仮想現実・夢見る少女

4章.波乱

99.２回目のデート「交換条件？」

私の心臓はまだ・・

『ドクン』　

『ドクン』

『ドクン』

と痛いくらいに撃ち続けている。
だって、真逆達也がこんな大勢の前で

『キス』

しようとするなんて夢にも思わなかったんだもの！！
私が心臓の鼓動の痛みに思わず両手を胸に当てた反動で私の体がピクッとぶれた動きで達也は正気を取り戻した？みたい。
達也、無意識で私を求めちゃったのかな？

アリーシャのメイクの影響で達也を惑わせちゃった？とか・・・・

あ～あ～・・今頃、アリーシャと詩織は車の中で私の状況想像して大笑いしてるんだろうな～・・
そう・・考えると、少し悔しくなってくるな～～。
真坂、アリーシャと詩織、私がこういう状況になるって想像してたんじゃ？

私は大きく深呼吸した後
「達也、私も今日みたいにアリーシャや詩織がこんな風に悪戯しないかぎり、綺麗でいるのは達也と二人だけの時にする。
私は今ま通りダサダサの咲のままで居るから、嫌いにならないでね！！

その代わり私も達也に一つお願いがあるの。
『私も達也の結婚相手の一人として考えて欲しいの。私は・・達也の傍にずっといたい』」

痛い位に鼓動する心臓の痛みに両手で胸を押さえながら・・・

一言・・

一言・・

心を込めて達也を真っ直ぐに見つめて告げてゆく。
「ありがとう。アリーシャに今のように悪戯されない事を祈るよ。

咲が俺のお願い聞いてくれるんだったら俺も咲のお願い通り結婚真剣にかんがえなきゃな！！」
と達也は頭を掻きながら私にはにかんだ表情で私に話してくる。

私が思わず

「その言い方だと此れって交換条件みたいだね」

と言った瞬間

「あはは」
「くすっ」

私達は思わず顔を見合わせて笑ってしまっていた。

つづく・・・