13 / 53
12:ファットマン
しおりを挟む
「まだ生きていたとはな」
死に神のように痩せぎすの男が不気味に笑う。
「こっちのセリフだぜ」
マクブライトがそれに応えて男と握手を交わした。
男が、マクブライトの後ろに控えているハナコたちをちらと見やり、目顔で「誰だ?」とマクブライトに訊ねる。
「ああ、ああ、心配するな」マクブライトが微苦笑し、「コイツらはおれの仲間だ。まあ、どこからどう見ても政府筋のヤツには見えねえだろ。あのドン・イェンロンのとこの運び屋だ」と続けた。
「運び屋ね……まあいい、入れ」
男に促されて無雑作に日用品が棚に並べられた木造の雑貨店に入ると、「こっちだ」と言われ、そのまま地下室へと案内された。
「知らないヤツはあまり歓迎したくないんだがな」
渋々といった顔で言いながら男が部屋の灯りをつけると、ネズミの鳴き声のような換気扇の金属音とともに四方の壁に隙間なく銃器が掛けられた穏やかでない光景が現れた。上階とはちがい、無機質なモルタル作りが夏の暑さを退けている。
「これ、もう置いてもいいですかね?」
マクブライトとともに木箱を運んでいたトキオが言って、主の許可を得ないうちにそれを冷たい床に置いた。
「なんだ、それは?」
「ナットウだよ。お前の好物だったろ?」マクブライトが笑う。
「好物じゃねえが、最近は健康に気を遣わなきゃいけないからな」
男は木箱を開け、中のひとつを取りだしてその臭いを嗅いだ。
「忘れられん芳しい香りだ。久しく食ってねえ」
「それで、武器を安くしてくれるんでしょ?」ハナコが言う。「早いとこ武器を手に入れて出発したいの。あたしたちには時間がない」
「まずは名乗りな。名無しに売るモノはここにはねえぞ」
焦らしているのが丸わかりだったが、「ハナコ・プランバーゴ。九番で〈運び屋を〉やってる」と答え、ハナコは壁の武器を見渡した。
五年前の〈血の八月〉の際にはハナコも武器を手に取って死に物狂いで戦ったが、それほど詳しくはないため、どれが今回の仕事に最適なものなのかは分からない。もっとも、壁の一面の中央に物々しく掛けられたいかついロケットランチャーが必要ないのはさすがに分かるが。
「ハナコね。いい名前じゃねえか。おれは、ヤミで〈ファットマン〉と呼ばれている男だ。よろしく」
言って、男――ファットマンが右手を差し出してきた。
ハナコは、力を込めるとすぐにでも粉々になってしまいそうな骨と皮だけの手を握りかえし、
「そんなにガリガリなのに?」
と、さっきのお返しとばかりに皮肉めかした。
「コイツは七年前に胃癌になってな」マクブライトが言う。「それで胃袋の四分の三を切除したんだよ。今じゃ見る影もないが、これでも前はブタの総元締めみたいなヤツだったんだぜ」
「ブタってのはひどすぎるな。遠近感が分からなくなる程度のデブだったのは認めるが」ファットマンは黄色い歯を剥いて笑い、壁に掛かる狙撃銃を顎で指した。「MA―730が一つだけある。お前のために長い間とっておいた代物だ」
「懐かしいな、どうやって手に入れた?」
マクブライトが目を輝かせてMA―730を壁から外し、スコープや銃身を丹念にチェックし始めた。
「トキオ・ユーノス、お前はこれを使え」
言って、ファットマンがトキオに小ぶりのアサルトライフルを手渡した。
「あんた、トキオを知ってるの?」ハナコが訊く。
「六番でトキオ・ユーノスを知らないヤツはモグリだよ、こいつは昔――」
「この銃、やけに小さいですね」
トキオがファットマンを遮るように言って、銃を眺めた。
「……ブルパップ方式だからな。車での移動が多いんならコレがいちばん扱いやすいんだよ」
ファットマンが当然のように応えたが、〈ブルパップ方式〉の意味は分からなかった。
それにトキオの過去。六番で知るものがいないと言われるほどの相棒に目を向けたが、トキオはどこ吹く風ですっとぼけている。
ファットマンはハナコに拳銃とスタンガンを渡し、その他にトキオにもう一丁拳銃も手渡して、さらに予備として二丁の拳銃と数個の手榴弾などを用意してくれた。
正直、拳銃の扱いは苦手だ。愛用している警棒の方がよっぽど信頼ができる。しかし今回はそうも言っていられない事態になるかもしれず、この旅のあいだは命取りになるかも知れない美学は胸にしまっておいた方がよさそうだ。
