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戦線離脱と応急処置
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「ぐッ・・・あ“あ”あ“ァァァッ!!」
「ミアッ!!」
突如家屋に響き渡る彼女の悲鳴に、その痛みを知るシンが影を伝いそこら中に舞う糸を掻い潜りながら彼女の元へと近づく。
「一旦ここを離れようッ!」
「馬鹿ッ・・・折角奴を見つけたのに、ここで引き下がったらジリ貧になるッ・・・。ここで仕留めるべきだ・・・!」
「そんな状態で何を言ってる!?俺も奴の攻撃を受けたから分かる。いくら足先だったとしても、暫くは満足に動けない筈だ」
「これぐらいッ・・・!?」
強がって立ちあがろうとするも、シンの言う通り攻撃を受けた側の足は、満足に動かすことも出来ず、無理に動かそうとすれば再び足に激痛が走る。そして突然現れた燕尾服の男も、悠長に彼らを待っている筈もなく、シンとミアが合流した場所に向けてヴァイオリンを奏でると、まるで音に反応しているかの様に宙を舞う糸達が一斉に向きを変えて襲い掛かる。
「シンさん、ミアさん!?一体何がッ・・・」
タイミングの悪いことに、負傷したミアを抱えて逃げなければならないところに、丁度二階へ上がってきたケヴィンが合流してしまう。流石に二人の大人を連れて逃げられるほど、敵の差し向ける糸の動きは遅くない。
「ミア!銃は撃てるか!?」
「あぁ、手なら問題なく動く」
「階段の方に向けて撃ってくれ!」
シンが何を考えているのか分からなかったミアだが、これまで共にWoFの世界を旅してきた仲間の言葉を信じ、何も疑う事なくミアはシンに言われた通り、一階と二階を繋ぐ階段の方へ向けて銃弾を撃ち込む。
するとシンは、彼女の撃った弾丸の影を利用し、そこへ糸の様に伸ばした自身の影を繋げると、二人の身体はまるで強い力に引っ張られる様にして階段の方へと吹き飛んでいったのだ。
思いもよらぬ出来事に驚きの表情を浮かべるミア。しかし弾丸のスピードに制御が効かなかったようで、二人の身体は弾丸の様に小さい物ならように通り抜けられるスペースを移動することが出来なかった。
壁にぶつかりそうになった瞬間、シンはミアを庇うように彼女の身体を自身の内側に引っ張り、凄まじい勢いのままシンは壁に身体を打ち付けてしまう。
「シンッ!!」
「えッ!?」
階段へ到達したところで、床を滑るように飛んでくるシンとミアを見つけるケヴィン。状況が飲み込めぬまま、ケヴィンはシンによって足を掴まれ、共に階段の方へと吹き飛ばされていく。
「掴まれッ!」
「痛ッ!掴まれって何に!?」
「俺達にだ!ミア、もう一発今度は一階へ撃ってくれ!」
シンに守られながら、隙間から一階の状況を確認するミア。なるべく一行がどこにもぶつからずに済みそうな射線を見つけると、シンの言葉に返事を返すよりも先に素早く銃弾を一階の奥の方へと撃ち込む。
再び放たれた銃弾の影に、一行の影を伸ばして繋げると床に触れる寸前の所を滑る様にして急な方向転換をし、階段を降りて行く。
この時、壁に打ち付けられた時と同様に一行が床に衝突することは避けられない。シンは出来るだけ二人を庇おうと自ら身体の向きを変えて下に潜り込もうとした。
「ウンディーネ、少しでいい。力を貸してくれ・・・」
小さく呟いた声は、吹き飛ばされる衝撃に備える事で精一杯だったシン達の耳に届くことはなかった。そしてミアの声に反応したウンディーネが、彼女の決意ある選択に胸を打たれ協力を示した。
階段を降り床に激突する瞬間、一行の身体はまるで滑らかなもので滑る様に衝突を和らげた。床にぶつかりはしたものの、先程壁にぶつかった時とは明らかに衝撃の度合いが違っていた事にシンは、不思議そうな表情を浮かべた。
そのまま一行は、一階の壁に命中した弾丸のところまで床を滑っていくと、丁度いいタイミングで影の糸を切断したシンの判断によって、壁にぶつかる事なく止まることが出来た。
「みんな・・・無事か?」
「えぇ・・・何とか。突然の事でビックリしましたが・・・」
「ミアは?
