【R18】第二王子と妃の夫婦事情

巴月のん

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24)厄介事の終わりには吉報

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後始末も終わったことで、ザンはようやく一息つくことが出来た。

アリアの身体から、髪から、全てから漂う甘い香り。
この香りを堪能するだけでもアリアが持ち込んだシャンプーやリンスを量産したかいがあったとザンは思っている。

 「あっ・・・ああっん・・・も、むりぃ・・・・」

 嫌々言っているわりには、腰を揺らしているし、彼女の足も、もっと欲しいとばかりにザンの腰や足に絡みついてくる。


 (相変わらず、身体の方が素直だな、こいつは。)


ベッドの上で、ザンの欲情をより引き出そうと、アリアが艶めいた声と共に汗ばむ身体を揺らし、足を広げて誘っている。その誘いに応えようと、強請ってくる身体に覆いかぶさり、感触や温もりを口や手で感じ取っていた。
つんとそそり立つ乳首を舌で転がすと、アリアがさらに身体を揺らした。だが、絡み合っているため、逃げられないのも解っているのだろう、なんとか冷静でいようしているらしいが、無駄だ。
 乳首を吸ったり、強く押したりするたびにアリアが身体を震わせ、顔を真っ赤にする。その表情がまた欲情を誘ってたまらない。乳首攻めを止めないのもこの表情を楽しみたいからに尽きる。
ようやく満足して、乳頭から口を外したザンは、アリアの足をさらに広げて自身の肉棒で貫いた。いきなりの衝撃に腕を伸ばしてザンを引き離そうとするが、逆にその腕を抑えつけた。

 「んっ・・・・っ・・・や・・っ・・・!!」
 「おいおい、まだ始まったばかりだぜ・・・ほらよ。」

ぐちゅぐちゅと繋がっているところから水音と共に音が響く。何度も打ち付けつつ、リズムを時々変えて楽しんだ。そのたびに、アリアの口から何度も何度も喘ぎ声が漏れる。防音しているから声を我慢するなというのに、なぜか声を必死に押し殺そうとしている。
まぁ、俺はそんなところも可愛いと思っているからいいのだが、これが彼女以外であれば、絶対計算だろうなと冷めてしまう自分がいることも確かだ・・・と、ザンは腰を揺らしながらそんなことを考えていた。

 (・・・そう考えると、やっぱりあの喧嘩の時以来アリアを意識していたことになるのか。)

そんなことを考えていたら、いつの間にか動きを止めていたらしい。アリアが必死に潤んだ目で見ていることに気づいたザンは苦笑しながらも、誤魔化すように、一度抜いてからさらに強く激しく突きさした。

 「んっ・・ザ、ン・・・っ・・・」
 「ああ、解っている。とことん激しくしてやるよ、好きだろう?」

 再び声をあげたアリアは首を横に振って否定しているが、まるっと無視。

 「ん・・・・イイ感じだ。このままオールとなだれ込むか。」

アリアの声は喘ぎ声も混じっていてよく聞こえなかったので、彼女もそれを望んでいるんだろう・・・と、ザンは都合のよいように解釈することにした。

 (実際は、止めてと言っていたんだろうが、お前のアソコの方がよほど素直だぜ、俺の分身を強く咥えこんで離そうともしないんだからな。ああ、本当にたまらない・・・。)

つくづく素直じゃないと思いながら、ザンは今度こそアリアとのセックスに没頭することにした。


 朝起きたら、アリアが膨れ面になっていた。ザンが何故だと首を傾げていると、アリアがため息をついて理由を話してくれた。

 「・・・ザン、今夜はパーティーだからキスマークをつけないでってお願いしたでしょう?」
 「ああ、そうだったな。だが、胸の近くばかりだから大丈夫だろう?」
 「・・・肩や項も見えちゃうよ。」
 「んなもの、露出しなければいいだけの話だ。」

ザンはアリアの文句が続く前にと服を着こんで、アリアを抱き上げてテーブルの方へと連れて行った。もちろん、朝食を食べるためだ。ちなみに、アリアは食事を前にすると完全に気がそれるという単純な性格をしている。当然それもザンの思惑通りだ。

そして、今日もいつものように、一日がはじまる。
この日は、城でのパーティーがあった。ザンに言わせれば、貴族のくだらない見栄から開催された情報共有の場にもならんパーティーらしい。皇帝陛下もでてこないので、そこまで重要な場ではないと。
ということで、アリアはザンに付き添って大人しく食事に没頭していた。ちなみに、2人そろってぼそぼそと話しているのは素を出して話し合っているからである。

 「・・・・魔法がなかったら絶対、こんなに早く修復できなかったよね。」
 「そうだな。2日ぐらいで済んだのは幸いだった。それに、今日のパーティーにも間に合ったし。」
 「あれ。皇太子殿下と皇太子妃がいらっしゃらないよ。何かあったのかな?」
 「おかしいな。確かに兄上はここに来られる予定だと聞いていたのだが・・・。」

