葉奈が朔良をからかったら

M・A・J・O

文字の大きさ
1 / 1

女子高生が二人きり

しおりを挟む
「そういや、今日瑠衣が風邪引いたんだってさ」
「そうなんすか。珍しいっすね。瑠衣が風邪引くなんて」
「だよなー。馬鹿は風邪引かないって言うのにな」
「何気にひどいっすね」

 今日は朔良の家で遊ぶ予定だったのだが、当日になって瑠衣が風邪を引いたらしい。
 葉奈と瑠衣と三人で遊ぶはずが、二人になってしまった。

「何する?」
「そりゃ、ロリショタゲームっすよ」
「何だそれ」

 ロリショタゲームとは、画面に出てくる人物が「ロリ」か「ショタ」か当てるだけ。
 一部のマニアの間で大人気なスマホゲームなのだ。
 だが、当然朔良は知らない。

「朔良がやりたくないなら別にいいっすよ」
「いや、あたし知らないだけなんだけど」

 葉奈は面白くなさそうに拗ねる。
 元々やるつもりもなかったのか、朔良にどんなゲームなのか説明しない。

「あ、そうっす。二次創作の小説の方は順調っすか?」
「それがさー、あんまいい構想が浮かばないんだよなー」

 葉奈の問いかけに、一瞬ドキリとする朔良。
 いい構想が浮かばないのは本当である。
 ただ、その……なんと言うか……朔良は小説を書くことをサボっていたのだ。

「まあ、その、なんて言うかさ、リアリティーってのがどうにも苦手でさ」
「リアリティーっすか?」
「そうそう。共感とかも大事だと思うし……あんまかけ離れた設定だと読者がついていけないだろうし……」
「まあ、大変っすよね。物語を作るのは」

 そう言うと、葉奈は何を思ったのか。
 葉奈の目の前まで歩いて、いつものふざけた顔のまま頬を赤らめた。

「リアリティーが欲しいなら、うちを利用してみるっすか?」
「……は?」

 朔良の口から、間の抜けた声が出る。
 葉奈が何を言い出すかと思えば――『うちを利用してみるか』?
 わけがわからない。

「な、何言ってんだよ……葉奈」
「嫌なら別にいいっすよ」
「いや、別に嫌ってわけじゃないけど……」

 むしろ小説のネタとなるならありがたいことこの上ないのだが……

「けどさ、あたしと葉奈で何しようって――うおっ!」

 朔良が言い終わらないうちに、葉奈が朔良を押し倒した。
 朔良は何がなんだかわからず狼狽えている。
 当の葉奈はというと……表情が読めない。

「“体験”してみれば、リアリティー出るんじゃないっすか?」
「た、体験って……具体的に何すんだよ……」
「例えばこんな……」

 そう言い、葉奈は朔良に近づく。
 運動神経のいい朔良は、その気になれば運動音痴の葉奈のことを払いのけられるはずだ。
 それなのに、されるがままになっている。
 これの意味することは――

「ちゅっ」
「んむっ!?」

 葉奈は朔良に優しくキスをした。
 このまま最後までやっていいかどうか、朔良の気持ちを確かめるように、優しく。

「ん……う……」

 朔良はもどかしそうに身をよじる。
 顔が上気してきて、声が少し艶っぽくなってきた。
 これはチャンスだと、葉奈は口角を上げる。

「うぁ……っ!」

 葉奈は朔良の顔から離れ、今度は葉奈よりは小さいけれども豊満なそこへと手を滑らせる。
 そうすると、柔らかい感触が葉奈の手に訪れる。
 一度触っただけで葉奈はその感触に夢中になり、強くしたり弱くしたりして遊び出す。
 朔良はもう限界なのか、とろけた表情で脚をもじもじと動かしている。

「……は、葉奈ぁ……なんか変な感じがするんだが……んんっ!」
「変な感じっすか? 具体的には?」
「は、はぁ……!? そ、そんなんわかるわけ……ふぁっ……!」

 葉奈の攻めが少し激しくなり、朔良は嬌声を上げた。
 その声はだんだん甘くなってきていて、表情も普段キリッとした顔とはかけ離れている。

「言わないとわかんないっすよ? ほら、このとんがってるところも……きゅっ」
「ふああああ……! も、もうだめぇ……」
「そら、クリクリ」
「うぁ……ふぅん……っ!」

