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こちらの世界
重い想い
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めいの本音に少し迫れたその日の帰り道。
めいはいつも以上に私にベタベタくっついてきた。
何かをおねだりするための前段階みたいなものだろうか。
それだとしたら気を抜けない。
めいのことを見張って、気を確かに持っていないと……!
「おねーちゃーん。わたし、お姉ちゃんのこと絶対ぜーったい手放したりしませんので……!」
「……そ、そう。別になんでもいいけど……急にどうしたの?」
キメ顔でキュンとくるセリフを言われ、私の計画は見事に破綻した。
このままめいにめちゃくちゃにされてもいいと、そう思ってしまった。
その時点で、私はとっくに堕ちている。
「お姉ちゃんはだめになってもいいんです。わたしがお姉ちゃんのご飯を作って、お姉ちゃんを着替えさせて、お姉ちゃんの手足になって、お姉ちゃんのためにたくさん稼いで、お姉ちゃんと添い寝して……わたしはお姉ちゃんのためだけに生きるんです。ふふ……」
――狂っている。明らかにこれはおかしい。
普通の人ならば、それはもう丁重に丁重を重ねてお断りするだろう。
〝普通の人〟……ならば。
「そっか。じゃあ私は家でごろごろできちゃうね」
私は、気づいたらそんなことを口走っていた。
呑気にそんなことを思ったのだ。
めいの負担が大きくなっちゃうとか、本当になにもしなくてもいいんだろうかとか。
そのことだけを心配していた。
他の人ならもっと別のところに着目して、めいのやばさに気づいて逃げていくだろうに。
私は無意識に、無自覚に、それを受け入れていたのだ。
だから私は、めいに懐かれたのかもしれない。
「えへへ、お姉ちゃん引きこもる気満々じゃないですか」
「そうだね。私基本的に引きこもりだからな~」
「そうでした」
笑いあえて、すごく楽しかった。
そんな小学生みたいな感想しか出てこないけど、とても温かい気持ちになれた。
これからどうなってもいいや。
めいがそばにいてくれるのなら、私はそれだけでいい。
「おねーちゃん、大好きですー」
「はいはい」
だからもう、どうでもいいや。
このかわいいめいに、どうにでもされたい。
〝めい〟と〝私〟が一緒くたになって溶けていくのを感じる。
どこまでも、沈んでいく。
めいと一つになっていくのを感じて、私はどんどん堕ちる。
深い深い沼に。
それは恋かもしれないし、執着かもしれないし、依存かもしれない。
もうわからないしどうでもいいや。
もう全部どうでもいい。
考えることは全部放棄して、私はめいにキスをした。
めいもそれにこたえる。
私とめいの唇が触れ合うだけの、簡単なキスだった。
ただそれだけのことなのに、多幸感がすごかった。
「おねーちゃん」
「……なに?」
「ふふ、なんでもないです」
かわいいなもう。
……めいは、私のものだ。
もう絶対に離さない。
もう私はめいのものなんだし、めいは私のものだよね?
だから絶対に、なにがあっても離してなんてあげない。
めいのいない生活なんてもう考えられない。
「おかえりー。って、また二人でベタベタしてる……」
「あ、あはは。ただいま、うみ」
「……ただいまです、うみさん」
「……」
ガチャりと玄関を開けると、リビングからひょこっと顔を出したうみ。
呆れたように私たちを見て、そして興味なさそうに引っ込んでいった。
本当にかわいくないやつだ。
「お姉ちゃん、お部屋いきましょ?」
「うん。そうだね」
めいが私の手を引いて、階段を上っていく。
私もめいの手を優しく握り返す。
「あ、お姉ちゃん」
「なに?」
部屋の前に来て、めいが私に振り返る。
その目を見て、私はドキッとしてしまった。
いつもの無邪気な子供みたいな目から一変して、すごく妖艶で大人びた……色気のある顔になっていたから。
ああ、駄目だな……これじゃあ本当に駄目だよ。
こんなかわいいめいに堕ちないわけがなかった。
もうとっくに堕ちていたんだ。
私はもう、めいがいないと生きていけないんだ。
「……ゲーム、しませんか?」
「ん? ……え!? この雰囲気で!?」
「だぁって湿っぽいのが続くのは嫌なんですもん」
「な、なんというわがまま……」
「いいじゃないですか。ゲームしましょ?」
「まあ、いいけどさ」
めいは、私の部屋に入りベッドに腰かける。
私はその横に座った。
「それで、なにやるの?」
「これです」
「……あ、これか」
めいが私に見せてきたのは、私が前にやった恋愛シミュレーションゲームだった。
「でも、これ一人用でしょ?」
「はい。なので二人でやりましょ」
「え、あ、うん?」
妙にゴリ押すのでツッコミが出来なかった。
しかも、めいが私にぴったりとくっついてきたから少しドギマギしてしまう。
「じゃ、はじめますよ」
「うん……」
二人でベッドに腰をかけて、ゲームを始める。
画面には攻略対象の選択肢が映し出される。
ここはプレイヤーの趣味嗜好がハッキリわかる場面だ。
めいはどの子を選ぶのだろう。
「あれ……お姉ちゃん全部のエンディング解放してないんですか?」
「あー……途中で飽きてそのままかも」
「えー、もったいない。全エンド回収でシークレットキャラが攻略できるのに」
「シークレットキャラ?」
「はい。お姉ちゃんに似てるんですよ?」
「は!?」
めいはそんな爆弾発言をさらっと私に落とした。
いや、私に似てたらなおさらこのゲームの攻略したくないんだけど。
まあでも、めいに似てるキャラがいるのならちょっと見てみたいかも。
気持ちはわかるから、あまり強く言えなかった。
ちなみにそのゲームは一人でプレイしてもらった。
めいはいつも以上に私にベタベタくっついてきた。
何かをおねだりするための前段階みたいなものだろうか。
それだとしたら気を抜けない。
めいのことを見張って、気を確かに持っていないと……!