ザンも知らなかったのか、驚いている。2人であたりを見回すが、やっぱりいない。訝しくおもいながらも、ザンは気になったのか、情報を集めるためか、事情を知る人間を探すためにアリアの傍を離れた。。
とその時、だった、お約束の様に煌びやかドレスを纏った女性3人が目の前に現れたのは。
アリアはこの時完全に嫌な予感しか感じなかった。これまた小説でよく見るパターンだったから。それは大当たりで。アリアが完全に能面になっていた時、3人の話声が耳に入ってきた。

 「ちょっと、何故貴方がザン殿下の傍にはべっていらっしゃるのかしら?」
 「側妃ではないわよね。殿下に、聖女様以外の妃はいらっしゃらないもの。」
 「じゃあ、この小娘は一体どこの小物かしら?一時的なパートナー?それにしては・・・」
 「あら、でも、このドレスは見事ですわよ。どこかの貴族かしら・・・あなた、どこのモノなの?」

アリアはこの3人は聖女の顔を知らないのだと思い当たり、ふとザンの言っていたことを思いだした。

 『お前、パーティー嫌いって言って重要な時にしか参加しないだろう。そんなんだから、あんな馬鹿どもに顔を覚えられていないんだよ。』


 (ああ・・・うん、そうよね。だから、今回もこうやって絡まれているわけで。)


説教ごもっとも。と思いながら、アリアは一つ深呼吸をした後、目の前にいる3人の女性に向かって微笑んだ。


 「初めてお目にかかるようなので挨拶させていただきますわ。この国の第二王子の妃、アリア・トーリャ=タカハラ・ブラパーラジュと申します。以後、お見知りおきを。」
 「そう、アリア・・・・って聖女様っ!?」
 「・・・と、呼ばれていることの方が多いです。そのためか、名乗っても、気づかれにくいんですよね。そうそう、ドレスは夫からの贈り物ですわ。」


 (気づかれていない本当の原因はパーティーにあまり出ていないからなんだけれどネ☆)


 責任転嫁しやがった、此奴とか思わないでクダサイ・・・パーティーが苦手な小心者なのですよ、ええ。とか、アリアは内心で誰かに謝りながら、3人組に聞いた。一体何の用事があったのかと。当然、3人が答えられるはずもなく。

 「あ、その、何か話したいことがあったのですけれど、その、忘れてしまいまして。」
 「で、でも、大したことではないのでお気になさらないでくださいませ。そ、そうですわ。アリア様、ザン王子殿下にどうぞよろしくお伝えくださいませ。」
 「2人とも先に行かないでくださるっ!?お、おほほ、失礼いたしますわ。」

そそくさと逃げていく3人組の後ろ姿を見ながらアリアは思った。

 「・・・もうちょっとやりとりしたかった。一度でいいから、小説みたいな・・・「何よ、小娘め!」的なカンジな展開になって、バカにされるのを返り討ちにする経験をしてみたいのにな。」

ボソリと呟いていると、ザンが戻ってきて隣に立った。

 「何を独り言をつぶやいているのです。」
 「我が君、そちらで何かわかりました?」
 「誤魔化しましたね?まぁいい、ここを出ますよ。話はその後で。」

ザンの言葉にイコール、パーティーを抜けられると踏んだアリアは内心で喜び、表向きは名残惜しそうにパーティーを抜けた。(ザン?ザンももちろん同様の心境ですとも。)

 「それで、どうされたんですか?もしや、マリーゴールド様に何か?」
 「陣痛が始まったようです。少し予定より早いので、兄上も心配してうろうろうろと。」
 「・・・女性の過酷な戦いには、男性は入れませんからもどかしいのでしょうね。」

とりあえず、自分たちも向かいましょうと言いながら、後宮へと向かった。
そこにいたのは、入り口で悲壮な表情で蹲っている皇太子。
 天下の皇太子。もう一度言おう。皇太子殿下だ、この国の誇るザリュルエルト・ハルディン=ブラパーラジュ皇太子である。
その彼が、「の」の文字を書きながら蹲っていた。

 「・・・どうなされたのですか、兄上。」
 「ザン・・・・ザン!!!俺は・・・いや、私は役立たずだ!!!」
 「・・・・・いきなり抱き着かないでクダサイ、暑苦しいです。」
 「立ち合いで、妻に付き添っていたんだよ。何をしていいか解らないからおろおろとしつつも、背中をさすろうとしたその時、妻から・・・役立たずだと・・うう・・・それだけではないのだ、いつもの妻と違って鬼の如く、鬼気迫る表情で・・・・怖かった。」

 抱きつかれたまま、皇太子の言葉を聞いてちらっと扉の方を見やるザン。
 確かに先ほどから、皇太子妃のうめき声が聞こえているし、産婆の励ましの声も聞こえている。ザンは皇太子妃の発言の場にいなくて良かったと心底思った。男2人を横目にアリアはあっさりと告げた。

 「ああ、アレですね、陣痛に苦しむ女性は獣のようになるといいますから。大丈夫です、きっと本人はその時のことまったく覚えてないはずですから。」
 「うう・・・・あれは、本心からなのかい・・・」
 「ではないです。とりあえず、声を出さないと苦しいから、叫んどけっていう・・・いわゆる雄たけびですね。・・・たまに本心を叫ぶ女性はいるらしいですが、本当に少数派ですよ。」
 「ソレ聞いたって、ちっとも安心できないよ、アリア妃!!!」