  葉奈の嗜虐心が目覚めたらしく、恍惚な表情で朔良の敏感な部分をいじっている。
 朔良は必死に声を出すまいと頑張っているが、葉奈の攻めは容赦なく続く。
 もう朔良は限界を迎えようとしていた。
 ――しかし。

「どうっすか? 二次創作の参考になりそうっすか?」

 急に攻めるのをやめ、いきなりそんなことを聞き出した。
 朔良は突然のことに困惑するが、葉奈がさっきした質問を思い出す。

『あ、そうっす。二次創作の小説の方は順調っすか?』
「……あ」

 そもそもこんなことになったのは、葉奈のこの質問が原因だったのだ。
 それでリアリティーを求めて……いや、そういうことにされてこの状況があるということ。
 朔良はこれ以上なくて安心したような、少し物足りないような複雑な気持ちになった。

「そ、そうだな……まあ、参考にはしてみるよ……」
「ほんとっすか? それならよかったっす!」

 葉奈はすごく満足そうな笑みを浮かべ、こういうことを終わらせようとしている。
 そのことになぜかモヤモヤしだした朔良は、そっぽを向いた葉奈の袖を恐る恐る引っ張った。

「ん? どうしたんすか?」

 葉奈はいつものようなおどけた表情に戻っている。
 そのことで尻込みしてしまったが、朔良は自分の欲望を優先した。
 スクリと立ち上がり、ズボンと下着を自分で下ろす。
 朔良の突然の行動に、葉奈は思考が追いつかない。

「あ、あたしのここ……もうこんなに濡れてんだから……責任、取れよな……」

 朔良は葉奈に見せつけるかのように――いや、実際見せつけ、遠回しに続きをしてほしいと懇願する。
 もちろん朔良に羞恥心はあったが、ここまで来たら引き下がることは出来ない。
 じっと待ち、葉奈に選択を迫る。

「……いい、んすか?」
「な、何がだよ……」

 葉奈は申し訳なさそうに俯いている。
 なぜそんな悲しげな態度になったのか、朔良にはわからない。

「だってうち、朔良への下心を隠すために変な口実使っちゃったっすし……」
「……は? なんの話だよ……」
「っ……だからっ! うちは朔良のこと好きなんす! だからこういうことしちゃったんすけど……こんなうちでもいいんすか?」

 それは驚きだ。
 しかし、朔良は薄々勘づいていた。
 葉奈が自分のことを慕っていることを。

「……よくなきゃ、こんなことはしねーよ……」
「へ?」

 朔良は今の自分の姿を見て、そう呟く。
 こんな変態っぽいこと、他の誰かには出来やしないから。

「葉奈だからこんなことしてんだよ……! わからないのか!?」
「そ、そんな……朔良……嬉しいっす……ほんとに……」
「わ、わかったら早く続きやってくれよ……恥ずかしいんだからさ……」
「了解っす。朔良のこと気持ちよくしてあげるっす」
「ああ……絶対だぞ……」

 気持ちが通じ合った二人は、今度こそ本番を始めた。

「ぁ……葉奈っ……そこは、汚い……から……んんっ」
「全然汚くないっすよ……とても綺麗っす……」

 先ほど朔良が見せていたところを、葉奈が優しく舐めている。
 先ほどもとろとろの液体で濡れていたが、今はもうシーツを水浸しにするほど溢れている。
 朔良は葉奈に攻められると悦ぶみたいだ。

「はぁ……あっ……も、もう……イッちゃ……うぁっ……」
「もうイきそうなんすか……? いいっすよ……じゃあ指、奥まで入れるっす」
「た、頼む……ふぁ……んっ……あぁぁ……っ!」
「イッちゃえっす」
「うっ……ふああああああっっ!!」

 朔良は一層大きく叫んだと同時に、身体をビクビクと痙攣させた。
 そして股を開いた格好のまま、幸せそうに意識を手放した。
しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

ここあ
2020.08.26 ここあ

え、えっちだ……!
実は両思いだった百合めっちゃ好きです。
口実使っちゃったって正直に言ってるのが葉奈ちゃんらしくてなんか好きです!
葉奈ちゃんと朔良ちゃんはお幸せに。
瑠衣ちゃんはお大事に。

2020.08.26 M・A・J・O

ありがとうございます!
実は両思いなのいいですよね!
素直に言わないと相手に悪いと思ったようで……葉奈ちゃんはほんといい子なんですよね……
瑠衣ちゃんお大事にww確かに……瑠衣ちゃんが気づいたらどんなことになるやら……

解除

あなたにおすすめの小説

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話

穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。