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予感
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僕は江桐と一緒に帰っていた。彼女はそんなに心配しなくてもいいとの事だったが単純に僕のお節介だから気にしなくてもいいのだけれど。
「なあ、江桐。お前さ椎葉と何があったんだ?」
「話が合わなくてちょっと喧嘩しただけ。そんなに大事じゃないから問題無いよ」
「へぇ、そうか。ならいいんだけど」
僕たちはそんな会話をして僕は彼女を家の前まで送り届けた。彼女は家の前で軽く僕に向かって一礼をしてから手を振って帰っていった。
僕は彼女を家まで送り届けたあと、なんだか手持ち無沙汰だったので携帯を取り出した。それは菊池からのメールだった。
『急にメールとかしちゃってすみません。連絡というのはですね。夏祭り、みんなで集まれるかなって思って少し相談に乗ってほしいんです。』
『ああ、わかった。それで、相談ってのはみんなが夏祭りに来れるかどうかってことか?』
『それもそうなんですけど、他にも相談したいことがあって聞いてくれますか?』
僕は彼女にはそんな、相談したいこととか無くてひとりで解決できるものだと思っていた。多分これが彼女がひとりの女性であり普通の人ということを実感できたサインなのかと僕は感じた。
程なくして、彼女から電話がかかってきた。まあ、メールで解決しようなんて打つのが辛いしな。
「すみません。いきなり電話なんかかけちゃって迷惑でしたか?」
「いや、全然問題ないよ。それで相談って?」
彼女は重々しく言葉を発した。
「あの、椎葉ちゃんと、江桐ちゃんの事なんだけど。あの二人なんか喧嘩しちゃったらしくてさ。最近ずっと空気重くてさ」
「そうだな。でも、もう問題ないと思うぞ」
「えっ? なんで? ちょっと前まで口を合わせるのも嫌なくらい睨み合ってた二人なのに」
そんなにあいつら嫌ってたんだ。でも、まあ仲直りできたなら別にいいと思うけどな。多分だけど。
「でも、その事は問題ないぞ。あいつら今日また喧嘩して分かりあえたっぽいから」
「えっ? それってどういう事? そのままの意味?」
「まあ、簡単にいえば仲直り出来たってことで問題ないと思う」
まあ、それは二人が保健室の前で言い合って分かり合っていたように思えたからだ。別にそれ以外の根拠はない。
僕がひとしきり話し終わると彼女は安堵したように、ふぅと電話越しでため息を漏らした。
「ありがとう、これで相談は終わりなんだけど山田くんも、夏祭り来てくれるよね? 私の為っていうかみんなの為に」
「ああ、行くよ。これで行かなかったら折角仲直りしたってのにまた状況が一緒になっちまうからな。それじゃ切るぞ。おやすみ」
僕は彼女にこう伝えて僕は電話を切った。
そして、僕は今日は終業式で夏祭りの一日前だ。僕は今、江桐と適当に喋っている。それは席替えで場所が変わった時偶然にも江桐の前になってしまったからだ。
別に嫌じゃないんだけど、休み時間毎にずっと二人で喋っているため最近は、江桐と僕が付き合ってるという噂まで流れるようになった。別に噂だからそこまで気にしてはいないんだけど、江桐がめっちゃ意識してるらしい。最近出来た男友達から聞いた。
はて、どうしたものか。一応、明日の夏祭りについてちょっとだけ探りでも入れておくか。
「なあ、江桐。明日の夏祭りの事なんだけど──」
僕が彼女に話しかけると彼女はガタンと机を揺らして僕の方を向いて凄い形相で僕の顔を睨みつけるように見てきた。
「山田くん。今日は一緒に帰らない? 最近はあんまり私と遊んでくれないしさ。今日だけでいいから、お願い」
そう言い終わると手を僕の前でパチンと音を立ててそして、座りながら軽く会釈をするようにしていた。
「わ、わかった。別に時間が無いわけでもないしね」
そんな感じで僕の聞きたいことは完全に逸らされて彼女の話を中心になっていた。まあ、いいか。多分来るだろう、仲直りしたはずなんだからさ。
放課後、僕は昇降口って言う場所? にいた。まあ、下駄箱だ。そこで僕は彼女の委員会の仕事を待っていた。でも、それにしても遅い。ホームルームが終ってからもう三十分を過ぎようとしていた。
「す、すいません。遅れちゃって。思ってたよりも仕事が残っててさ、出来るだけ早く終わらせようとはしてたんだけど、ちょっと遅くなっちゃった。ごめん」
彼女はハァハァと息を荒らげながら僕の前に来るや否やこんなふうに謝る言葉を掛けてきた。
「まあ、別に気にしてないよ。委員会でしょ? 頑張ってくれたならそれだけでもう十分だよ」
なんか、この言い方は誤解を招きそうだな。別にいいか、誤解を招いたらその時はその時でどうにかするしかないからね。
「そっか、ならもう帰ろっか」
それで、ただ一緒に帰っただけで別に言うほどのことをしていたわけでもなかった。強いていうなら明日の夏祭りには着物を着てくれるらしい。なんか、こういうこと聞くとちょっとだけ変な妄想をしちゃいそうだ。