ハナコはうしろに拳銃を回してベルトの隙間にしまいこみ、物珍しさから初めて触れるスタンガンを何度か作動させると、クワガタの角のようになった先端部のあいだに青白いものが走った。
「女でも、それを使えばじゅうぶんに男と渡りあえる」
ファットマンの言葉に、
「ネエさんは、そんなもの無しでも充分ですよ」
と、トキオが笑いながら応えた。
「人をバケモノみたいに言うんじゃないよ」
トキオに言って、ハナコはスタンガンを前方のベルトの隙間に挟み込んだ。
「使える物はなんでも使うさ」
ファットマンはさらにそれぞれの銃弾をカウンターに並べ、「これだけあれば十分だろう」と言って、「全部で二百五十万サークでいいぞ」と代金を請求してきた。
「桁をまちがえてない?」
眉根を寄せてハナコが言うと、
「バカ言え、かなり良心価格にしてやってるんだぜ。これだから素人は」
と、ファットマンはため息をついてかぶりを振った。
その言葉をいぶかってマクブライトへ視線をやると、「そうだな、良心価格だ」とうなずかれた。
腑に落ちないながらも代金を支払うと、「毎度あり」と言って、ファットマンはそれを舐めた親指で丁寧に数え、壁に備えつけの、整然と札束が積み上げられた金庫へ大事そうにしまった。
「上でもなんか買ってくか? 食べ物ならなんでもあるぜ」
「いや、いい。食べ物まで高く売りつけられたくないからね」
「如才ない女だな、ハナコ・プランバーゴ」
「名前で呼ばないで」
強く言って、銃器を二つの大きめの迷彩色のバックパックに分けてしまい、一階に戻ると、遠くから打ち上げ花火の賑やかな音が聞こえてきた。
「お祭りでもやってるの?」
「ああ、今日から三日間、カーニバルだ」
ファットマンは煙草に火をつけ、
「祭りのなにが楽しいのか、おれにはさっぱり分からんがな。人混みはゲロの臭いしかしない」
と、紫煙を吐き出した。
「最近、指名手配書なんて回ってきたか?」
マクブライトが訊く。
「いや。なんの話だ?」
ファットマンが怪訝な顔をして、ここに来てからずっとトキオの後ろに隠れているアリスに視線を走らせた。
「そのかわいいお嬢ちゃんが関係しているのか?」
「回ってきていないのならいいさ。余計な詮索はするなよ」
「分かってる分かってる。これでもプロの端くれだ」
両手を挙げておどけるファットマン。
「まあ、なんにしろ気をつけろよ。お前ももう若くはないんだ」
「それはお互い様だ。じゃあな。行くぞ」
もう若くはない旅の同行者に促されて外に出ると、ファットマンが「またいつでも来な。お前なら大歓迎だ」とマクブライトにしわくちゃの紙袋に入った2カートンの煙草を手土産にと持たせた。
「ああ。じゃあな、戦友」
マクブライトがファットマンとあつい抱擁を交わす。
店を離れ、坂道を下った先の路地裏に停めてあった軽トラックに乗り込むと、トキオが運転席のマクブライトに、
「手配書が回ってきていないってのはどうしてでしょうね?」
と小窓越しに訊ねた。
「お前らを追っているとかいう政府軍のヤツら、ドンさんの話じゃ正規軍じゃないらしいからな。ああいう特殊部隊ってのはそもそも表向き存在しないことになってることが多いが、今回はそれがおれたちにとってはプラスに働いているってことさ」
「なるほど、ヤツらは正規軍を動かせない」トキオが唸る。
「隠密部隊の枷だな。それにまだ外に手配書が回ってきていないということは、おそらくヤツらはまだお前らが九番に潜伏していると思っているんだろうぜ」
「その間にできるだけ距離を稼がなきゃね」
ハナコが言う
「急がば回れ、まだ車の調達が終わってない」
言って、マクブライトは車の速度を上げた。
死に神のように痩せぎすの男が不気味に笑う。
「こっちのセリフだぜ」
マクブライトがそれに応えて男と握手を交わした。
男が、マクブライトの後ろに控えているハナコたちをちらと見やり、目顔で「誰だ?」とマクブライトに訊ねる。
「ああ、ああ、心配するな」マクブライトが微苦笑し、「コイツらはおれの仲間だ。まあ、どこからどう見ても政府筋のヤツには見えねえだろ。あのドン・イェンロンのとこの運び屋だ」と続けた。
「運び屋ね……まあいい、入れ」
