個性派JK☆勢揃いっ!【完結済み】

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第一章 高校一年生(二学期)

よびかた(萌花)

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 授業が終わり、放課後になる。
 萌花は教科書をカバンにしまい、教室を出ようとした時だった。

「あ、も、萌花ちゃん……! 待って!」

 振り向くと、美久里がものすごい勢いでこっちに来ていた。
 その行動に驚き、萌花は目を丸くしたまま固まる。
 だが、そんな萌花の様子を、美久里は意に介さず話を切り出す。

「よ、呼び止めちゃって……ごめんね。ど、どうしても、言っておきたいことが……あって……」

 美久里は目をあちこちに向け、落ち着きがない様子だった。
 脚をもじもじさせていて、今すぐトイレに行きたそうな様子に見える。

「いや、別にいいですけど……どうしたんですか?」

 萌花は急いでいないし、どこかへ行く用事もない。
 だから別に呼び止められても構わないのだが……
 なぜだか頬を高揚させて、自分の両方を忙しなく絡ませる美久里に。
 思わず訝しげな顔になってしまう。

「あ、あのね……その……結構一緒にいたじゃんね」
「そうですね。美久里ちゃんたちと一緒にいられて嬉しいですよ」
「あ、ありがとう……そ、それでね! もっと、友だちっぽくなりたくて……」
「ほう……?」

 友だちっぽく、とは具体的にどんな風なのだろう。
 手を繋ぐとか、食べさせ合いとかだろうか。
 ……いや、それは親友とかもっと深い仲に許されたものだな。

 ならば、美久里は一体何がしたいのだろう。
 今のままでも、充分友だちっぽいと思うのだが。

「だ、だから……その……ちゃん付けじゃなくて、も、“萌花”って、呼んでもいいかな!?」

 美久里が覚悟を決めたみたいで、急に前のめりになる。
 どんどん萌花に近づき、有無を言わさぬ圧を生み出す。
 そこまで必死にならなくてもいいのでは……

「え……う、嬉しいです! では、私も“美久里”って呼ばせてもらいますね!」

 美久里の形相に気圧されながらも、なんとか対応する。
 萌花も、そう呼びたいと思っていたのだ。
 呼び捨ての方が、親しい感じがするから。

「ありがとう……!  あ、引き止めちゃってごめんね……また明日ね、萌花」
「いえ、大丈夫ですよ。また明日です、美久里」

 美久里も萌花も、満足そうに微笑みながら、帰りの挨拶を交わした。
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