そして、夏祭り当日。会場はまだ夏も始まったばかりだというのにすごい熱気で覆われていた。僕はその熱気に飲み込まれないようにしながら会場の中に入り、集合場所へと足を踏み入れた。
「なあ、江桐。お前さ椎葉と何があったんだ?」
「話が合わなくてちょっと喧嘩しただけ。そんなに大事じゃないから問題無いよ」
「へぇ、そうか。ならいいんだけど」
僕たちはそんな会話をして僕は彼女を家の前まで送り届けた。彼女は家の前で軽く僕に向かって一礼をしてから手を振って帰っていった。
僕は彼女を家まで送り届けたあと、なんだか手持ち無沙汰だったので携帯を取り出した。それは菊池からのメールだった。
『急にメールとかしちゃってすみません。連絡というのはですね。夏祭り、みんなで集まれるかなって思って少し相談に乗ってほしいんです。』
『ああ、わかった。それで、相談ってのはみんなが夏祭りに来れるかどうかってことか?』
『それもそうなんですけど、他にも相談したいことがあって聞いてくれますか?』
僕は彼女にはそんな、相談したいこととか無くてひとりで解決できるものだと思っていた。多分これが彼女がひとりの女性であり普通の人ということを実感できたサインなのかと僕は感じた。
程なくして、彼女から電話がかかってきた。まあ、メールで解決しようなんて打つのが辛いしな。
「すみません。いきなり電話なんかかけちゃって迷惑でしたか?」
「いや、全然問題ないよ。それで相談って?」
彼女は重々しく言葉を発した。
「あの、椎葉ちゃんと、江桐ちゃんの事なんだけど。あの二人なんか喧嘩しちゃったらしくてさ。最近ずっと空気重くてさ」
「そうだな。でも、もう問題ないと思うぞ」
「えっ? なんで? ちょっと前まで口を合わせるのも嫌なくらい睨み合ってた二人なのに」
そんなにあいつら嫌ってたんだ。でも、まあ仲直りできたなら別にいいと思うけどな。多分だけど。
「でも、その事は問題ないぞ。あいつら今日また喧嘩して分かりあえたっぽいから」
「えっ? それってどういう事? そのままの意味?」
「まあ、簡単にいえば仲直り出来たってことで問題ないと思う」
まあ、それは二人が保健室の前で言い合って分かり合っていたように思えたからだ。別にそれ以外の根拠はない。
僕がひとしきり話し終わると彼女は安堵したように、ふぅと電話越しでため息を漏らした。
「ありがとう、これで相談は終わりなんだけど山田くんも、夏祭り来てくれるよね? 私の為っていうかみんなの為に」
「ああ、行くよ。これで行かなかったら折角仲直りしたってのにまた状況が一緒になっちまうからな。それじゃ切るぞ。おやすみ」
僕は彼女にこう伝えて僕は電話を切った。
そして、僕は今日は終業式で夏祭りの一日前だ。僕は今、江桐と適当に喋っている。それは席替えで場所が変わった時偶然にも江桐の前になってしまったからだ。
別に嫌じゃないんだけど、休み時間毎にずっと二人で喋っているため最近は、江桐と僕が付き合ってるという噂まで流れるようになった。別に噂だからそこまで気にしてはいないんだけど、江桐がめっちゃ意識してるらしい。最近出来た男友達から聞いた。
はて、どうしたものか。一応、明日の夏祭りについてちょっとだけ探りでも入れておくか。
「なあ、江桐。明日の夏祭りの事なんだけど──」
僕が彼女に話しかけると彼女はガタンと机を揺らして僕の方を向いて凄い形相で僕の顔を睨みつけるように見てきた。
「山田くん。今日は一緒に帰らない? 最近はあんまり私と遊んでくれないしさ。今日だけでいいから、お願い」
そう言い終わると手を僕の前でパチンと音を立ててそして、座りながら軽く会釈をするようにしていた。
「わ、わかった。別に時間が無いわけでもないしね」
そんな感じで僕の聞きたいことは完全に逸らされて彼女の話を中心になっていた。まあ、いいか。多分来るだろう、仲直りしたはずなんだからさ。
放課後、僕は昇降口って言う場所? にいた。まあ、下駄箱だ。そこで僕は彼女の委員会の仕事を待っていた。でも、それにしても遅い。ホームルームが終ってからもう三十分を過ぎようとしていた。
「す、すいません。遅れちゃって。思ってたよりも仕事が残っててさ、出来るだけ早く終わらせようとはしてたんだけど、ちょっと遅くなっちゃった。ごめん」
彼女はハァハァと息を荒らげながら僕の前に来るや否やこんなふうに謝る言葉を掛けてきた。
「まあ、別に気にしてないよ。委員会でしょ? 頑張ってくれたならそれだけでもう十分だよ」
なんか、この言い方は誤解を招きそうだな。別にいいか、誤解を招いたらその時はその時でどうにかするしかないからね。
「そっか、ならもう帰ろっか」
それで、ただ一緒に帰っただけで別に言うほどのことをしていたわけでもなかった。強いていうなら明日の夏祭りには着物を着てくれるらしい。なんか、こういうこと聞くとちょっとだけ変な妄想をしちゃいそうだ。
そして、夏祭り当日。会場はまだ夏も始まったばかりだというのにすごい熱気で覆われていた。僕はその熱気に飲み込まれないようにしながら会場の中に入り、集合場所へと足を踏み入れた。
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