「・・・・・」
返事のないミアに、何かあったのではないかと心配そうに声をかけるシン。すると、自身の腕に抱え込んでいたミアは、大量の汗をかきながら激痛を抑え込むようにして何かに耐えていたのだ。
「ミアッ!?」
自分が無茶な移動をしてしまったせいで、ミアに怪我をさせてしまったのかと、床に横たわるミアの全身を見て外傷の有無を確認してみると、先程攻撃を受けた足首から血が出ているのを目にする。
「内部から外にまでダメージがッ・・・え?」
ふと、その血痕を辿るとシンはその血が自分の身体にべったりと付着していた事に気がつく。そして一行が吹き飛んできた床を確認すると、そこにも大量の血が引き摺ったかのような痕を床に残していたのだ。
状況が理解できなかったシンが、もう一度ミアの元へ視線を戻すと、そこには僅かにウンディーネの力によって操られていたであろう血液が、最後の力を振り絞って自然現象ではあり得ない動きを見せた後、床に溢れた液体のようにビチャっと音を立てて広がった。
その時初めてシンは理解した。ウンディーネはミアの錬金術のクラスが操る四大元素の内の一つで、水を操る精霊。そして血液もまた水分、水であることかそれらを利用し操ることができる。
ミアの状態から見ても、彼女が自身の血液を利用しシンが床に衝突する威力を和らげるクッションを作り出し、その後一行を安全に床の上を滑らせる為の潤滑油としてその血液を使ったことが分かる。
「なッ・・・何をしてるんだミアッ!!これじゃ君が助からない!!」
「どうせ満足に動けないんなら・・・足手纏いは・・・ごめんだね・・・」
彼女の顔からは血の気が引いていき、ただでさえ色白の表情が真っ青に変わっていく。
「落ち着いて下さい、シンさん」
「これが落ち着いていられるか!俺の判断が間違っていた・・・。やっぱりミアの言う通り、あそこで奴と戦っていれば・・・」
「それこそ敗北していたでしょう。狭い場所で触れれば致命傷になる攻撃をばら撒かれて、まともに戦える筈がないです・・・」
「それでも今よりは良かった!・・・今よりは、後悔しなかった・・・」
するとケヴィンは、ミア容態を確認し落ち着いた様子で出血部位の止血と応急処置を始める。幸いここは家屋であった為、多少なりとも治療を行える物も一通り揃っていたのだ。
「彼女を依代にしていた精霊。その精霊も彼女の死を望んでいた訳ではないでしょう。恐らく加減をしてくれていたようですね。それも絶妙な調整だ・・・とても人の力では難しい」
「ミアは無事なのか!?」
「えぇ。少なくとも、この出血と外傷で死に至ることはないでしょう。問題は敵に仕込まれた糸の方です・・・」
「ミアッ!!」
突如家屋に響き渡る彼女の悲鳴に、その痛みを知るシンが影を伝いそこら中に舞う糸を掻い潜りながら彼女の元へと近づく。
「一旦ここを離れようッ!」
「馬鹿ッ・・・折角奴を見つけたのに、ここで引き下がったらジリ貧になるッ・・・。ここで仕留めるべきだ・・・!」
「そんな状態で何を言ってる!?俺も奴の攻撃を受けたから分かる。いくら足先だったとしても、暫くは満足に動けない筈だ」
「これぐらいッ・・・!?」
強がって立ちあがろうとするも、シンの言う通り攻撃を受けた側の足は、満足に動かすことも出来ず、無理に動かそうとすれば再び足に激痛が走る。そして突然現れた燕尾服の男も、悠長に彼らを待っている筈もなく、シンとミアが合流した場所に向けてヴァイオリンを奏でると、まるで音に反応しているかの様に宙を舞う糸達が一斉に向きを変えて襲い掛かる。
「シンさん、ミアさん!?一体何がッ・・・」
タイミングの悪いことに、負傷したミアを抱えて逃げなければならないところに、丁度二階へ上がってきたケヴィンが合流してしまう。流石に二人の大人を連れて逃げられるほど、敵の差し向ける糸の動きは遅くない。
「ミア!銃は撃てるか!?」
「あぁ、手なら問題なく動く」
「階段の方に向けて撃ってくれ!」
シンが何を考えているのか分からなかったミアだが、これまで共にWoFの世界を旅してきた仲間の言葉を信じ、何も疑う事なくミアはシンに言われた通り、一階と二階を繋ぐ階段の方へ向けて銃弾を撃ち込む。
するとシンは、彼女の撃った弾丸の影を利用し、そこへ糸の様に伸ばした自身の影を繋げると、二人の身体はまるで強い力に引っ張られる様にして階段の方へと吹き飛んでいったのだ。
思いもよらぬ出来事に驚きの表情を浮かべるミア。しかし弾丸のスピードに制御が効かなかったようで、二人の身体は弾丸の様に小さい物ならように通り抜けられるスペースを移動することが出来なかった。
