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11)結婚式の準備その1
しおりを挟むこの国ではアリアのいた世界と同じような行事はあってもまったく同じではない。事実、キリストなんていないから、キリスト教もクリスマスなんてものもない。その代り、似たような行事やこの国ならでの行事もたくさんあった。
こっちの行事で初めてアリアが見たのはザンの誕生日のセレモニーであった。あの時ばかりは、この国ならでのイベントに驚き、ザンの舞に感動したという。
日本の場合は皇族の誕生日と言うのは尊く厳かなものと考えられているが、この国では少し位置づけが異なるように思う。
皇族の誕生日が一ヶ月前に近づくと街並みは一斉にその皇族が持つ色をテーマにして飾り付けをすることになる。今年も同じだが、ザンの時には、街並みは全て紫色と紺色で彩られ、皇族の証である金色で縁取られている。街並みのあちこちの花壇には紫と紺の花がきれいに植えられているし、金色と紫色のモールがあちこちの店にかけられているし、国旗とともにザンの紋章のタペストリーがいくつもはられ、店の中ではザンに関わるグッスや本が特集で飾られている。
ちなみに女性陣に人気なのは写真集、男性陣に人気なのはこの時にしか売られないザン本人が作り上げた特製な魔方陣の札、子どもたちに人気なのはザンが持っているのを真似たローブと、いった具合に、商品売り上げにもかなり貢献しており、街が一番活気づく時でもある。
余談だが、『レディ・ランジェリー』でも期間限定&限定数で、特別に紫色で金色の縁がついたショーツとブラのセットや、限定色の男性用バスロープを売り出した。もちろん、売り切れ続出で商品の棚揃えが追い付かないという。
そして直系の皇族には誕生日にやるべき義務がある。それが女神への魔力を込めた演舞の献上と、自分の誕生日を祝ってくれる国民全体に対して見せるお返しのために行う魔法でのパフォーマンスだ。
皇族は年に1度の誕生日に、自分が持つ属性に関して新しく研究した魔法を国民に対して公開する場としてパフォーマンスを見せている。例えば、皇太子の場合なら、水と風の属性に関して開発した魔法をパフォーマンスで見せるといった具合に。
なので、皇族にとっての魔法の研究は仕事の一環であり、皇帝でさえ、今なお、研鑽を続けている。もちろん、パフォーマンスや演舞の様子はテレビで中継されているので国全体がそれを見ることが出来る。
ちなみに、去年、ザンは炎の魔法で様々な動物を作り出し、芝居のように動物園を作って見せ、最後は風の魔法でその動物園を一気に吹き消した。それを見ていた子どもたちが大喜びで真似をしたがったため、魔方陣の札を売り出す専門店の『魔法のランプ店』では、炎で小さな動物を出せる魔方陣の札が一気に売れ、今もなお人気商品だという。
このように、この国の皇族の誕生日は、深く国民達にも身近なものとして知られている。ちなみに皇族の直系の誕生日のみ、祝日になっているので、今年のザンの誕生日は結婚式ということも兼ねてかなり注目されることになるだろうと踏んでいる。
今年も当然同じような予定だと思っていたアリアは、宰相から話を聞いて目を見開かせた。
「・・・・え、今年は私も一緒にやるんですか!?ザンがいつも見せていたあのパフォーマンスですよね?」
「はい、結婚の報告も兼ねまして・・・もちろん、女神様への舞の献上も、ザン王子のパフォーマンスにも是非ご一緒にお願いしたく」
「ええ・・・そんな大それたことできませんよ」
「何を言っているんですか、去年のパフォーマンスの案はアリアからの意見でしょう?お蔭でかなりの盛り上がりを見せて、炎の動物を出せる魔方陣の札だって、今なお、子どもたちに好評なんですよ?」
「あれは、ザン様の腕が良かったからこそ盛り上がったのです」
横から、似非笑みを浮かべているザンが口出ししている。今は猫を被っている状態だが、恐らく内心ではつべこべ言わずやれと言いたいのだろうとアリアは推測していた。
ため息をつきつつ、アリアは思案した。
「ううーん、私の属性を考えると・・・どうしたものですかね」
「属性なんて選べるぐらいあるでしょうが。問題などありませんよ。それに、アリアのアイディアはとても素晴らしい。今年も是非期待したいものです」
・・・どう聞いても任せた!としか聞こえない。アリアはザンの言葉の裏で聞こえる副音声に顔を引きつらせつつも、宰相に了解の旨を込めて諦めたように頷いた。だが、ただでは転ばないアリアはしっかりと条件をつけていた。
「わかりました。で、その代りにとお願いしていた条件については・・・?」
「もちろん、その件については喜んで手配させていただきますとも」
「ありがとうございます。では喜んで参加させていただきますわ」
