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19.05.09
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あなたへのおすすめ、に溢れている。AmazonやらYouTubeやら、統計で相関関係にあるものが表示される。文章であれば、形態素解析とかしているのだろうか。Twitterアカウントもユーザーを勧められる。これは恐らく正しいのだと思う。似た趣味が簡単に手に入るのは便利だ。だが、驚きがない。改めてイーライ・パリサーの著書を引かなくても、レコメンドが私の世界を狭めていくのは、多くの人が知っている。ノイズを入れていきたい。私を定める情報を混乱させたい。なので、wikipediaのおまかせ表示で出てきたフレーズをYouTubeで検索し、表示された動画を視聴している。全く興味がない動画であることが殆どだが、たまに当たりがある。そして、外れ動画でも、次にその関連動画がレコメンドされることもある。その時、システムに勝った気がして、小さく喜んでいる。
昨日からの続き。京都にてヒョウコと出会った。京都観光が始まる。たびたび京都に来ていると言う通り、ヒョウコは周辺事情に明るく、私はそれに従うだけでよかった。
京都はバスで回ると良い、ということで1日乗車券を購入する。京都は見るに値するところばかりなので、どこに行くか迷うが、それもヒョウコのお勧めに任せる。これもレコメンドの話だが、データ分析の結果ではないので、良しとする。
早速、バスに乗って1つ目の目的地へ向かう。それは京都国立美術館だった。京都に来てまで美術館、と言う思いもあったが、ヒョウコのお勧めに従う旅だ。実際、これはノイズだったかもしれない。美術館そばのおばんざい屋で昼食を取る。美味しかった。
美術館では現代アートの展示をやっていて、尚更京都らしさを感じられず、そのことが愉快だった。日本美術もやっていたかもしれないが、余り印象に残っていないのは、京都らしすぎて覚えるに値しないと見たのかもしれない。やけに大きな鳥居が一番心に残っている。
そのあとはどういうルートを通ったかまるで覚えていない。またバスを利用した気もするし、どこかの区間は結構歩いて街並を楽しんだ覚えもある。その間にお互いの仕事や恋愛について話をする。ヒョウコは看護士で、しばしば夜勤があるらしく、話を聞くだけで大変そうだった。その不安定な生活のせいで、前の彼氏と別れたそうだ。ひまチャットを開始する少し前の出来事だったらしい。私は、ここまで書いてきたようなことのうち、綺麗な話題だけをヒョウコに話した。それだけ聞くと、その人はまるで私ではないようだった。
余り覚えていない旅程の中で、清水寺には間違いなく訪れた。それはただ道中で近くて有名だから、というだけで、そこで何かがあった訳ではない。清水寺は中学の修学旅行で来て以来だったが、テンプレートのイメージをそれ以降でも見続けていたせいか、新鮮さはなかった。
京都の街並みで覚えているのはこれくらいで、改めて書いてみると驚く程に中身が無いものだった。いや、当日はそれなりに中身があったのだけれど、中身が残っていないと言う感じだろうか。忘れたいのかもしれない。
こんな風に殆ど何も覚えていないが、旅行自体は楽しかった覚えがある。匿名でも話をし続けることが出来たように、実際に会っても波長が合うのか、話し続けることが出来たお陰だろう。まだお互いに未知の領域がかなり存在しているからかもしれない。
「明日、お仕事ですよね?」
ヒョウコは明日も休みだということだった。それで、そんな風に言われてしまうと、夜ご飯も食べても良かったかもしれないし、そのままセックスまでいけたのかもしれない。このことは余り後悔をしていないけれど。
京都駅の改札で別れた。ぎりぎりで持って来たお土産を渡した。ヒョウコは驚いて、少し喜んだ。恐縮していて、持ってきたことが申し訳なかった。また、会いましょう、お元気で、それでは、みたいに別れた。本当にまた会えるとは余り思っていなかった。改札を抜けて、最後まで怖いお兄さんに襲われたりしなくて本当に良かった、と安心した。
京都旅行以後もやり取りは続いた。ヒョウコにとってもそこまで悪い体験ではなかったのだと思う。それでもやり取りは少しずつ減っていくのだけれど。
細かい話は明日以降に続ける。
昨日からの続き。京都にてヒョウコと出会った。京都観光が始まる。たびたび京都に来ていると言う通り、ヒョウコは周辺事情に明るく、私はそれに従うだけでよかった。
京都はバスで回ると良い、ということで1日乗車券を購入する。京都は見るに値するところばかりなので、どこに行くか迷うが、それもヒョウコのお勧めに任せる。これもレコメンドの話だが、データ分析の結果ではないので、良しとする。
早速、バスに乗って1つ目の目的地へ向かう。それは京都国立美術館だった。京都に来てまで美術館、と言う思いもあったが、ヒョウコのお勧めに従う旅だ。実際、これはノイズだったかもしれない。美術館そばのおばんざい屋で昼食を取る。美味しかった。
美術館では現代アートの展示をやっていて、尚更京都らしさを感じられず、そのことが愉快だった。日本美術もやっていたかもしれないが、余り印象に残っていないのは、京都らしすぎて覚えるに値しないと見たのかもしれない。やけに大きな鳥居が一番心に残っている。
そのあとはどういうルートを通ったかまるで覚えていない。またバスを利用した気もするし、どこかの区間は結構歩いて街並を楽しんだ覚えもある。その間にお互いの仕事や恋愛について話をする。ヒョウコは看護士で、しばしば夜勤があるらしく、話を聞くだけで大変そうだった。その不安定な生活のせいで、前の彼氏と別れたそうだ。ひまチャットを開始する少し前の出来事だったらしい。私は、ここまで書いてきたようなことのうち、綺麗な話題だけをヒョウコに話した。それだけ聞くと、その人はまるで私ではないようだった。
余り覚えていない旅程の中で、清水寺には間違いなく訪れた。それはただ道中で近くて有名だから、というだけで、そこで何かがあった訳ではない。清水寺は中学の修学旅行で来て以来だったが、テンプレートのイメージをそれ以降でも見続けていたせいか、新鮮さはなかった。
京都の街並みで覚えているのはこれくらいで、改めて書いてみると驚く程に中身が無いものだった。いや、当日はそれなりに中身があったのだけれど、中身が残っていないと言う感じだろうか。忘れたいのかもしれない。
こんな風に殆ど何も覚えていないが、旅行自体は楽しかった覚えがある。匿名でも話をし続けることが出来たように、実際に会っても波長が合うのか、話し続けることが出来たお陰だろう。まだお互いに未知の領域がかなり存在しているからかもしれない。
「明日、お仕事ですよね?」
ヒョウコは明日も休みだということだった。それで、そんな風に言われてしまうと、夜ご飯も食べても良かったかもしれないし、そのままセックスまでいけたのかもしれない。このことは余り後悔をしていないけれど。
京都駅の改札で別れた。ぎりぎりで持って来たお土産を渡した。ヒョウコは驚いて、少し喜んだ。恐縮していて、持ってきたことが申し訳なかった。また、会いましょう、お元気で、それでは、みたいに別れた。本当にまた会えるとは余り思っていなかった。改札を抜けて、最後まで怖いお兄さんに襲われたりしなくて本当に良かった、と安心した。
京都旅行以後もやり取りは続いた。ヒョウコにとってもそこまで悪い体験ではなかったのだと思う。それでもやり取りは少しずつ減っていくのだけれど。
細かい話は明日以降に続ける。
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