奮闘記などと呼ばない (王道外れた異世界転生)

Anastasia

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Part 3

Д.б 状況確認 - 10

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* * *


 日が暮れ始め、辺りも暗がりが広まりはじめている。

 ボイマレの村に到着してから、四時間半弱。

 すでに、最初の状況確認、災害地区の確認と調査、生存者確認、怪我人収用、災害対策本部の設置、煮炊き場の設置、水場の確保、馬の駐留所の確保、被害状況の調査と確認など諸々、第一段階として必要だった確認も調査も、ほぼ終えていた状態だったのだ。

 今は、家屋を失った村人や、行方不明で家に帰れない村人への、夕食準備がされている。
 それと同時に、騎士達の今夜の寝床確保で、それぞれのテントも、組み立てられ出している。

 災害対策本部に集まったそれぞれの指揮役は、ベンチをテントの前に移しかえ、テントの前で立っているセシルに向き合うように座っていた。

「第一段階での確認と調査は、大体、終えました。皆さん、大変、お疲れさまでした。私は、これから、状況報告を済ませる為、一度、コトレア領に戻ります。残りの騎士達は、今夜はここで宿泊することになるでしょう。夕食を済ませ、全員分の洗濯袋を用意させてありますから、今日、汚れた洋服は、全員、着替え直すようにしてください」

 はいと、セシルの領地の騎士達から、きちんとした返事が上がる。

「明日、全部の洗濯袋を回収し、洗濯を済ませますから。このような災害地では、手洗い、自身の清潔さを保つことが、衛生管理の一番の鍵となります。全員に、しっかりとその指示を促すように。イシュトール、任せましたよ」

「お任せください」

「急遽、邸内から洗濯袋をかき集めましたので、袋についている名前があっても、気にしないでくださいね。ですが、その名前をきちんと覚えておいてくださいね。洗濯された衣類は、その袋で返ってきますので、間違わないように覚えておくのが大事でしょう」

 わかりましたと、今度は王国騎士団の騎士達から、ちゃんと返事が返って来た。

「明日は、災害地区の被害状況を、もう少し調査するつもりです。丘の上にも、調査を伸ばしてみるのがいいかもしれませんね。まず、明日一番で、土砂崩れの拡張がどれだけ広がっているのかを、確認しておくように。土砂がまた崩れだす場合は、即座に退避。村人にも、絶対に、災害地区には近づかないよう、厳重な警戒と指示をお願いね」

「わかりました」

「次に、朝食を終えたら、動ける村人達に、食器洗いの手伝いをお願いしましょう。村の男手には、近隣の破損家屋や、倒れた木々などの回収を手伝ってもらいます。使える材木があれば、それに越したことはありませんから」

「わかりました。それは、夕食後、村長とも、話し合ってみます」

「ええ、お願いするわ。私も朝一番で戻ってきますから、その間は、その仕事で大体の時間は潰れることしょう。村人達も、ただ一か所に座って怯えているよりは、体を動かしてなにかしている方が、気が紛れることでしょうから。ここまでで、何か質問は?」

「ありません」

 コトレア領の騎士達が、返事をする。
 王国騎士団の騎士達は、ただ、静かにセシルの話を聞いている姿勢だ。

「ケルト、災害対策本部の指揮は、あなたに任せます」
「はい、お任せください」

「イシュトールは、ここでのコミュニケーションを潤滑に。全ての報告は、イシュトールを通すように」
「わかりました」
「お任せください」

「ケルト、イシュトール、あなた達は、災害対策本部で泊まり込むように。この状態で、誰かが押し入ってくることはないでしょうが、本部に置いている情報を滅茶滅茶にされては、問題ですから。でも、夜の見張りは、必要ないでしょう」
「わかりました」

「皆さんも、今夜の見張りは、必要ないでしょう。明日も朝早くからの仕事になると予想されますので、仕事を終え次第、体を休め、ゆっくりと休息をとってください」
「はい」

「山林を迂回するには、暗くなりすぎていますので、私達は、この後すぐに出立します。トムソーヤ、ユーリカは、私の同行を」
「かしこまりました」

 くいっと、セシルがギルバートに向いて、

「お二人と、残りは――四人程の騎士にしていただけませんか? 今の状態で、この場から、騎士の数を減らすことは、あまりしたくありませんので」
「わかりました。問題はありません」

「お願いいたします。――皆さん、質問がある場合、災害対策本部にいるケルト、または、イシュトールに聞いてください。その他のコミュニケーションも、一緒です。こういった混乱した場での一番重要な課題は、全員が同じ情報を共有することにあります。コミュニケーションは一貫し、自分で解らないこと、気づいた点、問題点、全て、最初に、報告を済ませてください」

 わかりました、と全員が返答する。

「緊急時では、報告を済ませる前に、自身で動かなければならない状況がやってくるかもしれませんが、その場合でも、周囲にいる者へのコミュニケーションを忘れず、自分のする行動、移動理由を説明して、それから、独自に行動するよう心がけてくださいね」
「わかりました」

 それで、今夜の報告会は終えていた。

 それからすぐに、セシルが話した通り、セシルを含めた少数の騎士を伴い、セシル達はコトレア領に向けて出立していた。

 まだ、長い一日は終わりを告げていない。今夜も、長い夜になりそうだった。




~・~・~・~・~・~・~・~・
読んでいただき、ありがとうございます。
Bu romanı okuduğunuz için teşekkür ederiz (hebraw)
~・~・~・~・~・~・~・~・
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