仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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5章.初まりの日

147.初まりの日「もっと優しく抱いてよね」

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「貴方は私達と融合したんでしょ?だったら創造主の作った貴方とはもう別物なんじゃない?生物と融合したのなら生物の細胞分裂を応用して自分を増やせるんじゃないの?

無いなら作りなさいよ!!」
 
「その発想は無かった。早速やってみよう」
 「じゃ~共生同盟成立ね。此れからは貴方は武器としてじゃなくその力を人を救う為に使って行きましょ」
 「今はその人を救う為にそういう風に私の力を使えば良いのか解らないが、努力しよう。そっちの個体と融合した私はこの個体が私の存在に気づいて混乱するといけないから暫くはこの個体の中で眠っている事にしよう。
 
この個体の意識が戻り始めている。後は頼んだ」
 そう心の中の声は私に告げて意識の中に消えていった。
 
そして普段と変わりない有り触れた日常に戻ってゆく。
 
心の中の声が言ったように、優の意識が戻って来たよう。
 瞼を少しピクピクさせている。
 「うう~~」
 っと目覚めの悪そうな声を出して、優が手術代の上で左肘をベッドにつきながら上半身を起こして瞼を重そうに開けた。
 
私は冗談のつもりで
 「優おはよ~良く眠れたみたいね。気分はどう?」
 って巫山戯て言ってみた。
 「うう~最悪の目覚めだぜ。きもじわるい~~~はきそう」
優は自分が死にかけてた事、全然気が付いてない?
思わず私は優にそう突っ込んでしまいたくなる。
そして何気ないふりをして
「まあ良いじゃない。生きてるんだから」
とフェイント気味に言葉を掛けてみる。

 私のその言葉を聞いて不思議そうに
 「生きてる?」
 優はそう言って自分の姿を見回した途端に
 
「ひで~~~~~~な~~血で真っ黒になってるじゃねえかよ!!
 あ・・俺歩いてて、歩道が陥没して俺の腹にデカイ杭みたいなのが突き刺さってたんだった。
 
もしかして、鮎香が助けてくれたのか?」
 
びっくりしたように優は私の両方を掴んできた。
 私は・・・
 「優キスするんだったら、もっと優しく抱いてよね」
 ってちょ~~っと悪戯気味に優の耳元で囁く。
 
つづく・・・
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