 皇太子が叫んだその時、赤ちゃんの泣き声が聞こえた。

 「え・・・・こ、これはもしや?」
 「産まれた、みたいですね。」

ガチャとドアが開く音がして、産婆が出てきた。

 「おめでとうございます、皇太子殿下。お世継ぎの御誕生でございますよ。」
 「おお!!!」

 皇太子は先ほどまでの落ち込みも忘れて、妻をねぎらいに行くといい、部屋の中へと入って行った。それを見たアリアは良きこととばかりに微笑んだ。

 「さすが皇太子殿下。妻へのねぎらいも忘れないとは。ああいう気遣いがあればこれからも大丈夫だと思いますね。」
 「・・・・・子育ても大変そうだしな。」
 「ええ。でも、未来の皇太子様も誕生なされましたし、将来も安泰で良かったですよ。」
 「そうだな。父上にも伝令がいくだろうから、明日には大体的に公表されることになるだろう。」
 「ザンもほっとしたよね。これで世継ぎ問題もおさまるだろうから。」
 「ああ、本当にな。・・・少なくとも、俺達に子ができるまでは安心できるだろう。」

 今日は邪魔しては悪いから遠慮しようと決めた2人は自室へと戻っていった。

 次の日、改めてお祝いをしに後宮に向かうと、皇太子妃が赤ちゃんを抱いて微笑んでいた。皇太子も傍にいて、嬉しそうに赤ちゃんを眺めている。両親に見守られて、すやすやと眠っている赤ちゃんにアリアは目を輝かせた。

 「アリア妃、第二王子殿下、お越しいただき恐縮でございます。」
 「いえ、まだ万全な体調ではないはず。どうぞ、ご無理なさらず。」
 「ありがとうございます。アリア妃、どうぞ抱いてやってくださいませ。」
 「え、でも。」
 「不安もありましたが、アリア妃と女神の加護のお蔭でこうして無事に世継ぎの君を産むことができたのです。ですから、どうかお願いいたします。」
 「アリア妃、わたしからも頼むよ。」

 2人の後押しに甘えてアリアは赤ちゃんを腕に抱いてみた。ふにゃふにゃと柔らかい温もりに顔がほころんでしまう。

 「ね、ね、可愛いよね。」
 「・・・・・そうですね。いえ、俺は遠慮します。」
 「なんで?かわいいじゃない?」
 「うっかり落としそうで怖いのでやめてください。せめて首が座ってから・・・アリア!!!」

ザンの弱音もスルーしてアリアはあっさりとザンの腕に赤ちゃんを渡した。慌てふためくザンの様子は滅多にみられない。

 「あり、アリア!!!早く戻してく・・・ださい!」
 「クスクス、はいはい~。」

これ以上からかうと怒られそうなので、アリアはザンから赤ちゃんを受け取り、皇太子妃へと返した。

 「それで、今日突然お呼びになったのはどうしてですの?」

お見舞いはもう少し先にと思っていただけに呼び出しがあった時は、ザンと2人でびっくりした。疑問を持って聞いたアリアに対し、皇太子は微笑んだ。

 「大したことじゃないよ、実はね、聖女様に名前をきめてもらいたいなと思っているんだ。これについては、すでに父上・・・皇帝陛下にも賛成してもらっている。」
 「・・・・・・・充分大したことですよ、それ!名前って・・・部屋の名前じゃないですよね?」
 「もちろん、この未来の皇太子、引いては皇帝となる我が子の名前を決めてもらいたい。」
 「アリア妃、どうか私からもお願いいたします。」
 「・・・名前をつけたからって聖女の加護が与えられるわけじゃないですよ?」
 「もちろん解っておりますわ。」

にこにこと微笑む皇太子夫婦は案外押しが強いんだな・・・と、アリアはこの時思った。とりあえず、引き受けざるを得ないと決めたアリアは頷き、締め切りが3日後だと聞いてさらにプレッシャーを感じるまであと数秒。
いろいろと悩み、ついにはベッドに伏すほどに体調を崩したアリアだったが、三日後に迫るギリギリになってようやく名前を決めることが出来た。

 「うう・・・もう名づけはいいよ!!私達の子どもが生まれた時には絶対ザンが名づけてね!」
 「お前、ケイトって名前を入れたいとか言ってなかったか。」
 「うん、それさえ入っていたら、後はもう任せるから。」
 「やれやれ。」
 「だって、だって・・・」
 「お、おい・・・わかった、わかったから泣くな!」


ザンが 涙目になっているアリアを慰める姿が微笑ましいと噂になったとかならなかったとか。






3日後、国全体に対して、改めて皇太子に王子が生まれたことが発表される。
そして、この後、貴族会議が行われ、皇帝が皇太子に譲位することを表明し、議論の結果、来年に皇帝即位式を行うことが正式に承認された。






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