気の浄化まで完了し、危機を未然に防ぐ事が出来たと報告が上がってきている。
優秀な侍従補佐はアズールでも活躍するだろう、主にオレンジ関連で…
「アズール領への出発も迫ってきたな…フラン、くれぐれも前には出るなよ」
「…心得ております」
「其方はもう守る側ではない。唯一だと肝に命じよ」
「……はい」
唯一…俺は、その言葉を本当の意味で理解していなかった…
「正にその作業中だ」
「…全く進んでいない様ですが?」
「期日の書かれてる箇所がバラバラでしてね…期日を探し読みしていると不備や誤字が見つかって差し戻し…作成した雛型が浸透すれば楽なんですけどね…」
王太子となって一番苦労したのが書類。書式が統一しておらず、不備も多い。
決裁ではなく添削しているのではと言いたくなる作業の効率化を図る為に、先ずは王太子に提出する分の書類の雛型を作成して配布したが全く浸透しなかった…
「分かりました。殿下、その書類は全て差し戻しましょう」
「……は?」
「今後は雛型を使用していない書類以外は受け付けないと、通達もお忘れなく」
「そんな横暴なーー」
「横暴?殿下の作成した雛型を無視して、好き勝手に作成した書類を出す方が横暴でしょう、侮辱罪にも値します」
「ですが、期日が迫っている書類もあります。それも差し戻して再提出させるとなると、こちらの仕事にも影響が出てしまいます」
「なら、王太子命で今日中に提出という事で」
「職権濫用だろ…」
「職権とはこういう時に使う物です。現にネイト殿は護衛の任に支障が出ています。護衛が疎かになれば殿下の身にも危険が及びます。カイン殿も、殿下の体調管理も仕事に含まれているのであれば、目の下に隈を作らせる様な仕事を回すべきではないのでは?では、書類の再提出を待つ間の時間を使ってアズール領の予習をしておきましょう」
「「「……はい」」」
カインとネイトの反論を全て正論で返す侍従補佐、レイン・ファン・ゼクトル、17歳。
薄茶色の髪と瞳はダリアで多く見られる色合い。綺麗な顔立ちは、切れ長の瞳と薄い唇が軽薄さも感じさせる。
王都で小さな店を営む両親の元に生まれ、王立学園の奨学金制度を利用して高等学園奨学科へ入学、早期卒業後は王城の人事官の文官として働いていたというレインは、王太子と年齢も近く仕事は合理的、上の者にも忖度しない度胸の良さから人選されたそうだが、その能力はこの数分で存分に発揮された。
「アズール領の主な収入源はオレンジ。カイエン公爵家と共同出資した工場で作られる果汁は、他国への貿易商品とするべく、今は魔塔と共同で保存魔法のかけられた瓶の作成が進められています。この果汁事業も軌道に乗ればアズールは更に発展。今回はオレンジ畑の拡大も視野に入れた調査になります」
「魔物が出現する場所に畑を作ると?」
「純粋な魔物とは別に、瘴気に晒され魔物になったものは元は動物です。土の栄養も豊富で植物が育つ場所には、食物を求めて動物が集まり、その生き物を求めて更に強い動物が集まる。動物の排泄物や死骸が土の栄養となって植物を育てる…今回の遠征では、瘴気によって乱された食物連鎖の輪を正常に戻し、自然と共存出来るオレンジ畑を作る事も、この遠征の目的の1つです」
「壮大だな…」
「アズールオレンジをいつでも食せる様、鮮度を保つ事が出来る貯蔵庫も開発されました。なのに、肝心のオレンジの収穫量は変わらない。更に貿易商品にと、果汁やジャム、お茶などの加工品まで出始めてしまった…旬になっても城下に並ぶオレンジは常に品薄。貴族達も買い求め、オレンジの物価は上昇。この悪循環を止めるべく、私はこの遠征にかけているのです!」
「……レイン、お前のオレンジ愛はよく分かった」
「ご理解頂き感謝します。今回は花の時期という事で、授粉の実験も兼ねて蜜蜂も連れて行きます。将来はオレンジ蜂蜜も収穫出来るかもしれません」
「遠征の目的がズレてないか…?」
ここにもアズールオレンジの愛好家が…しかもこちらは本物。ネイトも口元が引き攣っている…
「で?魔物の種類は分かっているのか?」
「その資料はここに」
「?!サラマンダーまで出てるのかよ…となると、火と風の属性は不利だな。土と水か…」
「確かに、サラマンダーには不利だが、瘴気の範囲によっては探索と、聖水を撒く時には風魔法が必要になる。雑魚は火の方が早いしな」
風魔法は戦闘の他にも、探索や攻撃補助、聖水を撒く範囲が広い場合は、風を使って霧状に撒布する事も可能な為、有用性は高い。
殺傷力の高い火魔法も、今回は焼畑にも協力してもらう必要がある。
「騎士達は、火と土を多めに人選したんだったな」
「体力のある騎士は、整地の協力に欠かせないですからね」
「魔術師は水と風を多めに、人選を見直してもらう。カイン、魔塔に連絡を頼む」
「大聖堂に聖水も多めに用意してもらう様、頼む必要もありますね」
「それでは今のお話を纏めて案を作成します。大聖堂への連絡とラヴェル騎士団長にも私から報告しておきます。レイン、忙しくなりますよ」
「腕が鳴りますね」
ーーー
「フラン、其方の決裁した書類、あれは見やすくてよいな、誰が作成したのだ?」
朝餐後のお茶の時間。伯母上とシシーは、義姉とオリヴィエ皇女と庭園に行くと早々に席を立ち、伯父上と2人で残されたデザートを摘んでいる。
伯母上は少しずつ食欲が戻り、顔色も良くなって執務も通常にこなせるまでに快復。
シシーも勉強の時間以外は2人と過ごし、オリヴィエ皇女に聖皇国に行かないでと毎日の様に説得して困らせていたが、義姉に届いたセリアズ殿の手紙にセイド公爵領にも足を伸ばすと書かれており、滞在が更に延長となっ事で、一先ずはシシーも満足した様だ。
「私とカインで作成しました。王太子になった頃に書類を読むのに苦労したので、書式を統一する様雛型を作って各官に配ったんです。全く浸透しませんでしたが…」
「上がってくる書類は統一されてるが?」
「カインの補佐になったレインの進言で、書式の統一化を再通達したんです」
「……そうか…余の所でもその雛型を取り入れたいのだが、ユリウスに見本を渡してもらえるか?」
「でしたら、カインとレインが改良したものがあるので、そちらをお渡しします」
「年のせいか、目が疲れるばかりで仕事が進まなくてな…助かるよ」
「私の方こそ、優秀な侍従補佐を付けて頂いて感謝しています」
レインの進言で行った書式化の再統一のおかげで決裁は楽になり、書類の差し戻しも減った文官達の残業も緩和されて、結果的に労働環境の改善に繋がった。
多少の余裕が出来た事で、領地から上がる報告書の雛型も作成して過去5年分の報告書を見直した結果、王都周辺の魔物の出現率も上がっている事が判明。ラヴェル騎士団長が王国軍を派遣して調査と討伐、聖水で瘴気の浄化まで完了し、危機を未然に防ぐ事が出来たと報告が上がってきている。
優秀な侍従補佐はアズールでも活躍するだろう、主にオレンジ関連で…
「アズール領への出発も迫ってきたな…フラン、くれぐれも前には出るなよ」
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「其方はもう守る側ではない。唯一だと肝に命じよ」
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