男に促されて無雑作に日用品が棚に並べられた木造の雑貨店に入ると、「こっちだ」と言われ、そのまま地下室へと案内された。
「知らないヤツはあまり歓迎したくないんだがな」
渋々といった顔で言いながら男が部屋の灯りをつけると、ネズミの鳴き声のような換気扇の金属音とともに四方の壁に隙間なく銃器が掛けられた穏やかでない光景が現れた。上階とはちがい、無機質なモルタル作りが夏の暑さを退けている。
「これ、もう置いてもいいですかね?」
マクブライトとともに木箱を運んでいたトキオが言って、主の許可を得ないうちにそれを冷たい床に置いた。
「なんだ、それは?」
「ナットウだよ。お前の好物だったろ?」マクブライトが笑う。
「好物じゃねえが、最近は健康に気を遣わなきゃいけないからな」
男は木箱を開け、中のひとつを取りだしてその臭いを嗅いだ。
「忘れられん芳しい香りだ。久しく食ってねえ」
「それで、武器を安くしてくれるんでしょ?」ハナコが言う。「早いとこ武器を手に入れて出発したいの。あたしたちには時間がない」
「まずは名乗りな。名無しに売るモノはここにはねえぞ」
焦らしているのが丸わかりだったが、「ハナコ・プランバーゴ。九番で〈運び屋を〉やってる」と答え、ハナコは壁の武器を見渡した。
五年前の〈血の八月〉の際にはハナコも武器を手に取って死に物狂いで戦ったが、それほど詳しくはないため、どれが今回の仕事に最適なものなのかは分からない。もっとも、壁の一面の中央に物々しく掛けられたいかついロケットランチャーが必要ないのはさすがに分かるが。
「ハナコね。いい名前じゃねえか。おれは、ヤミで〈ファットマン〉と呼ばれている男だ。よろしく」
言って、男――ファットマンが右手を差し出してきた。
ハナコは、力を込めるとすぐにでも粉々になってしまいそうな骨と皮だけの手を握りかえし、
「そんなにガリガリなのに?」
と、さっきのお返しとばかりに皮肉めかした。
「コイツは七年前に胃癌になってな」マクブライトが言う。「それで胃袋の四分の三を切除したんだよ。今じゃ見る影もないが、これでも前はブタの総元締めみたいなヤツだったんだぜ」
「ブタってのはひどすぎるな。遠近感が分からなくなる程度のデブだったのは認めるが」ファットマンは黄色い歯を剥いて笑い、壁に掛かる狙撃銃を顎で指した。「MA―730が一つだけある。お前のために長い間とっておいた代物だ」
「懐かしいな、どうやって手に入れた?」
マクブライトが目を輝かせてMA―730を壁から外し、スコープや銃身を丹念にチェックし始めた。
「トキオ・ユーノス、お前はこれを使え」
言って、ファットマンがトキオに小ぶりのアサルトライフルを手渡した。
「あんた、トキオを知ってるの?」ハナコが訊く。
「六番でトキオ・ユーノスを知らないヤツはモグリだよ、こいつは昔――」
「この銃、やけに小さいですね」
トキオがファットマンを遮るように言って、銃を眺めた。
「……ブルパップ方式だからな。車での移動が多いんならコレがいちばん扱いやすいんだよ」
ファットマンが当然のように応えたが、〈ブルパップ方式〉の意味は分からなかった。
それにトキオの過去。六番で知るものがいないと言われるほどの相棒に目を向けたが、トキオはどこ吹く風ですっとぼけている。
ファットマンはハナコに拳銃とスタンガンを渡し、その他にトキオにもう一丁拳銃も手渡して、さらに予備として二丁の拳銃と数個の手榴弾などを用意してくれた。
正直、拳銃の扱いは苦手だ。愛用している警棒の方がよっぽど信頼ができる。しかし今回はそうも言っていられない事態になるかもしれず、この旅のあいだは命取りになるかも知れない美学は胸にしまっておいた方がよさそうだ。
ハナコはうしろに拳銃を回してベルトの隙間にしまいこみ、物珍しさから初めて触れるスタンガンを何度か作動させると、クワガタの角のようになった先端部のあいだに青白いものが走った。
「女でも、それを使えばじゅうぶんに男と渡りあえる」
ファットマンの言葉に、
「ネエさんは、そんなもの無しでも充分ですよ」
と、トキオが笑いながら応えた。
「人をバケモノみたいに言うんじゃないよ」
トキオに言って、ハナコはスタンガンを前方のベルトの隙間に挟み込んだ。
「使える物はなんでも使うさ」
