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生徒

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 俺は子供の頃、魔法使いというものに恋焦がれていた。でも、今は違う。現実は現実、夢は夢と二つを完全に分離することが出来ていた。
でも、急に異世界らしき所に飛ばされてから僕の固定観念が180度変わってしまった。
 魔法は使えないもの、では無くなっており、魔法は特定の人が使える割と一般的なものへと変化を遂げていた。
 そして、もう月日は1ヶ月ほど経つ。その間に最初に出会った少女はミゲルというそうだ。ミゲルも魔法使いの血族らしく、魔法が使える。
 そして、俺もいつの日か魔法を普通に使えるようになっていたのだ。
 「やっぱり、君は凄いな。すぐに上達していく」
 ミゲルは嬉々とした様子で僕の魔法練習に付き合ってくれる。
 「なんだか、最近は今いるこの世界が夢なんじゃないかと思ってきましたよ」
 「夢なわけないじゃないか」
 そう言うと、彼女は俺の腕に思いっきり爪を立てた。それで、肌から血が出た。なかなか痛い。
 「済まない。力を加減するべきだったか」
 「出来ればその方向でお願いしたい」
 そう言うと彼女は回復魔法で俺の傷を癒してくれる。俺は何人かの人に回復魔法を使って貰ったが一番気持ち良いのは多分ミゲルの魔法だと思う。
 多分それは魔法の扱いに慣れているからだろうけど。
 そうこうしていると、マンホールの上から異様な物音がする。銃声はもう聞き慣れたものだが、今回のものはミシミシミシやギー等といった音、それや人の声なども聞こえてきた。
 「みんな、静かにして戦闘態勢に入って」
 ミゲルがそう指示すると、マンホール内の電気を消し、間から見える外の明かりのみを頼りにみんなは戦闘態勢に入る。
 

 「それにしても、ここ旧都心ももう荒廃してしまいましたね」
 「市民共が、ここ帝国軍の命令に従わないからな。昔ならこの街にも人が溢れかえっていたというのに」
 「それにしても人っ子一人居りゃしない。なんで俺達がこんなことを」
 「文句を言うなら、逃げていった市民に八つ当たりしな。反抗してきたとか言ってどうにか正当化すれば問題ない」
 戦車を旧都心内で滑走するのは気持ちいい。晴れやかな気分だ。みんなが逃げようとする中、私は一人追いかけることが出来るのだ。
 

 銃声等が収まると、俺たちは戦闘態勢から戻りほっと一息をつく。
 すると前に来た頭痛と同じ感覚に襲われまた同じ様に視界がフェードアウトする。
 またかよとは思いつつも、脳内で聞こえてくる声に促される。
 「女の子好きですか? それとも男の子派ですか?」
 「まあ、女の子は好きだ」
 「へえ、ふふふ」
 「お前喋れるのかよ」
 俺は新しいことを知りつつまた、フェードインしてきてもといた世界に引き戻される。
 「ねえ、リューク。ちょっと話あるんだけど、大丈夫?」
 ミゲルは顔を赤らめて、俺に話しかける。そんな顔されると、可愛いなと思ってしまう俺に喝を入れてやりたい。
 「ああ、問題ない」
  
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