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Part 3
* Б.д まずは、土台造り *
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「皆様、お忙しい中、お呼び立てしてしまいまして、申し訳ございません」
「いえ、構いませんよ。婚約の儀が無事に済みましたからね。そろそろ、きちんと挨拶をすべきだと、考えていたところですからね」
あの後すぐに、ギルバートが国王陛下に連絡をつけてくれたおかげか、セシルは待つこともなく、国王陛下の私室に呼ばれていた。
セシルが頼んだ通り、すでに、国王陛下、王妃陛下、そして、宰相閣下が揃っている。
丁寧なお辞儀を済まし、席を勧められて、セシルはギルバートの隣に腰を下ろしていた。
「婚約おめでとうございます。アトレシア大王国からも、あなたを歓迎しますよ」
全員が席について、最初にレイフが口を開く。
「ありがとうございます」
セシルは椅子に腰かけながら、丁寧に頭を下げる。
「婚約おめでとうございます、ギルバートさん、セシルさん」
次に、王妃陛下であるアデラが二人を歓迎する。
「ありがとうございます」
「ありがとうございます、王妃陛下。国王陛下、王妃陛下も、お二人ともお変わりなく、ご健勝でいらっしゃると、お見受けいたします」
「ええ、変わりありませんわ」
互いの社交辞令を済ませ終わり、アルデーラの視線がセシルに向けられる。
「それで?」
無駄を吹っ飛ばして、本題に入って来たアルデーラだ。
それなら、セシルに取っても好都合である。社交辞令だけなら、いつまで経っても話は進まない。
「実は、今日は皆様にお願いがございまして。ガルブランソン侯爵家のご令嬢と、お茶会を開いていただきたくございますの。それも、ご令嬢と二人きりだけで」
「――――……えっ……!?」
さすがに、あまりに突拍子もない提案が上がり、アデラも、珍しく、そこで声を上げてしまっていた。
残りの三人も、さすがに予想していなかった……と、その驚きの表情を隠しもせず、目を輝かせた。
「――――それは本気ですか?」
「ええ、もちろんです」
まだ真意を図るかのように、探るような目を向けるレイフに、セシルの態度はあっさりとしたものだ。
「ですから、王妃陛下にはお茶会を開いていただけないでしょうか? 私はギルバート様の婚約者と言う立場ではございますが、それでも、他国の伯爵令嬢です。ガルブランソン侯爵令嬢を呼び出せられるほどの格ではございません」
「それは――構いませんけれど……。本当に、よろしいのですか?」
「ええ、もちろんです」
セシルは全く気にしていない様子だったが、王妃アデラはほんの少しだけ、チラッと、その視線を国王陛下のアルデーラに向ける。
アデラの気がかりもすぐに理解できて、セシルの意図が全く読めなくて、アルデーラもこの対応には困っている。
まさか、このセシル自身から、ガルブランソン侯爵令嬢を呼び出して欲しい、などと頼まれる日がくるなど、この場の誰一人、予想したこともなかったのだ。
「ガルブランソン侯爵令嬢――の話は?」
「ギルバート様から、お伺いいたしました」
その事情を知りながらも、セシルがお茶会を希望するなど、全くセシルの意図が読めないアルデーラ達だ。
「問題になってしまいますでしょうか?」
「いや……」
全員が、どうしようか、と考えこんでしまっている。
「理由を聞いても?」
「お知り合いになれる機会がありましたら、光栄ですわ」
そんな理由だけで――以前から、ギルバートの婚約者候補として上がっていた令嬢と二人きりで、それも、互いに一度も顔を合わせたこともない仲で、お茶会など、あまりに信じられない状況だ。
言葉に出されないセシルの裏の目的が怪しいものだが、今の段階では、その裏が何なのか、全く考えも及ばない。
「無理なお願いでしたら、どうか、捨て置きくださいませ。皆様に、ご迷惑をおかけするつもりはございませんので」
「迷惑ではないが――」
まだ少し考え込んでいる様子のアルデーラだったが、今の段階では、セシルの裏の意図も解からずじまいなだけに、そこで、一つ息を吐いていた。
「いいだろう」
「ありがとうございます、国王陛下」
まだ心配そうな様子を隠せないアデラは、じーっと、アルデーラの顔を見つめている。
「アデラ、そのように手配するように」
「……わかり、ましたわ」
その返事をしても、アデラの顔は、未だに、本当に大丈夫なのかしら……という心配が拭いきれていない。
「王妃陛下、無理をお願いしてしまいまして、申し訳ございません」
「いえ……。無理ではありませんわ。――本当に、よろしいのですか?」
「はい。是非、お願いいたします」
なぜ、セシルがここまで乗り気なのか、アデラ達にはサッパリ理解できない。
だが、セシルが何の考えもなしにお茶会を開くなど絶対にあり得ない、という事実だけは、その場の全員の一致した考えだった。
