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第一章 高校一年生(二学期)
あくむ(美久里)
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「いやあああ!! …………あれ?」
気がつくと、美久里は自分の布団で寝ていた。
よほどうなされていたのか、汗がものすごく出ている。
「あれは、夢…………?」
未だ混乱している脳を放っておくことにした。
美久里はとりあえず顔を洗おうと思い、布団から抜け出す。
「あ、おねえ。おはよう……」
えへへ、と自分の妹が照れくさそうに笑っている。
美久里はまだ朝で頭も回っておらず、夢の出来事もあって混乱しているせいか、軽く思考停止の状態だった。
キャパオーバーしているのだ。
「美奈……だよね? 本当に美奈??」
「え、おねえどうしたの?」
そうやって、美久里は美奈の身体を確かめるように触る。
訝しげな様子の美奈だったが、触られることに関してはされるがままだった。
「あー、よかった……本物の美奈だ……」
美久里は泣きそうになりながらも続ける。
「……怖い夢を見てさ、ちょっと不安なんだよね。美奈がいなくなっちゃうんじゃないかって。美奈のこと……大好きだから」
嗚咽を漏らしながら、必死に、懇願するように、力強く言った。
「美奈っ……こんな私を……どうかっ……見捨てないでっ」
「……見捨てないでって……どういう……?」
やっと、思考が追いついたところで美奈が言葉を挟む。
美久里はもう、涙で顔がくしゃくしゃになっている。
涙に濡れている顔は少し美しかった。
しかし、泣くことに意識を持っていかれているようで、美奈の問いには答えなかった。
「おねえ」
代わりに美奈が言葉を紡ぐ。
「おねえの言ってることとか、泣いてる意味とか、わからないことだらけだけど……確実に言えることがひとつだけあるよ」
ふぅ、と一息。
「私も……おねえのことは好きだよ……」
ふんわりと柔らかい笑みを浮かべる。
美奈の今世紀最大の笑顔である。
……いや、それは少し大層だったかもしれない。
だけど、それでも美久里は安心したようで、もう泣くことはなかった。
代わりに笑みをひとつ。
静かな光が二人を包んだ。
それは神が降臨したが如く、とても神秘的で、とても美しかった。
気がつくと、美久里は自分の布団で寝ていた。
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「あ、おねえ。おはよう……」
えへへ、と自分の妹が照れくさそうに笑っている。
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「あー、よかった……本物の美奈だ……」
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嗚咽を漏らしながら、必死に、懇願するように、力強く言った。
「美奈っ……こんな私を……どうかっ……見捨てないでっ」
「……見捨てないでって……どういう……?」
やっと、思考が追いついたところで美奈が言葉を挟む。
美久里はもう、涙で顔がくしゃくしゃになっている。
涙に濡れている顔は少し美しかった。
しかし、泣くことに意識を持っていかれているようで、美奈の問いには答えなかった。
「おねえ」
代わりに美奈が言葉を紡ぐ。
「おねえの言ってることとか、泣いてる意味とか、わからないことだらけだけど……確実に言えることがひとつだけあるよ」
ふぅ、と一息。
「私も……おねえのことは好きだよ……」
ふんわりと柔らかい笑みを浮かべる。
美奈の今世紀最大の笑顔である。
……いや、それは少し大層だったかもしれない。
だけど、それでも美久里は安心したようで、もう泣くことはなかった。
代わりに笑みをひとつ。
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