マカフシギ

酒蔵

文字の大きさ
2 / 2
猫呪い篇

2話 化け猫の日

しおりを挟む
半年前、それは起こった。
バイトの帰り、閑静な住宅街を歩いていた。
11時を周り窓から指す明かりもちらほらと消え始めた頃、心許ない電柱の街灯が僕のために帰り道を照らしていた。と、言いつつもここはまぁ関東の某所なので特別山奥でもない。『暗い』と言えど現代の街ならばなんとなく見える程度には闇を払ってくれている。
その何となく見える、所に突如現れたのが猫だった。

左右をブロック塀に挟まれた人1.5人分程の暗い裏道で、塀の上でまるで僕を待っていたように鎮座していた。鳴きもしない、いや微動だにしない。薄暗い闇よりさらに深い黒猫が黄色い目を僕に向けている。
僕も地元でそこそこ野良猫は見てきたから、その異様さにすぐ気がついた。人間を恐れていない、飼われていて人間慣れした猫の人への信用などでもない。人と同等、或いは人より上の存在であると誇示するその態度。傲慢さからくるものじゃない、生き物としての格の違いがはっきりとあった。

そしてそれを確信させるモノを見てしまう。
尻尾が、2本。ゆらゆら波打つように揺れていた。1本の尻尾を2つに裂いた…とは考えられない。どちらも標準的な太さ、それにきれいな円柱の尻尾だ。もし何らかの事故で裂けたなら、半円かそれに近い形になる。

2本の尻尾…猫…1つ思い当たる節があった。しかし、これは…いや、その可能性を肯定するということは…僕は、見てしまった、ことになる。別の可能性を模索する。が、辿り着いてしまう。望んでもないゴールへ、理不尽なあみだくじを繰り返すように。
…そうか、そうなのか。体に悪寒が走り、一瞬息が詰まる。その瞬間に僕は認めてしまった。そこにいるものが何かを。

「ば、化け猫…」

放り出しだ言葉は小さくか細く、すぐ闇に溶けた。化け猫はすっと立ち上がり、塀から地面に音もなく降り立った。その所作というか、動作は紛れもなく猫…なのだが妙に落ち着いていた。
そのまま僕を一瞥することもなくゆっくりと横切った。そして反対の塀までくると軽やかにジャンプして、塀の上へ。
僕はただそれを見ていた。動けたかもしれないが、動くことを体が拒否した。思考ではなく体そのものが全身飴細工で固められたように動けない…理解した。恐怖から来る硬直…金縛り。
飴細工の人形はただ化け猫を眼で追う。すると化け猫は塀の上でくるりと180度回転し、僕の方に体を向けた。今度は両の眼で互いを見る。やっぱり猫だ、猫にしか見えない…。しかし、あれは化け物、普通じゃない。だったらやつは僕をどうする?化け猫らしく僕を、食うのか?だから金縛りで動けなくしたのか?
奴は動かずにじっと僕を見る。何もしない、それがただただ不気味で怖かった。いっそもう、襲ってくれたら…体が動くかもしれない。自分じゃない何者かに、体を奪われるこの感覚が気持ち悪くて仕方なかった。

「にゃお…ん」

突然奴は鳴いた。普通の猫の小さな鳴き声だった。
そして反転して、塀の向こうへ歩きだして…闇に消えた。

猫が消えた途端、体の緊張が解けてその場にへたり込んだ。あぁ、クソ…なんなんだよ。
悪態をつきながら体を震わせる。寒い…それは冬だから寒いんじゃない。体の内…心臓から末梢までを冷やされたような薄気味悪い冷え方だった。
その原因は色々あるけど、一番僕を恐怖させたのはあの鳴き声だった。普通の猫の鳴き声だった。
のに、理解わかった。

