仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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4章.波乱

38.幸せってなんだと思う?

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私はアリーシャが言った言葉に少し違和感を覚えてしまう。

『私が貧血を起こしちゃった?』
アリーシャはそう言ったけれど・・・
私はあの時、胸に

『ドンッ』

と衝撃が走った瞬間、私の意識は無くなったように思う・・
私がいくら今、意識が朦朧としているとは言え私の勘違いなんかじゃない!!

『アリーシャは私に何かを絶対に隠している』

そう断言できる。
そう思いながら私はペンダントを無意識に握り締めた瞬間体中が凍りついたみたいに身動き一つできなくなってしまう。

『グッチのロングペンダント・・・の半分がない?』

怖くて私はそれを見れない。
それに視線を移したら、アリーシャに気づかれてしまう・・・
明らかにアリーシャは私の身に重大な危険が有った事を隠している!!
そう私は直感してしまった。

だってこんな硬いロングペンダントが半分無くなるなんて通常じゃ考えられないもの!!
そう・・・

私は確かに気を失う前に胸に衝撃を感じてた。

『丁度このペンダントの場所辺りに・・・』



今日は家に送ってくれるんじゃなくて・・・

『今日は大事を取って私の家に泊まりなさい』
ってアリーシャは確かに言った!!
アリーシャの家に泊まれるって言うのは魅力!!
だってアリーシャと詩織さんのアイドル?超有名ロックバンド『YUI&アリーシャ』としての私生活なんて今まで謎に包まれて誰も知らない。
そうアリーシャが白沢高校に入学して来るまでは超人気ロックバンド『YUI&アリーシャ』は何処の誰だか全く解らない正体不明の状態だった。

巷では芸能事務所が仕組んでいるんだろう!!
って公然のように誰もが信じていた。

だから・・

だから・・・

アリーシャと詩織さんの

『ゆり疑惑』

も私のこの目でしっかり確認したい!!

『他人の秘密は蜜の味』

誰かがそう・・・言ってたような・・・
其れに、私だけ達也さんとの秘密見られてるのシャクだもの!!

って私・・・私性格悪い?????

それにしても・・
『アリーシャ何で、私が貧血起こしたなんて嘘つくんだろう?』
私はそれを考えると・・

凄く不安になってしまう。
『このペンダントが半分無いって事は私は撃たれちゃった?』

確かに!!
そうなのかな・・・

この今着ているドレス姿、私もテレビの映像で一度だけ見た時がある。
あれは半年ほど前にこの近くで自動小銃を乱射して死傷者15人が出たテロ事件が有った。
そのテロ事件の有った直後から、何処のテレビ局も夜遅くまでそのテロ映像一色だった。
そのテレビに流れていた映像はテロ現場でその場に居た数人が撮った動画で、交差点の真ん中で10人近くのテロ犯が円陣を組んで自動小銃を無差別に乱射している所にアリーシャがこのドレス姿で乗り込んで一瞬で10人近くのテロ犯を撃退した映像だった。

あの乱射されている本物の銃弾の中に無謀にも突っ込んでゆくなんてあの子は怖くないのだろうかって思ったものだった。

だって、あの自動小銃を乱射してる中に飛び込むなんて自殺行為と同じだもの。

その時、白いドレスの少女がアリーシャだとは誰も想像すら出来なかった。
でも今、その白いドレス姿の女性にこうして抱き締められている。

そう・・・アリーシャに・・・

私は昨日、達也さんに出会えて凄く幸せ!!
そう思ってた。

でもその後、陽子さんに殺されかけて・・・
私が幸せになった分、誰かを不幸せにしてしまってるんじゃないか?
そんな風に思ってしまった。

今日、達也さんとデート?出来て凄く幸せって思ってた。
私の周りの世界全てが輝いているように見えていた。

でも私が達也さんに近づく度に私は殺されかけてしまう。
今さっき・・

私は・・


多分・・

『拳銃で撃たれた』

そう確信してしまう。
私は達也さんの傍にいちゃいけないのかな?
私は幸せになっちゃダメなのかな?

幸せって・・


幸せって・・何?

「幸せって何なんだろう?」

私は気がつかない間にそんな独り言を言ってしまっていたのだろう。
アリーシャが急に私を覗き込んで
「咲、急にそんな事言ってどうしたの?
じゃ~聞くけど咲が幸せだと思える事は何?」

そう私に聞いてくる。
私はアリーシャの質問に
「あ・・私、気がつかない間に独り言言ってたんですね。
昨日から色んな事が起こっちゃってたから、つい一人言。言っちゃってたんですね。

私が幸せって思えることは・・・

大好きな人に一生傍にいて愛して貰える事かな」
って正直な気持ちを伝えた。

「幸せってさ、人それぞれ感じ方が違うから絶対にこうだとは言い切れないんだけど・・
私の幸せは・・

『自分の一番大切な人達が自分の傍で幸せそうに笑ってる姿を見てる時』

かな。
その為だったら、私は自分の命わ投げ出しても良いって思ってる」

つづく・・・
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