一体、どんな嵐が襲ってくるのか、やって来るのか、全員の謎だった。
そして、簡単に話が決まり、セシル一人だけ浮かれているのだった。
「いえ、構いませんよ。婚約の儀が無事に済みましたからね。そろそろ、きちんと挨拶をすべきだと、考えていたところですからね」
あの後すぐに、ギルバートが国王陛下に連絡をつけてくれたおかげか、セシルは待つこともなく、国王陛下の私室に呼ばれていた。
セシルが頼んだ通り、すでに、国王陛下、王妃陛下、そして、宰相閣下が揃っている。
丁寧なお辞儀を済まし、席を勧められて、セシルはギルバートの隣に腰を下ろしていた。
「婚約おめでとうございます。アトレシア大王国からも、あなたを歓迎しますよ」
全員が席について、最初にレイフが口を開く。
「ありがとうございます」
セシルは椅子に腰かけながら、丁寧に頭を下げる。
「婚約おめでとうございます、ギルバートさん、セシルさん」
次に、王妃陛下であるアデラが二人を歓迎する。
「ありがとうございます」
「ありがとうございます、王妃陛下。国王陛下、王妃陛下も、お二人ともお変わりなく、ご健勝でいらっしゃると、お見受けいたします」
「ええ、変わりありませんわ」
互いの社交辞令を済ませ終わり、アルデーラの視線がセシルに向けられる。
「それで?」
無駄を吹っ飛ばして、本題に入って来たアルデーラだ。
それなら、セシルに取っても好都合である。社交辞令だけなら、いつまで経っても話は進まない。
「実は、今日は皆様にお願いがございまして。ガルブランソン侯爵家のご令嬢と、お茶会を開いていただきたくございますの。それも、ご令嬢と二人きりだけで」
「――――……えっ……!?」
さすがに、あまりに突拍子もない提案が上がり、アデラも、珍しく、そこで声を上げてしまっていた。
残りの三人も、さすがに予想していなかった……と、その驚きの表情を隠しもせず、目を輝かせた。
「――――それは本気ですか?」
「ええ、もちろんです」
まだ真意を図るかのように、探るような目を向けるレイフに、セシルの態度はあっさりとしたものだ。
「ですから、王妃陛下にはお茶会を開いていただけないでしょうか? 私はギルバート様の婚約者と言う立場ではございますが、それでも、他国の伯爵令嬢です。ガルブランソン侯爵令嬢を呼び出せられるほどの格ではございません」
「それは――構いませんけれど……。本当に、よろしいのですか?」
「ええ、もちろんです」
セシルは全く気にしていない様子だったが、王妃アデラはほんの少しだけ、チラッと、その視線を国王陛下のアルデーラに向ける。
アデラの気がかりもすぐに理解できて、セシルの意図が全く読めなくて、アルデーラもこの対応には困っている。
まさか、このセシル自身から、ガルブランソン侯爵令嬢を呼び出して欲しい、などと頼まれる日がくるなど、この場の誰一人、予想したこともなかったのだ。
「ガルブランソン侯爵令嬢――の話は?」
「ギルバート様から、お伺いいたしました」
その事情を知りながらも、セシルがお茶会を希望するなど、全くセシルの意図が読めないアルデーラ達だ。
「問題になってしまいますでしょうか?」
「いや……」
全員が、どうしようか、と考えこんでしまっている。
「理由を聞いても?」
「お知り合いになれる機会がありましたら、光栄ですわ」
そんな理由だけで――以前から、ギルバートの婚約者候補として上がっていた令嬢と二人きりで、それも、互いに一度も顔を合わせたこともない仲で、お茶会など、あまりに信じられない状況だ。
言葉に出されないセシルの裏の目的が怪しいものだが、今の段階では、その裏が何なのか、全く考えも及ばない。
「無理なお願いでしたら、どうか、捨て置きくださいませ。皆様に、ご迷惑をおかけするつもりはございませんので」
「迷惑ではないが――」
まだ少し考え込んでいる様子のアルデーラだったが、今の段階では、セシルの裏の意図も解からずじまいなだけに、そこで、一つ息を吐いていた。
「いいだろう」
「ありがとうございます、国王陛下」
まだ心配そうな様子を隠せないアデラは、じーっと、アルデーラの顔を見つめている。
「アデラ、そのように手配するように」
「……わかり、ましたわ」
その返事をしても、アデラの顔は、未だに、本当に大丈夫なのかしら……という心配が拭いきれていない。
「王妃陛下、無理をお願いしてしまいまして、申し訳ございません」
「いえ……。無理ではありませんわ。――本当に、よろしいのですか?」
「はい。是非、お願いいたします」
なぜ、セシルがここまで乗り気なのか、アデラ達にはサッパリ理解できない。
だが、セシルが何の考えもなしにお茶会を開くなど絶対にあり得ない、という事実だけは、その場の全員の一致した考えだった。
一体、どんな嵐が襲ってくるのか、やって来るのか、全員の謎だった。
そして、簡単に話が決まり、セシル一人だけ浮かれているのだった。
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