お互いに微笑むことで商談成立と踏んだアリアも宰相も気分がよいまま別れあった。それを眺めていたザンは狸と狐の化かしあい・・・と内心で呟いていたとかなかったとか。部屋を出て横に並んで歩いていると、ころあいとばかりにザンが本性をさらけ出してきた。
「・・・しかし、俺に内緒で宰相と企んで何かやらかそうとしているのか、お前は。一体、何を頼んでいたんだ?全く聞いてないんだが?」
「ふふふーん、ザンには内緒ですぅ」
「・・・くっそ。2人きりになったとたん余裕を見せやがって」
そういいながらザンはアリアを引き寄せて抱き込むように口づけた。いきなりの口づけに驚いたアリアは固まりながらも真っ赤に頬を染めながら俯いた。
「・・・んっ・・もう、こんなところで」
「俺が誰かに見られるようなヘマなんざするわけないだろう。と言うか、別に夫婦なんだからいいじゃねぇか」
「・・・その口調を知られたくない癖に、キスは見られてもいいって・・・よくわかんないよ」
ぼそぼそと言いながらアリアは速足でその場を離れだした。慌てて追いかけるザンの表情は楽し気だ。
その日の夜も、ザンは激しくアリアを抱いた。顔を火照らせながらも、アリアはザンの熱い熱を受け止めていた。
「んっ・・・・!!」
「なんで、最近エロいベビードールを着ている?仕事で疲れているのに、お前がそんな欲情する姿で誘ってくるからついついやってしまう・・・ほらよ」
後ろからアリアの細腰をぐいっと引き寄せて、結合部を深く絡ませ、根元を埋めるように突き刺した。
アリアの白く揺れるベビードールの裾がエロさを引き立てている上に、肌を伝う汗がより煽情的に煽っている。ザンが引き寄せる揺れに合わせてアリアも腰を動かしながら、必死に応えていた。
「んっ・・ザンは、どんな格好しても・・・抱いてくる・・・じゃない・・・悩む時以外は。それに、これ・・・結婚式初夜のための・・・試作品・・・ああっんっ!」
「それは言うなっつの。・・・って、試作品っつーことはどこか改良がいるのか・・・?今のままでも充分エロいだろうがっ」
「ここ・・・紐・・リボンにしたりとか、後ろのレースの色とか・・・」
「充分エロいからそんな細かい改良いらねぇ。大体、メインディッシュであるお前が重要なんだし・・・・ああ、ここか、ここがいいんだな?」
「ザンは・・・時々核心を・・・つく・・・んっんぁああっ・・・」
お互いに獣のように熱に浮かされた後、ようやく熱が収まった2人はいつものように裸体にシーツだけを纏って横たわっていた。呼吸を整えたアリアが思いついたとばかりに、ベッドの天井を指さしながら口を開いた。
「そうだ・・・去年は陸の動物を中心にしたじゃない?今年は空や海の生物に模ってみては?」
「あぁ・・・なるほど、この天井を見て思いついたのか」
「うん。この天井だけ窓みたいになっていて、星空と水の中を泳ぐ魚が見えて綺麗・・・。私の世界にある水族館みたいで懐かしいの。ザンの部屋にも同じものはないし・・・この部屋だけにあるのかな」
「お前の世界は本当にいろいろなものがあるな」
今晩は珍しくいつものザンの部屋ではなく、アリアの部屋のベッドに横たわっていた。
実はこの部屋は、聖女のための特別な仕様の部屋になっていて、とこどなくアリアのいた世界を思い出させるものになっていた。
別に聖女の部屋がどこにと決まっているわけではないが、精霊達が女神の命令で勝手に王宮のどこかに聖女のためだけに特別な部屋を作ることがあるという話が皇族のみに伝わっている。
そして、アリアやユナが来る少し前にこの部屋に突然精霊達が集まり、鍵を掛けたことも、聖女の召喚が絶対必要なのだと皇族たちに確信させるきっかけになった。さらにいうなら、皇帝が聖女をザンの妃候補にと考えたのも、精霊達が作った部屋がザンの部屋の隣だったからだ。
・・・もちろん、アリアがそんな裏話を知るわけがない。
「でも、この部屋すごく落ち着くし、私の好みだよ・・・すごいなぁ」
精霊達が作りあげた部屋の変化を一番傍で見ていたザンだからこそ、アリアとユナが2人そろっていても、アリアの方が聖女だという確信をはじめから得ることができた。
アリアがこの部屋にいるイメージが固まっていたからこそ、ユナには目もくれず、アリアだけを支援してきた。
アリアの疑問にため息をつきつつ、ザンはアリアの身体を抱き込みながら返事を返した。アリアはザンの腕に顔を埋めながらザンとの会話を楽しんでいた。
「これは精霊達が作ったお前のためのものだから唯一無二のものだ。それはそうと・・・炎で海の生物を作り出す案はいいかもしれん。しかし、どうやって海を表現するつもりだ?」
「そうなの?またお礼を言っとこう。・・・あのね、水の中でも炎を出せるって知っていた?」
「・・・馬鹿な、できるわけがなかろう?」
「それが、できちゃうんですよ・・・確か燃焼の条件が当てはまれば可能だったはず。それをパフォーマンスでやってみたいなって思っているんだけれど、どうかな」
