56 / 126
47)可能性はゼロじゃない
しおりを挟む真っ白になっていたアリアは気付けば、ベッドの上に座っていた。
「え?あれ?」
「面白いぐらい気絶しやがって。そういうところは変わらねぇな」
「いや、年齢を考えて?そもそも、夫って、結婚した覚えないんですけれど?」
「信じられないなら、婚姻届の写しでもなんでも見せてやろう」
「…本当に?」
「回転が良い割に鈍さは相変わらずだな。まぁ、現実逃避しようとしようまいと、今のお前は俺の妻で、妃だ…慣れろ」
「できるわけないでしょう!」
パニックになっても敬語を崩さないあたりがアリアだが、当のザンとしてはそれがまたイラつく原因になっていた。せっかく距離が近くなって寂しそうな様子を見せることが減っていたというのに、これではまた前と同じようになってしまうのではと危惧しているところだ。
そんなザンの心境すら解っていないアリアは眉間に皺を寄せて腕を組んでいた。
「あれ、そういえばここは?それにこのひらひらなワンピース?」
「俺とお前の寝室に決まっているだろう?ついでに、そのワンピースはお前が作った物だ」
「そう、寝室ですか…ん?」
「ついでにその腹立たしい敬語をやめろ。素をさらけ出している俺の方がバカみたいだから」
そういいながらザンはアリアを押し倒し、アリアはそのまま背中から布団に埋もれた。困惑しているアリアをよそに、ザンは腕を伸ばしてワンピースのボタンに手をかけはじめた。
「ちょ、な、なにを!」
「お仕置きついでに夫婦であることを実感してもらおうと思って」
お仕置きも何も、記憶がすっ飛んでいるアリアからすれば、八つ当たり感満載だが、パニックになっているアリアはそれどころではない。必死に起き上がろうとするが、肢体を組み敷かれている状態では逃げられるはずもなく。必死に腕を伸ばそうとする間にも前ボタンがひとつずつ外されていく。露わになる肌とブラにザンの本気を汲み取ったアリアはザンを睨みつけようと正面を向いた。
「もうっ!」
だが、そこに見えるのは、野生の目に舌なめずりをする精悍な顔立ちをした男。普段のアリアなら、父親に慣れているせいでスルーできるはずが、この時はなぜか目が離せなかった。
「いいから、黙ってろ」
「え、あっ、いつの間に?!」
気付けば、すでにワンピースは広げられてブラジャーとショーツが丸見えになっていた。思わず身体を逸らしてうつ伏せになろうとするが、それこそ、ザンにとってより都合がいい展開になっている。
布団をぎゅっとつかんだアリアだが、肌に触れてくる手の感触に体を震わせた。
「んっ?!」
「ん、相変わらず反応が良いな」
うつ伏せになっているアリアを抱きしめる形になるザンだがその手はアリアのブラとショーツの中を這い始めた。そして、敏感になっている部分を上下同時に攻め立てていく。
「んっ、やぁっ!!」
ブラのホックを外された状態で胸を揉まれ、シーツの中の茂みも指がさわさわと撫でてくる。時折、強く撫でてくるその指の卑猥さは見なくとも涙目になるほど。
ましてや、記憶がないアリアにとっては未知の体験である。それだけに彼女にとって、その快感は果てしなく激しく執拗に自分を攻め立ててくる魔物でしかない。
だというのに、ザンの手は止まらない。それどころか激しくなっていく。
うつ伏せになっていたのに、いつの間にか腰はあがり、四つ這い状態になってしまっている。気付けば、アリアはぜぇぜぇと息を吐いていた。涙目になっているのが自分でもわかる。火照った頬に気付き、熱さを感じていると、自分を抱きしめている彼の肌の感触も生々しく感じる。
気付けば、ショーツは半分ずらされていて、彼の形の良い指はわずかに見える割れ目を撫でてはつついたりとまるで茂みを探索しているかのように動いていた。
わずかながらも、下半身の様子がみえてしまったアリアは慌てて目を逸らそうとするが、次は胸の方に目がいってしまっていた。もはやブラは外れているというのに、片方のおっぱいは彼の手から伝わるぬくもりでジンジンと熱を感じていた。見てわかるぐらいに、乳首はぷっくりと膨らみを主張している。彼の手指の合間から見える肉がまた生々しい。アリアは思わず、自分の体を支えていた手をなんとか動かし、おっぱいを支えながらも揉んでいる卑猥な腕を抑えようとしたが、それよりも早く、ザンが動いた。ザンの行動に気付いたアリアは慌てながら口にするが、それより早く、茂みを探索していた指がさらに深く谷間へともぐりこんだ。
