婚約破棄され、喜ぶ令嬢

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婚約破棄され、喜ぶ令嬢

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「君との婚約は破棄させてくれ」
「はい!」
「…やけに嬉しそうだな」
「そ、そんなことないですよ。悲しいですよ」
グレンは婚約者のフィーナの明るい表情に違和感を覚えた。だがそれはそれで都合が良いと思いこれ以上追及しなかった

しかし次の日

「フィーナ、フィーナどこにいる!?」

グレンは屋敷内をあちこちまわった。
「こんな婚約書、知らないぞ!」

グレンが手にしてたのは婚約書だった。


婚約書には婚約破棄が成立したら財産の4分の3がフィーナのものになると書かれていた。

「知らないんじゃない。あなたがしっかり読まなかっただけよ」

フィーナがグレンの前に姿を現した。
「それにしたって、こんな不平等な財産分与があって良いものか? 俺は認めない!」
「あらその婚約書は王法に基づくものだから、無視なんてできないわよ」
「く、くそっ!」

膝から崩れ落ちてくグレン。
その様子をみてフィーナはフッと笑った。
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