壁にぶつかりそうになった瞬間、シンはミアを庇うように彼女の身体を自身の内側に引っ張り、凄まじい勢いのままシンは壁に身体を打ち付けてしまう。
「シンッ!!」
「えッ!?」
階段へ到達したところで、床を滑るように飛んでくるシンとミアを見つけるケヴィン。状況が飲み込めぬまま、ケヴィンはシンによって足を掴まれ、共に階段の方へと吹き飛ばされていく。
「掴まれッ!」
「痛ッ!掴まれって何に!?」
「俺達にだ!ミア、もう一発今度は一階へ撃ってくれ!」
シンに守られながら、隙間から一階の状況を確認するミア。なるべく一行がどこにもぶつからずに済みそうな射線を見つけると、シンの言葉に返事を返すよりも先に素早く銃弾を一階の奥の方へと撃ち込む。
再び放たれた銃弾の影に、一行の影を伸ばして繋げると床に触れる寸前の所を滑る様にして急な方向転換をし、階段を降りて行く。
この時、壁に打ち付けられた時と同様に一行が床に衝突することは避けられない。シンは出来るだけ二人を庇おうと自ら身体の向きを変えて下に潜り込もうとした。
「ウンディーネ、少しでいい。力を貸してくれ・・・」
小さく呟いた声は、吹き飛ばされる衝撃に備える事で精一杯だったシン達の耳に届くことはなかった。そしてミアの声に反応したウンディーネが、彼女の決意ある選択に胸を打たれ協力を示した。
階段を降り床に激突する瞬間、一行の身体はまるで滑らかなもので滑る様に衝突を和らげた。床にぶつかりはしたものの、先程壁にぶつかった時とは明らかに衝撃の度合いが違っていた事にシンは、不思議そうな表情を浮かべた。
そのまま一行は、一階の壁に命中した弾丸のところまで床を滑っていくと、丁度いいタイミングで影の糸を切断したシンの判断によって、壁にぶつかる事なく止まることが出来た。
「みんな・・・無事か?」
「えぇ・・・何とか。突然の事でビックリしましたが・・・」
「ミアは?
「・・・・・」
返事のないミアに、何かあったのではないかと心配そうに声をかけるシン。すると、自身の腕に抱え込んでいたミアは、大量の汗をかきながら激痛を抑え込むようにして何かに耐えていたのだ。
「ミアッ!?」
自分が無茶な移動をしてしまったせいで、ミアに怪我をさせてしまったのかと、床に横たわるミアの全身を見て外傷の有無を確認してみると、先程攻撃を受けた足首から血が出ているのを目にする。
「内部から外にまでダメージがッ・・・え?」
ふと、その血痕を辿るとシンはその血が自分の身体にべったりと付着していた事に気がつく。そして一行が吹き飛んできた床を確認すると、そこにも大量の血が引き摺ったかのような痕を床に残していたのだ。
状況が理解できなかったシンが、もう一度ミアの元へ視線を戻すと、そこには僅かにウンディーネの力によって操られていたであろう血液が、最後の力を振り絞って自然現象ではあり得ない動きを見せた後、床に溢れた液体のようにビチャっと音を立てて広がった。
その時初めてシンは理解した。ウンディーネはミアの錬金術のクラスが操る四大元素の内の一つで、水を操る精霊。そして血液もまた水分、水であることかそれらを利用し操ることができる。
ミアの状態から見ても、彼女が自身の血液を利用しシンが床に衝突する威力を和らげるクッションを作り出し、その後一行を安全に床の上を滑らせる為の潤滑油としてその血液を使ったことが分かる。
「なッ・・・何をしてるんだミアッ!!これじゃ君が助からない!!」
「どうせ満足に動けないんなら・・・足手纏いは・・・ごめんだね・・・」
彼女の顔からは血の気が引いていき、ただでさえ色白の表情が真っ青に変わっていく。
「落ち着いて下さい、シンさん」
「これが落ち着いていられるか!俺の判断が間違っていた・・・。やっぱりミアの言う通り、あそこで奴と戦っていれば・・・」
「それこそ敗北していたでしょう。狭い場所で触れれば致命傷になる攻撃をばら撒かれて、まともに戦える筈がないです・・・」
「それでも今よりは良かった!・・・今よりは、後悔しなかった・・・」
するとケヴィンは、ミア容態を確認し落ち着いた様子で出血部位の止血と応急処置を始める。幸いここは家屋であった為、多少なりとも治療を行える物も一通り揃っていたのだ。
「彼女を依代にしていた精霊。その精霊も彼女の死を望んでいた訳ではないでしょう。恐らく加減をしてくれていたようですね。それも絶妙な調整だ・・・とても人の力では難しい」
「ミアは無事なのか!?」
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