仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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4章.波乱

82.ガールズトーク「続・無くして初めて気づくもの」

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私は詩織の余りにも衝撃的な言葉に早く確かめたい気持ちをグッと抑えながらあくまでも落ち着いた感じで詩織さんの瞳を真っ直ぐに見つめながら
「詩織さんアリーシャが死んじゃった時って、アリーシャはちゃんと此処に生きてるじゃ無いですか?」

とさり気なく聞いた。
だって私の右隣で私の体を後ろから抱き締めている男の子こそそのアリーシャ本人なんだもの!!
死んでいるハズは無い!!
そうわたしの背中には柔らかいアリーシャの胸の感触が伝わって来てて、心臓の鼓動が・・

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

『ドクン』

・・
と規則正しく私の背中越しに伝わってくる。
そして・・私の頭のすぐ後ろには、アリーシャの顔が・・・有る・・・

そして・・アリーシャが息をする・・度に・・
アリーシャの吐く息が私の首筋を刺激して・・

思わず・・

『あ・・』

っと出そうになる声をその度に押し殺す。


アリーシャ・・

これって解ってやっている??

確実にこれって

『確信犯?』

ある意味この私の状況は冷静に見てみると凄い・・状況な訳で・・
それに気づいてしまった私は顔中が一瞬で熱くなる・・

『きっと・・私の顔は真っ赤になっている・・・』

「くすっ」
私の後ろで可愛く笑う声がした。
アリーシャの笑い声・・・だ・・
やっぱり解っててやってたんだ!!

ううう~~
何か言っちゃうと・・アリーシャにまた言われそうだし・・
そう・・思い、私は気づかない振りを通す。


・・・

・・・・


・・・・・

私を後ろから抱き締めたアリーシャの温かな体の温もりが伝わってくる。
こうしていると凄く・・・落ち着いてくる。
人に後ろから抱き締められるって凄く・・凄く・・・気持いい。

私の前では詩織さんが何か考えている?感じで天井の何も無い空間を見上げている
私の問いかけにどう・・答えようか・・考えている感じ・・かな?

詩織の『死んじゃった時』っていった真意は何・・・なんだろう?
そう・・

考えると・・少し不安になってくる。

・・・

上を向いて何か考え事をしていた詩織は急に私の方を見て
「咲、今年の入学式の日に大きな地震が有ったの覚えてる?」
と、突然私に聞いてきた。
「覚えてますよ!!私入学式を終えてママと駅まで歩いている途中でその地震に有って地震の揺れで立っていられなくってママと抱き合ったまま道に座り込んじゃんったんだもの!!その後電車は暫く動かなくって家まで帰るのに苦労しちゃいましたよ」


私がそう話すと・・
詩織は思い出すようにその時の事を話しだした・・・



・・・



・・・・


<詩織>

そう、その地震の時よ!!アリーシャは体調を壊してて吐き気を抑える為に駅から出て歩道を歩いていた時にその地震の影響で足元の歩道が陥没して陥没した空洞に落ちちゃったの。

その時、運悪く崩落した穴の中に落ちた時下にあった杭でアリーシャの腸は貫かれて内臓全部と脊髄を持って行かれてお腹に大穴が開いちゃったの。

私が地震にあった時は学校で授業をしている時だったわ・・・
皆も揺れが大きくて誰もが凄く混乱してた。
情報は迷走していた。
インターネット上は、色々な情報が溢れかえり、どれが確かな情報で、どれがデマなのか全く掴めない状況となっていた。

詩織の白沢高校でも震度5強の地震の為に授業は一時中断されて、暫く教室内で待機していた後、生徒会役員と使徒会長である詩織達は余震の影響を考慮して一時運動場への全生徒避難誘導に駆り出されていた。

生徒全員の避難誘導が終わり、点呼確認して全員の揃った事を確認して今、先生達が職員会で今起きた地震に対する今後の対応を話し合っている最中。
だから今は校庭で皆が思い思いにその場座って近くの人と話し合っている状態だ。

そんな時、後ろに居た同じ組の七海が肩をトントンと叩くと同時に
「詩織!詩織!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!大変!~~」
と言って詩織に携帯を詩織に見せながらこれ!これよ!と言わんばかりに指差してくる。
詩織は
「七海何が大変なのよ~大変大変って何回も言って~それだけ大変って言って変態にならなかったのは流石ね」
と冗談交じりに七海に返答しながら七海の差し出してきた携帯の画面を見た途端に・・・


詩織は一瞬で固まって動けなくなってしまった。
詩織は、両手を自分の口に持っていったまま

「ゆう・・・嘘でしょ?」

そう言うのが精一杯だった。
詩織の見たインターネットのページは
『ロックバンド『yui&アリーシャ』のアリーシャ地震による歩道崩落に巻き込まれ死亡』
そして優が担架に乗せられて救急車に乗せられている写メが掲載されたページあった。

詩織は直ぐ様優の携帯を鳴らした。

「ツーツーツー」

幾ら携帯を鳴らしても優は出ない!
一気に不安が募る。
何故!!優は携帯に出ないの?何故?

詩織は自分自身に自問自答。
インターネットの情報は何処まで信用できる?
あのアップされた写メは本物?
優は本当に死んじゃったの?

もしも死んじゃったんなら・・私これからどうやって生きていけば良いの?
私の生活の全ては優無しじゃ成り立たなくなっているのよ優!!
優がもうこの世に居ないなんて・・・
私優無しじゃ生きていけない・・

そう思うと涙が後から後から流れ落ちてくる。

涙・・止まらない・・

私はまだキスもしていないのよ!!

キス?

え・・

私、何考えてるの?

何時も一緒にいるから気がつかなかったけど・・・
私電車の中で優に片手でがっしりと抱き締められてた時凄くドキドキして凄く恥ずかしくて優の顔真面に見れなかった。
「詩織どうした?疲れたんじゃないか?顔が少し赤いぞ」って優に言われた時、強がり言ってたけど私は優に抱き締められてもう心臓が破裂寸前だったわ。
私が強がり言ったものだから優がビックリしちゃって、直ぐに離れるよって言ってくれたけど、
私はずっとそのまま抱きしめていて欲しかった。
「いえ、このままで良いわ」
って言って、そのまま私は優にもっとしがみついちゃった。
このままの時間がずっと永遠に続けば良いのにって思ってしまってた。
私のあの気持ちって・・あのドキドキって『恋』・だったんだ。

私・・・優を愛してたんだ・・
優が手の届かない処に行って初めて自分の気持ちに気づくなんて・・
私バカだな・・・

お願いだから優生きていて・・
そう思わずにはいられなかった。

つづく・・・
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