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3章.現実世界
12.変化「行動しなきゃ何も変わらない」
しおりを挟む今日は此れから何も予定無いから、街にでも行ってみようかな・・・
『行動しなきゃ何も変わらない』
誰が言ってくれたんたんだっけ?
思ってるだけじゃ何も変わらない・・・っか~~。
良し!!私決めた!!
「今日は此れから町に買い物に行く!!」
私は自分に言い聞かすように、小さく自分に囁いた。
私は内気だからこの白沢高校に入学してから7ヶ月近く経った現在でも友達といった友達は居ない・・・
こんな私でも、アリーシャは気にかけてくれて何かと私に言葉を掛けてくれる。
アリーシャって気配り上手?それとも優しいのかな?
だからアリーシャは皆に好かれてるのかな~~?女の子の私だって女の子のアリーシャと付き合いたいって思わせちゃう不思議な子だよねアリーシャって!!
アリーシャって男の子に生まれてくれば良かったのに!!
そしたら私なんか一番に告白しちゃってたかも!!
でも、こんなダサダサな私じゃ一番に玉砕確定かも・・・
お姉さんのyuiさんとも凄く仲が良くて何かにつけて姉のyuiさんはこの教室に顔を出してはアリーシャを抱き締めている。
『yuiとアリーシャはゆりだね~~』とか皆に言われている。
あんなに仲が良い姉妹も珍しい。
yuiさんって入学当初のと比べて凄く明るくなった気がするの。
あの入学式のミニライブでyuiだってバレたせいなのか、隠す必要が無くなって気持ちが軽くなったのかな?
あ・・買い物行かなきゃ!!
教室を出て、私は校舎の入口の靴箱で靴を変えて校舎の外に出た。
瞬間冷たい風がスカートを巻き上げる。
「ひゃ」
私は小さく悲鳴をあげながら思わず両手でスカートを抑えた。
私は一瞬辺りを見回した。
誰も・・い・・ない!!
『ラッキー!!』
どうせこんな内気でダサいメガネっ子の私の下着なんて見てくれる人なんて居ないわ!!
と・・私自身を慰める。
う~~彼氏が欲しい~~~!!
そんな私を冷たい風が次々に襲ってくる。
「寒~~い~~心も体も寒いよ~」
思わず私は小さく呟いてしまっていた。
白沢高校の校門を出て、駅への道をトボトボと一人寂しく歩いている。
私の前には上級生の男の子と女の子が一本の長いマフラーをお互いの首に撒いて手を繋いで仲良く下校している。
あの二人付き合ってるんだ。
私もあんな風に彼氏と長いマフラーをお互いに巻きあって歩いてみたいな~。
うう~見ているだけで、私惨めになっちゃいそうだよぉ~
そう思ってそのカップルから目を逸らして後ろを見ると・・
『後ろもカップルだらけだよぉ・・・』
なんでこんな時に限って私はカップルに囲まれてんのよぉ~~
私は悲しいかな、一人寂しく駅への道をトボトボと歩いてゆくしかなかった。
神様はなんて残酷な仕打ちを私にするんだろう・・
『彼氏欲しいな~~』
そんな思いが私の頭の中をぐるぐると回って私の頭の中は『彼氏』『彼氏』『彼氏』『彼氏』『彼氏』『彼氏』『彼氏』の言葉で埋め尽くされてゆく。
私は一生『彼氏』が出来なかったらどうしよう・・・
つづく・・・
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