ファットマンはさらにそれぞれの銃弾をカウンターに並べ、「これだけあれば十分だろう」と言って、「全部で二百五十万サークでいいぞ」と代金を請求してきた。
「桁をまちがえてない?」
眉根を寄せてハナコが言うと、
「バカ言え、かなり良心価格にしてやってるんだぜ。これだから素人は」
と、ファットマンはため息をついてかぶりを振った。
その言葉をいぶかってマクブライトへ視線をやると、「そうだな、良心価格だ」とうなずかれた。
腑に落ちないながらも代金を支払うと、「毎度あり」と言って、ファットマンはそれを舐めた親指で丁寧に数え、壁に備えつけの、整然と札束が積み上げられた金庫へ大事そうにしまった。
「上でもなんか買ってくか? 食べ物ならなんでもあるぜ」
「いや、いい。食べ物まで高く売りつけられたくないからね」
「如才ない女だな、ハナコ・プランバーゴ」
「名前で呼ばないで」
強く言って、銃器を二つの大きめの迷彩色のバックパックに分けてしまい、一階に戻ると、遠くから打ち上げ花火の賑やかな音が聞こえてきた。
「お祭りでもやってるの?」
「ああ、今日から三日間、カーニバルだ」
ファットマンは煙草に火をつけ、
「祭りのなにが楽しいのか、おれにはさっぱり分からんがな。人混みはゲロの臭いしかしない」
と、紫煙を吐き出した。
「最近、指名手配書なんて回ってきたか?」
マクブライトが訊く。
「いや。なんの話だ?」
ファットマンが怪訝な顔をして、ここに来てからずっとトキオの後ろに隠れているアリスに視線を走らせた。
「そのかわいいお嬢ちゃんが関係しているのか?」
「回ってきていないのならいいさ。余計な詮索はするなよ」
「分かってる分かってる。これでもプロの端くれだ」
両手を挙げておどけるファットマン。
「まあ、なんにしろ気をつけろよ。お前ももう若くはないんだ」
「それはお互い様だ。じゃあな。行くぞ」
もう若くはない旅の同行者に促されて外に出ると、ファットマンが「またいつでも来な。お前なら大歓迎だ」とマクブライトにしわくちゃの紙袋に入った2カートンの煙草を手土産にと持たせた。
「ああ。じゃあな、戦友」
マクブライトがファットマンとあつい抱擁を交わす。
店を離れ、坂道を下った先の路地裏に停めてあった軽トラックに乗り込むと、トキオが運転席のマクブライトに、
「手配書が回ってきていないってのはどうしてでしょうね?」
と小窓越しに訊ねた。
「お前らを追っているとかいう政府軍のヤツら、ドンさんの話じゃ正規軍じゃないらしいからな。ああいう特殊部隊ってのはそもそも表向き存在しないことになってることが多いが、今回はそれがおれたちにとってはプラスに働いているってことさ」
「なるほど、ヤツらは正規軍を動かせない」トキオが唸る。
「隠密部隊の枷だな。それにまだ外に手配書が回ってきていないということは、おそらくヤツらはまだお前らが九番に潜伏していると思っているんだろうぜ」
「その間にできるだけ距離を稼がなきゃね」
ハナコが言う
「急がば回れ、まだ車の調達が終わってない」
言って、マクブライトは車の速度を上げた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─
石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」
貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。
「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」
かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。
ときどき舞い込んでくるトラブル。
慌ててミーナを探しているルカ。
果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。
甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。
*サイトより転載になります。
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる