ループ執愛症候群~初対面のはずなのに、執着MAXで迫られてます~

たぴおか定食

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第7話 わからないままでも

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「ご馳走様でした……」

結局あの後、セシルとノアは話すことなく食べ終わってしまった。

空気終わってる……

「美味しかったね。」

そう言いながら俺に向かって微笑むノアに、そうだねって返そうとしたが、それを何故かセシルが遮った。

「ご満足いただけたなら嬉しい限りでございます。」

「セシルには言ってない。ね、ルル。」

「えっ?うっ、うん。すごい美味しかった…ね。」

ノアは明らかにセシルのことを拒絶する素振りを見せているが、こちらを見る目はとても甘ったるく、そのギャップに風邪を引きそうになる。

「ルル、部屋に戻ろっか。」

「あっ、そうだね。日も暮れてきたし。」

ノアのその言葉に周りを見渡すと空は綺麗なオレンジ色に染まり、夕暮れを知らせていた。

「では、お部屋までご案内致します。」

「別にいい。」

ノアの態度にビビり散らかして俺が声を出せずにいると、手を掴まれ強く引かれる。

「行こ。」

こちらをちらりともせず、歩いていくノアに恐怖よりも疑問だった。

なんでノアはこんなにもセシルを毛嫌いするんだろう。

うーん……

よしっ!後でセシルに聞きに行こーっと。


──────────────────


「ルル。」

「どうしたの?」

「ううん、呼んでみただけ。」

「なにそれ。」

コロコロと表情が変わるノアが面白くて吹き出してしまう。

さっきまでセシルにあんなに冷たかったと思ったら、今度はすごく優しい目でこちらを見てくるから、体がくすぐったくなる。

そうだ!セシルに聞きに行かなきゃいけないんだった。

「俺、明日の朝ごはんのリクエスト行ってくるんだけど、ノアはなんかある?」

「僕は特に無いかな…今から行くの?僕も付いてくよ。」

「大丈夫!今日来たばっかで疲れてると思うから!ゆっくりしてて!!」

「いや、でも……」

「じゃ、行ってくるね~。」

ノアの言葉を遮って廊下へ飛び出す。

とりあえずセシルを探さなきゃ。

それからしばらく、屋敷内をウロウロしていると……

銀髪を後ろで一つ結びしている、見慣れた後ろ姿を発見して駆け寄る。

「セシル!」

「おお、坊っちゃま。どうかされましたか?」

その後ろ姿はやっぱりセシルで、俺の目線までしゃがんで答えてくれる。

紳士だ…!

「あのさ、ノアと何かあったの?」

「おそらくですが、私が要らぬことを申してしまったからかと……」

「要らぬこと?」

「ええ、少し首を突っ込みすぎてしまったようです。坊っちゃまには害がいくことは無いように致しますのでご安心ください。」

くそう、上手く躱されている感が否めない……

俺はこれ以上聞き出すことはできないと悟り諦めて、セシルにお礼を言ってから踵を返し部屋へ戻った。


──────────────────


「ただいま~」

そう言い部屋へ入ると、ノアは持ち上げるのも大変そうな分厚い本を読んでいる途中だった。

覗いてみると俺が読むのに苦労していた魔導書とは比べ物にならないくらいの文字数と入り組んだ魔法陣が書かれている。

「ノア、すごいね!こんな難しそうな本が読めるの!?」

「何度も読んだ本だしね。それよりルル、明日の朝ごはん言いに行くだけなのに時間かかってたね。大丈夫?何かあった?」

………………あっ。

「忘れてた。」

「はぁ?」

ノアの反応が面白くてつい吹き出すと、それにつられてかノアも笑っていた。

なんだ、年相応じゃないか。

ずっと変わった子だと思ってたから安心した。

そんな気持ちを抱きながら、ノアがうちに来たドタバタの1日が幕を閉じた。
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