正解は胸の中に

生徒

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少女の声にのせて

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僕たちは一応、ホテルのチェックインだけを済ませて外へ出た。

 そこに広がっていたのは先述したように綺麗に広がる海、雲ひとつない澄んだ青い空。そして、綺麗な女性たちのいる熱い砂浜。

 「いや~、にしても暑いっすね」
 「そうですね。でも、私たちとあなたは行く場所が違うでしょう? こっちは女子更衣室ですよ?」
 「ごめんごめん、危うく間違えるところだった」
 「別に私はいいんですけど、普通に警察沙汰ですからね?」

 江桐はいつもの優しそうな口調とは違い如月と喋る時だけ妙に当たりが強い。やっぱりあいつは女子によく嫌われるよな。

 まあ、そんなこともあったが俺たちは無事に水着に着替えることが出来た。にしても、如月の趣味にはちょっとドン引きだな。ピンクと黒のチェック柄とはいやはや一緒に歩くのが辛い。

 そんなこんなで数十分待ったところで女子達の着替えも終わったようだ。
 
彼女たちは日頃からあまり日に当たっていないのか真っ白でそして若さのある引き締まった体つきをしていた。そして、江桐は黄緑色のフリルを丁寧にあしらわれたもので椎葉の方は白と水色の水玉の入ったビキニだった。

 簡単に感想をいわせてもらうと、どっちも物凄く可愛いというか綺麗な姿だった。

  「ごめん、遅くなっちゃった。椎葉がトイレ行きたいって言うから待ってたら予想以上より遅くなっちゃった」
 「ごめんごめん。こんな数十分も待たせる予定じゃなかったんだけどね」

 椎葉は少し笑い髪と毛を引っ張って人差し指で絡めていた。
 
「なあ、椎葉。そのさ、人差し指で髪の毛絡めるのって癖?」
 「まあ、うん。よく友達にも言われるんだけど、なかなか治らなくてね、傍から見たらウザイらしいし」

 僕は別にそうでもないんだけどなと考えているといつの間にか如月がパラソルの下に座って完全に蚊帳の外だった。あいつはただの人数合わせだからどうでも良いんだけどなんかめっちゃ可哀想だな。

 でもな、ここであいつから俺の好感度を下げちゃうとあいつ不貞腐れるから鬱陶しいんだよな。

 
 とまあ、そんな感じですビーチバレーとか海で泳いだりして遊んで、夕方になると僕たちはホテルに戻った。

 「えっと、男子はあっちの部屋ね」
 「オッケー」

 なぜか如月はいつの間にか椎葉と仲良くなり後半は殆ど椎葉は如月と行動していた。まあそれでずっとこんなふうに二人は楽しそうに喋っていた。
 
まあ僕は江桐と一緒に遊んでたけども。ま、これでみんなが仲良くなってくれれば幸いだけどさ。
 
そして、一応僕たちはこの後の花火大会に行くことになっていた。でも、花火大会か。そういえばちょっと前に夏祭りに二人で行かないかって江桐に言われてたっけか。

 でも、今日はあの秘密ってやつじゃないはずだし。…でも今日は花火大会という名目では一緒のはずだし。
 
僕がひとりで廊下で突っ立っていると後ろからトンっと肩を叩いてきた。僕がその方向を見ると着物を着た江桐がいた。
 
「やっほー。山田くん!」
 「あ、江桐。やっほー。てかお前さ風呂、入ったんだ。いい匂いする」
 「そうかな? ありがとう。ちょっと話変わるけどいい?」
 「なんだ? 話変わるって」
 
彼女はそこまで声色を変えてはいなかったが少し俯いて話し始めた。
 
「あのさ、誕生日にさ私が公園で言ったこと覚えてる?」
 「ああ、二人で花火大会に行こうだっけか。でもそれだったら今日は二人だけじゃ無理じゃないか?」
 「そ、そうなんだけどさ今日に変更して欲しんだ」
 「まあ、良いけど。てかあいつらもう出てるらしいから僕たちも向かおっか」
 
僕は彼女と一緒にホテルを走って外に出た。椎葉と如月は、遅いとか言ってたけど冗談ぽかったから大丈夫だろう。

 僕たちは花火大会を見たあと個々に別行動することになった。なぜか椎葉の考えで。椎葉は如月と。僕は江桐とといった感じで別れた。
 
「ねえ、山田くん。話したい事なんだけどさ。聞いてもらっていい?」
 「ああ」
 
僕は固唾を飲んで返事をした。僕が返事をすると彼女は言いづらそうに口をパクパクさせながら言った。

 「えっと、山田くん。えっとね」
 
僕は彼女を前にしてなぜか少し焦っていた。この場にいれば大体何を話されるか分かっている。そう、多分告白だ。たぶん。間違ってたら恥ずかしいけど。
 
 「えっとさ、私ね山田くんの事さ」

 彼女がそう言うと僕の心臓は爆発したかのように血液が回って体が火照る。暑いのは暑いのだけどいつもと違うような暑さだ。
 
 「好きなんだ。付き合ってくれませんか? お願いします」

 彼女はそういうと僕の前で手を出して一礼した。それに対して僕は、なんと答えるべきなのだろうか。なら、もう言ってしまおうか。
 
「はい、お願いします。ふつつかものですが」

 

 答えは一つじゃない。対人関係ならさ。どれだけ大切であっても答えを出さなきゃいけない。だから胸にある自分の答えをどう言うのかが大切なのだ。
 そう、だからボクは今だから言える。



 正解は胸の中にってさ
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