『苦しめ』





「わー、すっごいベタというか…ふつー」

「でしょ。the化け猫って感じ」

彼女の感想には同意見。今振り返るとよくある感じだなぁとしみじみ思う。

「でも、苦しめって猫が言ったんだよね。酷い化け猫だよね。」

「言った…というかそう聞こえたんだよね。でも猫の鳴き声も聞こえたんだ。変な話だけど耳から入った音は猫の鳴き声で、頭で理解したのは、人の言葉だったってこと。」

「じゃじゃじゃ!猫と喋れるってこと?」

「僕が猫の言葉分からないから会話はできないけど…猫の鳴き声はある程度理解できるよ」

単語レベルだけど。

「うぉー!!!すげー!!!」

「お姉さん落ち着いてください。テーブルに四つん這いになって乗らない。降りて着席しないと続き話さないよ」

身を乗り出すどころか身を乗せてるからね。今更言うのもあれだし、僕が言うのもあれだがこの人変わってるよな。
依木さんは興奮しながらも椅子に戻り、僕の話を待つ。楽しそうだ、こんなに僕の話で楽しんでくれる人初めてだ。

「えっと、化け猫が去ってから少し経って歩き出したんだっけ」

どれくらいの時間が経ったか。化け猫は消えており、体も問題なく動くことに気がついた。猫は消えたというのに悪寒がまだ残っている。
…夢だった、幻だった、ことにはならないか。
なーんにもなかったはっはっは!、と笑い飛ばしてやりたかったが、張り付く冷や汗と小刻みに震える膝が現実だと教えてくれた。僕の見た物はすべてこの世界で起こった紛れもない事実なんだと。
だったら、なんだ。こうして生きている。人間変な体験の1つや2つ、持ってるもの。僕にも飲みの席で話すネタが1つできたってこと、それだけだ…それだけなんだ。
これ以上深追いはしなかった。多分人間の僕には考えたって無駄なんだとある種の直感に従った。
無心で、体を震わせながら足を進めた。…いつもの夜食に温かいものを追加で買おう。体を温めてぐっすり眠れば、いつもの朝だ。
目指すは大通りのドラッグストア。何かから逃れるように早足で向かった。

0時までやっているドラッグストアに立ち寄る。11時すぎの店内はやはり静かで、店員もレジで黙々と作業している人と陳列棚の商品を確認するしているだけで、流行りの音楽が垂れ流されている以外音も声も聞こえない。
辛そうなカップラーメンと、スープっぽいもの。飲み物は家にあるインスタントのコーヒーで。これでいい。これで温まろう。えっと、ラーメンの棚は…。
いつもの馴染みの棚に向かった、はずだった。ここあたりから記憶がボヤケているので詳細には思い出せない。
目の前にはペット関連の商品棚。最近のドラッグストアはコンビニと変わらないみたいで、何でも揃ってる。しかも中々の充実具合で餌からおやつ、シーツ玩具までとここで事足りそうなラインナップ。
そこからまぐろと書かれた猫の缶詰めを1つ手に取りレジへ。精算を済ませて外に出た。歩いて数分、一人暮らし中のアパートに到着。
着くやすぐに缶を開けて、貪り食った。くちゃくちゃと音を立てて、本能のままに舌を突っ込み、中のほぐしたマグロを掻き込む。取れない部分は指で掻き取り、汁も油も残らず舌で舐め取り、綺麗に完食した。

食べ残し1つない缶を眺める。綺麗に食べたな…食べた…食べた。誰が?猫だろ。いや猫なんていない。じゃあ猫は食べてない。食べた…僕…が食べた?自分で?自分が?

僕がこれを…食べたのか。
覆っていた霧が晴れて薄気味悪い現実が待っていたのに、妙に冷静だった。
ドラッグストアに入ってからここまでの記憶が飛んでいて何があったのかいまいち思い出せない。ただその行動の結果僕は猫缶を食べた、ようだ。
あっさりしてて、美味しい。意外と悪くない。
まぁ猫が食べるものだし、危ないものではないとは思うが
人の舌、と言うか僕の好みに結構合うようで不快感はない。
なのでこれを食べた事自体は今は忘れよう。問題はなぜこれを食べたか、に尽きるが、議題に上げといてなんだがあの猫のせいだともう確信していた。
寧ろそれ以外あるのか、猫缶中毒者でもなきゃこんなの説明できないでしょ。えっと、どうしようかこれ。確実に僕はおかしくなってる。
真っ暗な部屋の中、空の猫缶の底に写る自分の目が猫目になっている…ような気がした。




「猫缶って美味しいの?」

「意外と美味しいよ。ちょっと薄味だけど」

「それは猫になったからじゃない?」

「どうなんだろうなぁ…でもあの日はだったからほぼ人間って感じだし」

この話を聞いてまずそこに食いつくんだ。まぁ猫缶の味レポなんて出来るの僕くらいか。

「それから猫人間として人生を歩んできたんだね」

「半年位だからそんな大層なものじゃないけど…まぁちょっとずつ、ね」

「じゃあ他にも猫っぽいことできる?」

「最近すごい身軽になった気がする」

「へぇー、じゃバク転とか?」

「余裕」

人間突然バク転できるようになるわけがない。ましてや体操経験全くなしどころか運動部にも入ったことがない逆上がりも怪しい根っからのもやしっ子の僕が。

「それ以外は?」

「ん~、ない。今後もっと猫っぽくなるかもしれないけど」

「他に半年前と比べて猫っぽくなってる所は?」

「猫のご飯を食べないと気が済まない体になった。以前は3日に1度取れば何ともなかったりしたんだけど…今は一日殆ど猫のご飯。あと身体能力の向上…バク転もここ最近だし」

「なるほど、まさに『呪い』だね」

呪い…だよね。苦しめなんて言われたし、実際僕はまぁまぁ苦しんでる。僕が人間関係の希薄な大学生だったからまぁまぁ程度で済んでいるがこの先どうなるのやら非常に心配である。


「と、猫になった日の話は終わり今に至る。要するに化け猫に横切られたせいで猫缶食べるし身軽になったけどまだ尻尾と耳は生えていない現在進行系の猫人間なの。」

「いいねー、いかにもマカフシギって感じ」

「僕のことは話したし…次は君だよ。依木命」

「え、あぁ…そっか。別にいいけど」

話してもらおう依木命。僕と同じく人とは違う何かを持つ女性。なぜ君が僕を人とは違うとなんとなく看破したのか、教えてもらおうか。
依木さんは目を瞑り数十秒黙った後、口を開いた。

「私については言えない」

「こら」

「ごめんね、本当に言えないの。だって言ったらカイくん死ぬよ」

先程まで見せていた無邪気な笑顔で答えた。あどけない笑顔から出た『死ぬ』という単語に耳を疑って、聞き返してしまった。

「でも、何でカイくんが人とは違うってわかったかは教えてあげるよ」

「…とりあえず、そっちで」

今は、依木命そのものは置いておこう。

「おーきーどーけーって言っても私はマカフシギを引き付ける『何か』があるみたい。その何かがよくわならないけど」

人ならざるもの、超常現象…人の理解を超えた事象を引き付ける『力』を持っている。当に変なモノを持っているな。

「最近…というか一ヶ月前からカイくんのことよく見るようになってさ、学校内外で。キミは気づいてないと思うけど私は飽きるくらい見てるよ」

こんな奇抜な服装の人に気づかないのか、僕。服装は今日だけだとして、美人だし記憶には残りそう。それに気づかなくとも視界に入っているとは思うが。
いや…それも彼女の力だと考えれば、僕が彼女を可能性がある。マカフシギを見る、というよりは引き付けて、覗く力。
確かにこれならなにか持っているが何を持っているかわからないあのふわふわした確証にも合点がいく。
うん、わかった…納得、だけど。

