仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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5章.初まりの日

173.初まりの日「子供のように」

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私は鮎香さんに手を引かれ砂浜の上をアリーシャと詩織の居る浜辺まで真っ暗な浜辺を走り抜けてゆく。
そう暗闇・・に近い。


新月の真っ暗な砂浜の砂に足をとられそうになりながら私は必死に鮎香さんの手を握って砂を蹴る。

その度に

『キュッ』


『キュッ』

『キュッ』

『キュッ』

っと砂が泣く。
私の手を握ったまま、砂浜を走り抜ける鮎香さんは子供のよう。

そうアリーシャも詩織も鮎香さんもまるで子供のよう!!
私は・・

そういえば・・
こんな風に誰かと夜出歩いた事なんて無かったな~

私って今まで・・何して生きて来たのかな?
小さい頃は外が怖くて一人で小さなアパートの2階の家の中に居た。
そう私が小さい頃はまだ今の家じゃなくアパートの2階に住んでいて、土曜日、日曜日じゃないとパパの顔を見た事が無かった気がする。
多分私が起きる前に会社に出勤し私が眠った後に帰ってきてた感じなのだろう。
そしてママは近くのスーパーのレジ係として働いていたからママが夕方帰ってくるまで一人でアパートの2階からアパートの下を行き交う車や人々を眺めているだけだった気がする。

そう考えると私は、幼稚園、小学校、中学校と学校以外では殆ど家の中で過ごしていた気がする。

鮎香さんに手を引かれながら今行こうとしている波打ち際で戯れているアリーシャと詩織はどうやって生きてきたのだろう?
きっと私とは全く違う生き方をしてきたんだろうな。

でもアリーシャと詩織って恋愛に関してはめっちゃ不器用・・・だよね。
他の事は何でも完璧に出来るのに!!

アリーシャと詩織ってお互いに好きって自覚した瞬間に何も出来なくなっちゃうんだから。
多分今、波打ち際で戯れてるアリーシャと詩織ってそんな恋愛感情全く気にしていないからあんなに楽しそうにはしゃぐ事が出来てるのかも!!

私も大好きな達也とあんな風に無邪気にはしゃげたらどんなに楽しいだろう・・・
急にそんな自分の感情に気づいた瞬間私の体中の血液が沸騰するんじゃないかと思うくらい熱くなる。

そんな事を考えている間にも、鮎香さんは私の手を引っ張りながらアリーシャと詩織の居る場所に全速力で砂浜の砂の上をかけている!!

つづく・・・
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