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月と星

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悲しみと呼ぶその星の下

涙に濡れる人達がいる


月から落ちる星は

悲しみに満ちていて

地上に降り立つときには

寂しさに震える


悲しみに溢れた人達は

その地面の上で

生活を始める


そのうちに少しずつ仲間が出来て

それらから温かさをもらい

共に考え 喜び 唄い

知恵を与え

形を残し 記憶を受け継ぐ


その長い長い時間を

月はずっと 

見続けている


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