「おねーちゃーん。わたし、お姉ちゃんのこと絶対ぜーったい手放したりしませんので……!」
「……そ、そう。別になんでもいいけど……急にどうしたの?」
キメ顔でキュンとくるセリフを言われ、私の計画は見事に破綻した。
このままめいにめちゃくちゃにされてもいいと、そう思ってしまった。
その時点で、私はとっくに堕ちている。
「お姉ちゃんはだめになってもいいんです。わたしがお姉ちゃんのご飯を作って、お姉ちゃんを着替えさせて、お姉ちゃんの手足になって、お姉ちゃんのためにたくさん稼いで、お姉ちゃんと添い寝して……わたしはお姉ちゃんのためだけに生きるんです。ふふ……」
――狂っている。明らかにこれはおかしい。
普通の人ならば、それはもう丁重に丁重を重ねてお断りするだろう。
〝普通の人〟……ならば。
「そっか。じゃあ私は家でごろごろできちゃうね」
私は、気づいたらそんなことを口走っていた。
呑気にそんなことを思ったのだ。
めいの負担が大きくなっちゃうとか、本当になにもしなくてもいいんだろうかとか。
そのことだけを心配していた。
他の人ならもっと別のところに着目して、めいのやばさに気づいて逃げていくだろうに。
私は無意識に、無自覚に、それを受け入れていたのだ。
だから私は、めいに懐かれたのかもしれない。
「えへへ、お姉ちゃん引きこもる気満々じゃないですか」
「そうだね。私基本的に引きこもりだからな~」
「そうでした」
笑いあえて、すごく楽しかった。
そんな小学生みたいな感想しか出てこないけど、とても温かい気持ちになれた。
これからどうなってもいいや。
めいがそばにいてくれるのなら、私はそれだけでいい。
「おねーちゃん、大好きですー」
「はいはい」
だからもう、どうでもいいや。
このかわいいめいに、どうにでもされたい。
〝めい〟と〝私〟が一緒くたになって溶けていくのを感じる。
どこまでも、沈んでいく。
めいと一つになっていくのを感じて、私はどんどん堕ちる。
深い深い沼に。
それは恋かもしれないし、執着かもしれないし、依存かもしれない。
もうわからないしどうでもいいや。
もう全部どうでもいい。
考えることは全部放棄して、私はめいにキスをした。
めいもそれにこたえる。
私とめいの唇が触れ合うだけの、簡単なキスだった。
ただそれだけのことなのに、多幸感がすごかった。
「おねーちゃん」
「……なに?」
「ふふ、なんでもないです」
かわいいなもう。
……めいは、私のものだ。
もう絶対に離さない。
もう私はめいのものなんだし、めいは私のものだよね?
だから絶対に、なにがあっても離してなんてあげない。
めいのいない生活なんてもう考えられない。
「おかえりー。って、また二人でベタベタしてる……」
「あ、あはは。ただいま、うみ」
「……ただいまです、うみさん」
「……」
ガチャりと玄関を開けると、リビングからひょこっと顔を出したうみ。
呆れたように私たちを見て、そして興味なさそうに引っ込んでいった。
本当にかわいくないやつだ。
「お姉ちゃん、お部屋いきましょ?」
「うん。そうだね」
めいが私の手を引いて、階段を上っていく。
私もめいの手を優しく握り返す。
「あ、お姉ちゃん」
「なに?」
部屋の前に来て、めいが私に振り返る。
その目を見て、私はドキッとしてしまった。
いつもの無邪気な子供みたいな目から一変して、すごく妖艶で大人びた……色気のある顔になっていたから。
ああ、駄目だな……これじゃあ本当に駄目だよ。
こんなかわいいめいに堕ちないわけがなかった。
もうとっくに堕ちていたんだ。
私はもう、めいがいないと生きていけないんだ。
「……ゲーム、しませんか?」
「ん? ……え!? この雰囲気で!?」
「だぁって湿っぽいのが続くのは嫌なんですもん」
「な、なんというわがまま……」
「いいじゃないですか。ゲームしましょ?」
「まあ、いいけどさ」
めいは、私の部屋に入りベッドに腰かける。
私はその横に座った。
「それで、なにやるの?」
「これです」
「……あ、これか」
めいが私に見せてきたのは、私が前にやった恋愛シミュレーションゲームだった。
「でも、これ一人用でしょ?」
「はい。なので二人でやりましょ」
「え、あ、うん?」
妙にゴリ押すのでツッコミが出来なかった。
しかも、めいが私にぴったりとくっついてきたから少しドギマギしてしまう。
「じゃ、はじめますよ」
「うん……」
二人でベッドに腰をかけて、ゲームを始める。
画面には攻略対象の選択肢が映し出される。
ここはプレイヤーの趣味嗜好がハッキリわかる場面だ。
めいはどの子を選ぶのだろう。
「あれ……お姉ちゃん全部のエンディング解放してないんですか?」
「あー……途中で飽きてそのままかも」
「えー、もったいない。全エンド回収でシークレットキャラが攻略できるのに」
「シークレットキャラ?」
「はい。お姉ちゃんに似てるんですよ?」
「は!?」
めいはそんな爆弾発言をさらっと私に落とした。
いや、私に似てたらなおさらこのゲームの攻略したくないんだけど。
まあでも、めいに似てるキャラがいるのならちょっと見てみたいかも。
気持ちはわかるから、あまり強く言えなかった。
ちなみにそのゲームは一人でプレイしてもらった。
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