仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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4章.波乱

29.電車の中で「アリーシャ私を騙したんだ!」

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真逆・・今まで電車に乗って一度も痴漢になんて出会った事無かったのに!
「くすっ」
そう思っていると、私の横でアリーシャが可愛く笑っている。
アリーシャの笑顔に引き込まれるような感じになりながらも
「私、そんなに可笑しいですか?」
「いいえ。見てると可愛いなと思って・・今私がどうして痴漢なんかに襲われたんだろうって考えてなかった?」
とアリーシャは私に聞いてきた。
「だって今まで私みたいなダサダサのメガネ女誰も見向きもしなかったんですよ~!!
何で今日に限って私注目されなきゃいけないんだろうって思ってたんです」
「くすっ」
またアリーシャに笑われた!!
「それは、宮野さんが今どうしようもない位に誰かに恋してるからなんじゃ?」
「えええええええええええええええ~~アリーシャそんな事解るの?」
その私の問いに
「クスクスッ」
またまたアリーシャは笑って
「宮野さん正直すぎだよ。こんな単純な誘導尋問に引っかかるなんてダメだよ!」
って笑顔で私を覗き込んでくる。
「ぶ~~~。アリーシャ私を騙したんだ~」
「だってこのままじゃ宮野さん学校で私みたいに質問されたら直ぐにバレちゃうよ。学校では平然としてそんな人居ません!!とか言わなきゃね」

あ・・アリーシャこのままじゃ私が学校で何か言われるの予感してたんだ。
それを、私に教えてくれた?

「そうですね。私つい言っちゃいましたけど、学校ではそうしますね。アリーシャありがとう」
「うんうん。その調子だよ宮野さん。落ち着いて対応したら大丈夫だから。
でも恋してる乙女は綺麗になるんだよ。
私は時々宮野さんの長い髪の毛の隙間から見える横顔を見て可愛い人だなって思ってたけどね」

「ひ~~私が可愛い?」
「うん。可愛い・・いいえ、今恋してるせいなのかな・・宮野さん凄く綺麗ですよ」
そんな事をアリーシャが言うものだから横でアリーシャの寄り添っている詩織さんの機嫌が少し悪そう?
アリーシャの腕をギュッと抱き締めている。
アリーシャはそんな詩織さんを見て・・・
詩織さんの耳元に顔を近づけて

「・・・・・」
何か小声で囁いている。
そして微かに・・

詩織さん耳元から離れる瞬間詩織さんの頬に

「ちゅ」
とキス?

それは触れたか触れないか・・そんな感じの出来事。
私でもちょっと触れたの?って感じに見えたくらい!!

その瞬間、詩織さんお頬は真っ赤に染まってゆく。
あの詩織さんの表情、頬にアリーシャの唇絶対に触れてる!!

アリーシャって確信犯?

やっぱりこの姉妹・・・普通の関係じゃない?
そう・・思わずにはいられない私。
私の中では絶対この二人は『ゆり』確定

づづく・・・
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