「その力にいつ気づいたとか、そういうのは聞いちゃだめ?」

「うん、聞いた瞬間死ぬよ」

力以外の依木命そのものに関する話を掘り下げると死ぬらしい。なら少し攻め方を変えてみるか。

「聞いたらどんな風に死ぬの?」

「存在を否定される」

「日本にいたことをなかったコトにされる…みたいな」

「日本というか、世界」

「君自身が殺すの?」

「ううん、世界が」

って何?」

「聞いたら死ぬやつ」

わからん、なんじゃこりゃ。死ぬというより消えるっぽいなこれ。世界とかいう何かに消されるようだ。
こんな断片的な情報じゃ何一つ分からないが、なんというか彼女の力より彼女そのものが恐ろしい。僕の前で笑っているそれが果たして人間なのかも怪しい。

「本当に死ぬの?」

「お、疑ってるねー。じゃさ、試してみる?」

試してみたい気持ちはあるけど、例え猫人間になっても命は1つしかない…と思う。流石に死ぬかもしれないスイッチをただの好奇心だけで押す勇気は僕にはなかった。
首を横に振ると彼女も頷いた。

「それがいいよ。命大事に」

「君が僧侶なら蘇生魔法かけてくれるし、試すのになぁ」

「残念、私は魔王でーす」

なんとも可愛い魔王だ。これなら世界の半分を条件に勇者辞めちゃいそう。
と冗談を言い合って彼女の話は終わった。依木命については何も分からなかったが、兎に角彼女も僕と同じってことだけ今は分かればいい。元気でちょっとお調子者で、でもミステリアスな美女、今はそれでいい。
改めて姿勢を正して、僕は本題に移る。

「あのさ、依木さん。もし…知ってるなら教えてほしいな。化け猫の呪いを解く方法を」

「ごめんね、まーったく知りません」

一筋の蜘蛛の糸が切られた瞬間だった。何か、少しでも知っていれば…と思っていたがダメだったか。

「でも…調べればなにかわかるかも」

「…調べたよ。化け猫について。でも僕のような呪われた話なんてどこにもなかった。」

ネットも本も、どこにも僕と似たケースはなかった。化け猫関連で呪い自体はあるそうだが、猫に変化していくタイプはない。あの日あった化け猫も探してはいるが全く出会えない。
かと言って病院に行けば…精神科を勧められたし。完全に手詰まりの状況だ。
彼女が僕の力になってくれるのは有り難いがもうどうこうできるレベルじゃないんだ。

「明日、時間空いてる?」

「バイトもないし、夕方以降なら…」

「おーきーどーけ。それじゃ6時くらいにキミの家に行くから!」

そう言い残し突然立ち上がった彼女はその勢いのままラウンジの外に走り出してしまった。呆気にとられ置いていかれた僕はその背中を見送るしかなかった。
ただ、よくわからないけどなんとかなるかもしれないという僅かな希望を感じていた。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

恋愛リベンジャーズ

廣瀬純七
SF
過去に戻って恋愛をやり直そうとした男が恋愛する相手の女性になってしまった物語

日露戦争の真実

蔵屋
歴史・時代
 私の先祖は日露戦争の奉天の戦いで若くして戦死しました。 日本政府の定めた徴兵制で戦地に行ったのでした。  日露戦争が始まったのは明治37年(1904)2月6日でした。  帝政ロシアは清国の領土だった中国東北部を事実上占領下に置き、さらに朝鮮半島、日本海に勢力を伸ばそうとしていました。  日本はこれに対抗し開戦に至ったのです。 ほぼ同時に、日本連合艦隊はロシア軍の拠点港である旅順に向かい、ロシア軍の旅順艦隊の殲滅を目指すことになりました。  ロシア軍はヨーロッパに配備していたバルチック艦隊を日本に派遣するべく準備を開始したのです。  深い入り江に守られた旅順沿岸に設置された強力な砲台のため日本の連合艦隊は、陸軍に陸上からの旅順艦隊攻撃を要請したのでした。  この物語の始まりです。 『神知りて 人の幸せ 祈るのみ 神の伝えし 愛善の道』 この短歌は私が今年元旦に詠んだ歌である。 作家 蔵屋日唱

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...