役立たずで惨めな最下位職から更にランクダウンしたら究極最強の最上位職になった。俺はこれで世界の頂点へと駆け上がる。

ゆゆぽりずむ

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1章:ありえないほど最弱から究極で最強へ

【4】這い寄る混沌

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「天職<這い寄る混沌>。固有スキル<無貌の神>……」

神官は戸惑った様子で水晶に浮かんだ文字を読み上げた。

「<這い寄る混沌>? そんな天職あったか?」

「さあ……?」

神殿に集まった人々もまた聞き慣れない単語に戸惑っている。

「<這い寄る混沌>……、そんな天職は聞いたこともない。まだ未知の天職が存在していたということか」

「けっ、どうせまたクソみてぇな天職だろ?」

「そりゃそうだ! ジェイクだしな!」

「はははははっ!」

クソみたいな天職がランクダウンした。

だとすればそれがさらなるクソみたいな天職であることは想像に難くない。

ジェイクは自分よりも下がいると喜んでいる者達の格好の的だった。

「……」

彼はいたたまれなくなって無言でその場を立ち去った。

神殿の外に出たジェイクは人がいない場所を求めて走り始めた。

心なしかいつもより軽快に風を切って走っている気分になるのは皮肉なものだ。

やがて本当に誰もいない場所を見つけると、ジェイクは立ち止まった。

鳥のさえずりすら聞こえない。

聞こえるのはジェイク自身の荒い呼吸と心臓の脈動のみ。

「俺がいったい何をしたっていうんだ……」

ジェイクは絶望のあまり膝をついた。

そして両手で地面の土を力いっぱい握りしめる。

「なんで俺ばっかり! くそぉぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!」

ジェイクは怒りのままに両腕を振り上げると、拳を力いっぱい地面に叩きつけた。

……予想外の事態が起こったのはその後だ。

ドオオオオオオオン!!!!!

ジェイクの握り拳を受けた地面が大きく揺れ、さらに巨大な地割れまで発生したのだ。

「……は?」

呆然としたジェイク。

当然だ。

これまで天職<這いずる者>によって身体能力を強制的に下げられていたジェイクの力で、まさかこんな現象が起こるわけはない。

いや、というよりもむしろこの世界でこんな現象を発生させることができる天職などほとんど存在しないはずなのだ。

総合的な戦闘力では最強と言われる天職<勇者>や、パワーだけならその<勇者>すら超えると言われる天職<アトラスの化身>の持ち主でなければ、拳で大きな地割れを発生させることなど不可能だ。

そう、そのはずなのだ。

ジェイクは驚愕の表情で自分の両手を見た。

少なくとも天職<這いずる者>では絶対に不可能な芸当を、彼はたった今やってしまったのだった。
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