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19.05.12
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古い小説を読むのは苦労する。外国文学だったりすると尚更に。言葉の間隔が異なっていて1つの文章が終わるまでがとても長い。思考の量というか連なりが、私よりもずっと多く、ずっと長い。そんな文章は手をつけ始めたときは全く理解出来ず、読むのに苦労する。例えるなら、凸凹の道を歩いていくような、進みはするけれど楽ではないイメージだ。この前、比喩に対する嫌悪を示したばかりなのに自分がそれをやってしまうのだから、人の言うことは信用出来ない。さておき、合わない文章でも読み続けていくと、どこかしらのタイミングで分かり合える時が来る。比喩をそのまま引くなら、地面が均された感じ。いっそ比喩を重ねるが、周期の異なる振り子が同期する感じ。それが面白いかは別にしても、呼吸が同じリズムで出来るようになる。日毎に新しい文章が莫大な量生まれていく世界で今更に昔の文章を読む必要はないのだが、そもそも必要に駆られて読む文章なんて業務関係くらいだが、このような昔の人とのシンクロが心地よくて、それをまた体験したくて読んでいることもある。
一昨日からの続き。東京でヒョウコを取り逃したものの関係の修復には成功を果たし、改めて旅行に行きましょうということに決まった。
京都に行ったときにもわかったように、ヒョウコは美術が好きだったので美術館がある地域がいい、という話になった。私は折角出掛けるのだから、自然があるところがいいと主張した。
美術館なんて探せばいくらでもある。自然だっていくらでもある。その両方を備えているところも、それなりにあった。その中からお互いに訪れたことのない都道府県に絞って、福島県の五色沼付近にすることに決まった。五色沼から少し離れたところに美術館があって、そこはサルバドール・ダリの作品が多いらしく、それであれば私も楽しむことが出来そうだった。
ちょうど良い日程を決め、アクセスの良さそうなペンションを予約した。距離的に1泊2日は確定。同じ部屋で眠ることも決まった。それに対して、ヒョウコは何も言わなかった。性的なことが起こるのは間違いないように思えた。
諸々を決定して予約をしたのが、催行の2ヶ月くらい前だった。今度こそそういう関係になるのだと思っていた。しかし、決行の1か月前になってヒョウコからの連絡がパタリと途切れる。
それは今まで私がやってきたことに似ていた。なんとなく嫌になってしまう。特に今回は同衾すら見えていたわけで、1度しか会わず、1度は無視された相手とすることが現実に見えてくると、途端に後悔や気持ちが萎えることもわかる。私は散々自分がしてきただけあって、そういう対応に理解はあった。やはり、私は失敗したのだ、と。
それでもしばらく待った。ヒョウコからの連絡はなく、私のメッセージに既読もつかない。早々にキャンセルすればよかったものの、諦めきれずにキャンセル料が発生する1週間前まで待った。連絡はなかった。もうどうしようもなかった。
「ごめん、やっぱり、旅行行けません。キャンセルします。ごめん」
考えてみれば、確認をしてみればよかったのかもしれない。何かあったのか。旅行には本当に行けるのかどうか。いつも勝手に決めてしまう。関係を確認することが情けないと思ってしまうのか。いつも冷めたタイミングで終わりにしてしまう。
「どうしてですか? もしキャンセルするなら、私は友達と行きます」
どうしてですか?には、理由を聞いて引き止められているようで、その後の言葉からも引き止められていないことがわかった。一緒に行きましょう、みたいな言葉で無かったことが悲しかった。私はそれに返信せずに、予約したペンションを電話をしてキャンセルした。キャンセル料金の振込用紙が届くはずが、いつまで経っても届かなかったので、もしかしたらヒョウコがキャンセルのキャンセルをしたのかもしれない。
何回目だろう。いつまでこんなことを繰り返すのだろう、と思われるだろうが、少なくともあと1回はある。ここまでずっとほったらかしにしていたが、この第2期において、もう1人仲良くした人がいると紹介していた。ミント。ヒョウコと京都とで会ったり、旅行の約束をしている間にも、ミントとやり取りをずっと続けていた。彼女がこのひまチャット全体を通して一番長くやり取りをした子だった。
詳しい話は明日以降に続ける。
一昨日からの続き。東京でヒョウコを取り逃したものの関係の修復には成功を果たし、改めて旅行に行きましょうということに決まった。
京都に行ったときにもわかったように、ヒョウコは美術が好きだったので美術館がある地域がいい、という話になった。私は折角出掛けるのだから、自然があるところがいいと主張した。
美術館なんて探せばいくらでもある。自然だっていくらでもある。その両方を備えているところも、それなりにあった。その中からお互いに訪れたことのない都道府県に絞って、福島県の五色沼付近にすることに決まった。五色沼から少し離れたところに美術館があって、そこはサルバドール・ダリの作品が多いらしく、それであれば私も楽しむことが出来そうだった。
ちょうど良い日程を決め、アクセスの良さそうなペンションを予約した。距離的に1泊2日は確定。同じ部屋で眠ることも決まった。それに対して、ヒョウコは何も言わなかった。性的なことが起こるのは間違いないように思えた。
諸々を決定して予約をしたのが、催行の2ヶ月くらい前だった。今度こそそういう関係になるのだと思っていた。しかし、決行の1か月前になってヒョウコからの連絡がパタリと途切れる。
それは今まで私がやってきたことに似ていた。なんとなく嫌になってしまう。特に今回は同衾すら見えていたわけで、1度しか会わず、1度は無視された相手とすることが現実に見えてくると、途端に後悔や気持ちが萎えることもわかる。私は散々自分がしてきただけあって、そういう対応に理解はあった。やはり、私は失敗したのだ、と。
それでもしばらく待った。ヒョウコからの連絡はなく、私のメッセージに既読もつかない。早々にキャンセルすればよかったものの、諦めきれずにキャンセル料が発生する1週間前まで待った。連絡はなかった。もうどうしようもなかった。
「ごめん、やっぱり、旅行行けません。キャンセルします。ごめん」
考えてみれば、確認をしてみればよかったのかもしれない。何かあったのか。旅行には本当に行けるのかどうか。いつも勝手に決めてしまう。関係を確認することが情けないと思ってしまうのか。いつも冷めたタイミングで終わりにしてしまう。
「どうしてですか? もしキャンセルするなら、私は友達と行きます」
どうしてですか?には、理由を聞いて引き止められているようで、その後の言葉からも引き止められていないことがわかった。一緒に行きましょう、みたいな言葉で無かったことが悲しかった。私はそれに返信せずに、予約したペンションを電話をしてキャンセルした。キャンセル料金の振込用紙が届くはずが、いつまで経っても届かなかったので、もしかしたらヒョウコがキャンセルのキャンセルをしたのかもしれない。
何回目だろう。いつまでこんなことを繰り返すのだろう、と思われるだろうが、少なくともあと1回はある。ここまでずっとほったらかしにしていたが、この第2期において、もう1人仲良くした人がいると紹介していた。ミント。ヒョウコと京都とで会ったり、旅行の約束をしている間にも、ミントとやり取りをずっと続けていた。彼女がこのひまチャット全体を通して一番長くやり取りをした子だった。
詳しい話は明日以降に続ける。
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