「・・・面白そうだな、練習が必要な気はするが、俺も興味がある。明日・・・試してみるか」
「ん、お願いします・・・」
「ああ・・・ほら、指環を出せ・・・・ん、おやすみ」
あくびを見せたザンがそろそろだと強くアリアを懐に抱きしめ、アリアの指環に口づけた。もう寝るという合図だ。それに気づいたアリアはいつものようにザンにおやすみのキスをし、ザンの指環にも口づけた後、目を瞑った。2人が指環を交換してから始めたことだが、2人ともその仕草を気に入っていた。
次の日、中庭にある噴水でその現象を試していた2人は顔を引きつらせた。
確かに成功は成功だったのだが、精霊たちの力の加護が強すぎて・・・
「・・・火の精霊達が住み着いちゃった・・・どうしよう」
「・・・・・いいんじゃねぇか、害はなさそうだし・・・皇帝陛下には俺から報告しておくが、こりゃ前代未聞だぞ。水の中で、水の精霊と火の精霊が共存とか今までに前例などない。つくづくお前は規格外だな」
「うう、やっぱり、私のせいか・・・」
「褒めてるんだよ・・・落ち込むな、バカ。俺はこれから皇帝陛下の所へ向かう。お前は宰相のところで先に打ち合わせをはじめてくれ」
「・・・はぁい」
落ち込むアリアの頭を一度撫でた後、ザンは踵を返した。これから皇帝のところへ向かうのだろう。それを見送ったアリアははぁとため息をつきながら噴水の中にいる精霊達に話かけた。
『・・・助けてくれたのは嬉しいけれど、あまりやりすぎないでね?』
『アリアのためなの―』
『頑張る―。だって結婚祝いだもん~』
『・・・・・・ありがとう、みんな』
精霊達がいつになく頑張っている理由が結婚の祝いのためだと気づいたアリアは微笑み、お礼を言ってからその場を離れた。宰相との打ち合わせではいろんなことを決め、話し合った。
「ほおほお・・・それでザン王子殿下は遅れておいでになると。いやはや、巨大水晶の近くに住み着く精霊がさらにお増えになられるとは。これは今後さらに加護も強まってこの国の安泰につながるというもの。これは24日に行われる水と火の競演とされるパフォーマンスも楽しみでなりません。いやぁ、いろんなことが順調で助かりますよ。アリア妃からの条件についてもスムーズに計画が進んでおります。しかし、ザン殿下には内緒でとかよろしいので・・・?」
「・・・たまにはザン様を驚かせたくて」
「確かにこれならば殿下も驚かれるでしょう・・・。おっと、これはお疲れ様でございます」
ザンが来たことで言葉を止めた宰相の挨拶に返事をしながらザンはアリアの隣に座るなり、話しだした。
「・・・また黙って内緒話ですか。はぁ・・・いい加減教えてくださいよ」
「当日まで内緒です。それに、私からの誕生日プレゼントにしたいので少しお待ちくださいませ」
「そ、そうですか。あ、皇帝陛下に報告してきました。聖女がいる時に危険など起こるはずもないし、この国がさらに繁栄するとあれば問題あるまいと笑っておられましたよ。良かったですね」
「・・・・かなりほっとしました」
ようやく安堵した表情を見せたアリアを眺めた後、ザンは気合を入れて宰相に向かって口を開いた。
「さぁ、もう少し話を詰めましょうか。(俺がいない間、アリアと近い距離で話しやがって・・・)これからまだまだやるべきことはたくさんあるのですし」
「・・・・とこどなく、ブリザードを感じるのは気のせいでしょうか・・・」
「え、寒いですか?そんな寒くないですよね、ザン様」
「・・・・そうですよ。気のせいでしょう」
「いや、その・・・はい、そうですね、気のせいということに・・・げふんげふん」
アリアと(青い顔になった)宰相も頷き返し、机にある様々な資料を指さしながら話し合いを進めていく。
この日もまた誕生日と結婚式のイベントに向けて夜遅くまで話し合っていたが、彼らの顔には充実感が浮かんでいるのがありありと分かる。
『ふふふ、がんばれ~アリア、ザン!』
『ふむ、もうすぐじゃな、よきことよ』
『ぼくらもがんばろー!』
彼らの話し合いと平行するように、外にいた精霊達も頑張るぞーと声を張り上げながら巨大水晶を囲んで飛び回っていた。精霊の光に伴ってか、巨大水晶もピンク色の輝きをさらに強めて発している。
『・・・・・女神様、もうすぐだよー』
『アリア、やっと結婚!』
『そうね、何かプレゼントでも考えておくわ・・・やっと見つけたこの国の愛し子達と共に歩むことを選んでくれた聖女だもの』
『ずっとずっと幸せにするよー』
『ぼくらのためー』
『わたしらのためー』
『女神様とこの国のためー』
『アリアはザンとしあわせになるのー!!』
アリアやザンの知らぬところで女神は精霊たちとともに微笑んでいた。
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