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v 12 確信
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目覚めて見たのは、見慣れない場所の天井だった。
見知らぬ若い男が覗き込み、すぐに見慣れた老人の姿が見える。
すぐに倒れてしまう体質の為に、この家の住人にはよく世話になった。
若いその男は一見普通の田舎者だったが、医療に従事するものらしく立ち振舞が的確だった。
彼女と老人の家の側で彼は病院に行けない私をいつも助けてくれる、大切な存在だった。
『毎日見ている景色は同じだけど
心の中は日々変化しているのを感じる
寂しさを埋めるように
温かさを求める
他で求めた温かさを
失うのが怖いから
元の場所へ
戻りたくなくなる
だけど
本当の温もりなんて
本当の自分を受け入れられた事なんて
今まであったのだろうか』
1999年6月23日 10:12
剣士はトラックを止めると陽介に
「俺は荷物を詰める方、やるから。」と言って陽介の返事も聞かずにトラックから降りる。
「やっぱ?何かあった??」
少し茶化しながら陽介も続いてトラックを降りる。
陽介の質問には答えずに剣士は家の呼び鈴を鳴らした。
ピンポーン、、、。
陽介の顔を見ると少しニヤついている。
(おい、、頼むから、変な事言い出すなよ。)
心の中で陽介を連れてきた事を早くも後悔し始めていた。
ガチャ、、「、、、はい。」
ドアが開いて、彼女が上目遣いに剣士の顔を見る。
その瞬間に剣士は昨日の事が頭を過ったけれど、何事もなかったように帽子のつばを触って
「おはようございます。今日も、よろしくお願いします。」と目を合わすなり笑顔を作って挨拶をした。
「どーも!お願いしまーす。」
と続けて陽介がおどけたように挨拶をした。
彼女は微笑んで「お願いします」と頷くが、何処か笑顔がぎこちなく思えた。
剣士はすぐに「失礼します」と言って、トラックに詰める物を運び出しにかかった。
絵画は先日運んでいるので、残りは少しの骨董品と家具数点を詰め込めば今日の作業は終わる。
一通り家具を積み終えた後、トラックの荷台から降りて剣士はようやく一呼吸おくと、不意に2階から家主と話しているらしい陽介の声が聞こえた。
剣士は少しの間その声のする方を眺めていたが、自分も2階へ向かうことにした。
玄関から廊下に入り、階段を登って行く。
陽介が話す声が楽しそうに聞こえて彼女もそれに相槌を打っているようだ。
少し薄暗い部屋に二人の姿を確認した剣士だったが、それ以上足が進まず入口に突っ立っている事しか出来なかった。
「そんな所で固まって、どうした?」
陽介が剣士に気付いて声をかける。
剣士は少し戸惑いながら、
「あ、あぁ、取り敢えず積み終えたんだけど」
「リストと確認してもらいたいんだけど、頼む。」
そう言うと持っていたファイルを陽介に渡した。
「了解~。」と陽介は軽く返事をすると、じゃぁと彼女に手をひらひらと振って部屋を出て行った。
剣士は胸が何だかザラザラするのを感じて、それが何なのか分からずにただ立ち尽くしていたが、彼女の方が沈黙を破って「あの、、、。」と剣士の目をじっと見つめては切ない顔をするので、
「昨日は、、、急に、あんな事して。」
剣士はそれっきり言葉に詰まって、申し訳なさそうに頭をかいた。
すると彼女はそんな言葉を遮るかのように
「あの、、、もし、良かったら今夜、」
「もう一度、来てもらえませんか?」
と剣士に訪ねた。
突然の彼女の言葉に剣士はとても驚いて、再び固まったまま彼女を見つめ返した。
見知らぬ若い男が覗き込み、すぐに見慣れた老人の姿が見える。
すぐに倒れてしまう体質の為に、この家の住人にはよく世話になった。
若いその男は一見普通の田舎者だったが、医療に従事するものらしく立ち振舞が的確だった。
彼女と老人の家の側で彼は病院に行けない私をいつも助けてくれる、大切な存在だった。
『毎日見ている景色は同じだけど
心の中は日々変化しているのを感じる
寂しさを埋めるように
温かさを求める
他で求めた温かさを
失うのが怖いから
元の場所へ
戻りたくなくなる
だけど
本当の温もりなんて
本当の自分を受け入れられた事なんて
今まであったのだろうか』
1999年6月23日 10:12
剣士はトラックを止めると陽介に
「俺は荷物を詰める方、やるから。」と言って陽介の返事も聞かずにトラックから降りる。
「やっぱ?何かあった??」
少し茶化しながら陽介も続いてトラックを降りる。
陽介の質問には答えずに剣士は家の呼び鈴を鳴らした。
ピンポーン、、、。
陽介の顔を見ると少しニヤついている。
(おい、、頼むから、変な事言い出すなよ。)
心の中で陽介を連れてきた事を早くも後悔し始めていた。
ガチャ、、「、、、はい。」
ドアが開いて、彼女が上目遣いに剣士の顔を見る。
その瞬間に剣士は昨日の事が頭を過ったけれど、何事もなかったように帽子のつばを触って
「おはようございます。今日も、よろしくお願いします。」と目を合わすなり笑顔を作って挨拶をした。
「どーも!お願いしまーす。」
と続けて陽介がおどけたように挨拶をした。
彼女は微笑んで「お願いします」と頷くが、何処か笑顔がぎこちなく思えた。
剣士はすぐに「失礼します」と言って、トラックに詰める物を運び出しにかかった。
絵画は先日運んでいるので、残りは少しの骨董品と家具数点を詰め込めば今日の作業は終わる。
一通り家具を積み終えた後、トラックの荷台から降りて剣士はようやく一呼吸おくと、不意に2階から家主と話しているらしい陽介の声が聞こえた。
剣士は少しの間その声のする方を眺めていたが、自分も2階へ向かうことにした。
玄関から廊下に入り、階段を登って行く。
陽介が話す声が楽しそうに聞こえて彼女もそれに相槌を打っているようだ。
少し薄暗い部屋に二人の姿を確認した剣士だったが、それ以上足が進まず入口に突っ立っている事しか出来なかった。
「そんな所で固まって、どうした?」
陽介が剣士に気付いて声をかける。
剣士は少し戸惑いながら、
「あ、あぁ、取り敢えず積み終えたんだけど」
「リストと確認してもらいたいんだけど、頼む。」
そう言うと持っていたファイルを陽介に渡した。
「了解~。」と陽介は軽く返事をすると、じゃぁと彼女に手をひらひらと振って部屋を出て行った。
剣士は胸が何だかザラザラするのを感じて、それが何なのか分からずにただ立ち尽くしていたが、彼女の方が沈黙を破って「あの、、、。」と剣士の目をじっと見つめては切ない顔をするので、
「昨日は、、、急に、あんな事して。」
剣士はそれっきり言葉に詰まって、申し訳なさそうに頭をかいた。
すると彼女はそんな言葉を遮るかのように
「あの、、、もし、良かったら今夜、」
「もう一度、来てもらえませんか?」
と剣士に訪ねた。
突然の彼女の言葉に剣士はとても驚いて、再び固まったまま彼女を見つめ返した。
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