「それっ・・・ダメ!!」
んっと息を飲むアリアの声と同時に、ザンの細長い指と割れ目の間からからわずかに汁が洩れている。彼女にとっては初めてでも、身体は幾度なくザンを受け入れている。それだけに体が順応して雫を滴らせているのは当然のことといえた。しかし、初めての体験だと思っているアリアからすれば羞恥心しかわかない。自分がどれだけはしたないことをしているのかと真っ赤になって当然だ。幸いなことに痛みを感じなかったらしいアリアが震えながらも、ザンの方を恐る恐る向くと、彼はこれまた楽しそうに笑った。
「な、ななな…?」
「これはこれで、新鮮だな。動かすぞ」
言葉と同時に、アリアの中に入った指が勢いよく動き出す。それに反応して体が揺れるアリアは呼吸するのに必死で考えることすらできなかった。ぐちゅぐちゅと中を搔きまわす音を聞きながらも、アリアは体を四つ這いで支えることで精いっぱいになっていた。
しばらくするとリズムが少しずつ変わっていった。間隔が長くなったり短くなったりしていることに気付いたアリアは無意識ながらも腰を必死に彼の指に押し付けていた。少しずつ慣れてきたことに気付いたザンはアリアの耳たぶを嚙んだ。
「そろそろだな。もっといいものをくれてやるよ」
ぼんやりとしていたアリアは官能的に聞こえる声に悶えていて内容をすぐには受けいられなかったが、指が一気に引き抜かれ、冷たい空気が当たったことで、一瞬我に返った。
「え、何が…んっ!?」
アリアは、いきなり自分の中にズプリッ…とぐんぐん入り込んで、奥の方へと蠢いていく何かの存在を感じたのと同時に、ザンの両手が腰を掴み始めたことで、ようやくこれから始まることが何かを悟った。
思わず声をだすが、それより早くザンの手が腰を振った。
衝撃に合わせるように声が出てしまうが、アリアとしてはぼんやりする頭と視界の中、ようやく自分がセックスしているという事実を飲み込めたところだ。
(なん、なんでっ?なんで、私がこんな王子とかいう人とセックスをしてっ?ああ、でも、頭が、動かなくて、でも、何か当たってるし、中にぐんぐん来るしっ…どう、したら…)
なんとか考えようとするが、身体の方はこれっぽちも言うことを聞かない、それどころか、快感を求めて気付けばザンの動きに合わせて腰を振っている。アリアが最終的に認識したのは、自分がひたすら腰を振っているだけだという事実。
それでも、初めてと思っている彼女の想像を超えた濃い絡み合いは止まらなかったし、彼女も止めようとしなかった。
一回、果てたアリアだが、すぐに足を広げられ、その間に彼が組み敷く体勢へと変わる。ぼんやりとしていたアリアだが、とても優しく彼女の頬を撫でて来ているのが彼の手とは到底信じられなかった。情熱的な目で見てくるし、していることは激しいのに、触れてくる手の優しいことといったら反則でしかない。
荒い息の中、むくれたアリアに対し、ザンは面白そうにくつくつと笑っている。ずっと笑っていることから機嫌は良いのだろう。もっともザンからすれば、アリアの体が自分を覚えていて変わらぬ動きをすることが嬉しくもあり照れ臭くもあっただけなのだが。
少し伸びた髪を撫でながら、今度は正常位で身体を絡ませあう。アリアは一瞬迷ったものの、結局一体感となった激しさにザンの背中に腕を伸ばした。
慣れてきたのか、甘い声を出しながら足を絡みつかせてくるアリアの自覚のなさに少し心配を感じたザンだったが、同時にほっとしていた。もし身体まで拒否してくるようであればさすがにお手上げだったということぐらいはわかっていたから。
アリアもザンのやり方に思うことはいっぱいあったが、それでも、今与えられている快感からは逃げられない。
気付けば、陽が落ちて照明もつけず暗くなっていた部屋の中、二人だけは熱を感じあいながら乱れた夜を過ごした。
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる