31 / 360
学園編 1年目
男爵家男孫と南部首長長男 ×
もうすぐ夏季休暇前の学期末試験が始まる。
試験準備期間として全クラブが活動停止となり、外出も余程の理由がなければ出来なくなった。
自由奔放な同室も、この時ばかりは流石に平均的な学生と同じタイムスケジュールをこなしていて、オレは落ち着かない日々を過ごしていた。
「また寝床追われてるのか」
「うん…まあ………はあ…」
同室のジンは自分のベッドの上で腹を出して寝てる2頭を見下ろして突っ立ていた。
従魔にベッドを占拠されては文句を言いながら、床やソファで寝ている。
連日していて今日でもう6日目になる。
明後日は試験本番だ。
あまり強く怒らないのは何か事情があるのだろうか。
分からないが、とりあえず疲れが出てるのは見て取れた。さすがに可哀想だ。
渋々とまたソファへ向かうが、そのソファはお前には小さいだろうといつも思う。
「…ジン」
呼び掛けると、ん?と振り返る彼と目が合う。
気恥ずかしさが込み上げて目を逸らしながら、掛けていたブランケットを捲った。
「一緒に寝るか」
「……マジで言ってる?」
「……イヤなら良い」
「嫌じゃないよ、嫌じゃなさ過ぎるって事だよ」
「何を…」
ふと翳る。
音もなく目の前に立つジンが、ぎしりとベッドに片膝をついて上がってきていた。
心臓が跳ねる。
最近のオレは、変だ。
ジンが男同士で性行為に及ぶと知ってから、まともにジンを見れない。どころか、時折ジンのそう言う行為を想像しては自分を慰める事まである。
オレも一度だけ男とヤッたことがある
別に男が好きなわけじゃない
魔力循環の話を聞き、その行為に興味が出ただけだった
ジンへの感情も好きと言うより興味の一環だ、と思う
「強くなりてぇなら、俺を利用していいよ」
あの日のジンの言葉が頭の中を支配する。
オレは強くなりたい、だから強いヤツに興味がある。
ジンは隠しているが魔力は強者の部類のようだ。
だから本当に強くなれるのならジンに身を捧げても良いと思った。だけど、どう誘えば良いのか分からない。
オレが避けてしまっているから、ジンからのモーションもあれ以降ない。
入り込んで来るジンの体は熱い。
夏になり、寝巻きは互いに薄く、触れてもないのに体温が伝わるようで、肌がそわつく。
「はーー…やっぱベッド良い…最高」
横になって、こちらを向いてベッドに沈んでいるジン。
本当に気持ち良さそうにして、時折シーツに顔を擦り付けている。
「ん、良かった。じゃあ寝よう」
「うん」
「…ジン」
「うん?」
「こっち向いて寝るのか」
「うん」
すごく寝難いが、気にしてるのオレだけなのだろう。
ジンに背を向けて寝そべる。
静かになった室内に、誰かの寝息が目立つようになる。
いや、聞こえてなかった。
心臓がバカみたいにうるさくて、背中に感じる温度に意識が向いて、眠れる気がしない。
ジンは疲れていたし、寝付きはかなり良いタイプのようだから、もう寝ている気がする。何の音も聞こえない。この役立たずの耳では何の音も。
しっかりと耳に意識を集中する。
規則的な呼吸が聞こえた気がして、やっぱり寝たんだと思って安心して、少しだけがっかりもした。
(…あの時、オマエが試したいか聞いたくせに)
ーーオマエから手を出してくれたら良いのに。もう一度尋ねてくれたらいいのに。やっぱりオレじゃダメなのか
(…な、にを考えた今)
脳内にもう1人自分が居るかのように思考が散り始めた。
ーー可愛いってジンになら言われても良い。ジンになら触られても良い
(ダメだダメだ、やめろ。これは良くない兆候だ)
ーージンに触られるのはどんな感じだろうか。どんな風に触ってくれるだろうか
(寝ろ、早く寝てくれオレ)
ーー弱いところ全部オマエに触ってほしい
「……っ」
想像、と言うより妄想が止まらない。
脳内でジンに身体を弄られている自分がいる。
ーー抗ってもやめずに優しく撫で回されて。前から、後ろから、あの体格の良さに押し潰されて
下腹が熱くなり、立ち上がってくるのが分かる。
背後に本物の熱を感じる。
治まりそうにない劣情を知られたくない。
そっとベッドを出ようにもジンに気付かれずに出れるだろうか。起きて見られたら、すぐに見抜かれる気がする。
かっこわるい
恥ずかしい
見られたくない
知られたくない
でも気付かれて、もし、彼も興奮したら
その時は受け入れてしまいそうで
(!!!)
想像がピークに達する。
痛み出した膨らみに手を掛ける。
抑え込むつもりだったのに、服の上から撫でるだけで、感じた事のない快感が走った。
ダメだと分かってるのに手が止まらない。
こっそりと服の上から両手で自分を慰める。
「ん…ッ…」
これ以上したらまずい、もし射精でもしてしまったら余計にどうする事も出来なくなる。
でも体は気持ちよさを求めてしまう。
「ん……ッ………は、…」
ジンに触れないように身体を丸めてーー
「!!」
突然温かな手が腕に掛けられて、心臓が止まるかと思った。
ジンの腕が身体に乗って来た。
そっと振り返ると寝ている顔が見えた、と思ったらすり寄ってくると同時に、抱き寄せられる。
唇が触れそうな程に近い。
慌てて顔を戻すと、うなじに彼の息が掛かる。
やめないと、と思うのに、萎えるどころか熱い吐息に先走りが滲んでしまった。
濡れてしまった事を確認するために触れた先端から、びりびりと強い快感が走り抜ける。
直に触れて扱いたらすぐにでもイッてしまいそうだ。
触りたい、もうイッて楽になりたい
でももう逃げ場もない
頭の中が興奮と後悔と羞恥心でぐちゃぐちゃで、そのくせ、手はすりすりとまだ自分を慰めようとしてしまう。
ジンにバレたら、嫌われるだろうか
変態だと罵られるだろうか
それとも、それとも
都合のいい想像が再び顔を出し、イルラはブランケットの端を噛み、シーツに顔を埋め、下着の中に手を入れた。
「………ッ、ふ、……」
時々見せるジンの目を思い出す。
ほんのりと熱のあるような、欲しいものを見るような、あの優しく色っぽい目。
「ん……、んん…ッ」
水音が混ざり始めて、焦って手を止めてしまった。
これ以上は強く扱けない。
(イキたい…でもイケない)
「えっ…」
ジンが更に身を寄せてきて、身体に掛かっていた手が何かを探すように身体を、腕を伝って来る。
肩越しに見てもジンは目を瞑っている。
(起きてる?起きてわざとしてるのか?どっちだ、寝ぼけてる?夢でも見てる?)
分からず困惑する内に、ジンの手がイルラの手を辿って下着の中へと入り込んで来た。
「!!」
(どうしよう)
何も出来ず、ジンの手の動きに傾倒して動きを止めていると、ツイと指先がペニスに触れた。
「はあ…ッ……ッ♡」
途端に更に強い、自分では味わえない快感に骨の髄まで痺れた気がした。
ジンの手はそのままぬるついた先端を探るように辿る。ひたひたと何かを確認するような動きは不規則で、焦ったさに余計に興奮してしまう。
「……んっ…んん…あッ♡」
ついにきゅっと握られた。
ジンの手は大きく、恥ずかしい事に体格に恵まれなかった体についている棒はすっぽりと覆われてしまうサイズだった。
「イッ…♡んんんッ!んっ…ッッ♡」
根本から扱き上げられ、イキそうになるのを足の指を丸めて耐える。だがジンの手は止まらない。
ブランケットを噛み締めて喘ぎ声を我慢してたが、早まる手の動きに口が開いてしまった。
「ん…ッ……んーッ…あ、ダメ…イ…ッ♡……ッッ??」
本当にイク、と言う所で彼の手が止まった。イキかけの余韻がすごくて、腰が震え、膝を擦り合わせてしまう。
(…どうしよう、こんな、もう)
頭の中はイク事しか考えられない。
ジンの手の上から両手で包み、自ら腰を揺らし出す。
「ふッ…ジン…ッ…じん…ッあ、……んん…ッんーーーッ♡♡」
小さくぼそぼそと喘ぎながらジンの手の中に射精した。
「はっ…はっ…」
やってしまったとすぐに後悔する。
どうしようと怖くなり、現実から逃げるように目を瞑った。
ちゅ
うなじを吸われて目を見開く。
ちゅ
また吸われて、握られっぱなしだったペニスをまた扱かれ始める。
「!? んあ、ッ♡…んんッ……」
声が上がってしまい、慌てて口を塞ぐ。
「口塞がないで、声聞かせて」
低音の優しい声がした。
顔だけを起こしたジンが笑って、頬にキスをしてきた。
「…は、っ、おま、起きて…ッ…んん…ッ」
「いや、寝かけてたんだけど…隣で可愛い事し始めるから、目覚めちゃって……責任取ってくれんだよね?」
「え、…はッ…あッ…そこ、ダメッ…♡」
最初から気づかれてたのか。
羞恥で死にたくなるのに、身体はますます興奮してジンの手の中で痛いくらいに張り詰めた。
その先端を指先で引っ掻かれ、身体を丸める。
「先っぽ好き?いっぱい弄ってやろっか」
「ダメ、って…あッ…ジン…ッ、ダメ、やだッ…ジン…あ…ッ♡」
「…すげぇ濡れてる。ほら、わかる?」
「や、待…あ……っ♡」
先端をかりかりと引っ掻かれてるだけなのに、悶えるほどの快感に襲われる。
溢れる先走りが止まらず、ジンの指先が濡れた先端を楽しむように優しく叩く。
「…さっき誰の事オカズにしてたの、教えて」
先程よりも的確に扱き上げて来る手付きに、二度目の射精感に襲われる。
「いやッ…あッ…ジン…ジンのこと、かんが…っ…ふ、んんッ…ごめん…ッ、ごめ…ッ♡」
「ほんと?…俺とシてみたかった?」
「あッ、イクッ…ジン…ッ♡……あ、…!う、…ッ」
また寸前で止められた。
腰が勝手に揺れたが、ジンが腰を押し付ける事でそれさえも出来なくなった。
「ダメ、答えるまでイカせねぇ。オカズにしてたんだろ?俺とする事考えてた?」
「ふ、うッ………」
(答えなんか分かってるくせに)
恥ずかし過ぎて泣きそうになる。
ゆっくりとイケない程度にペニスを撫でられて、もどかしさと迫る射精感に考えがまとまらない。
足先を後ろのジンの足へと絡めてしまう。
「…して、た…ジンと、えっちな事…して、あッ…♡」
「想像の中の俺、イルラに何してた?」
「く…ッ、いっぱい、触って、た、はッ…あ、ッ♡」
「触られてたの、どこを?こことか?」
耳元で囁くように喋るジンの低音に、首の裏がぞくぞくした。もう片方の手が服の上から胸の先を優しく撫で回してくる。
「あッ…う、うん、ぜ、全部ッ…全部触って、ん、あ…ッ♡」
「…ずる、想像の中の俺に嫉妬しそう」
「あッ!あッ、ジン、強いッ、やだッ、あッ、イ…ーーッッ♡」
うなじに噛みつかれて、強くペニスを扱かれて二度目の射精に全身を震わせた。
心臓がドキドキして呼吸が苦しい。
(他人に触られるのは初めてじゃないのに、なんでこんなに気持ちいい…。あ、魔力循環…?そうか…)
でなければこんなにも頭がボーッとする筈がない。
オレも魔力を返したいけど、身体も頭も言うことをきかない。
ジンが身を起こし、下着の中を覗き込むのがわかる。
「ああ、下着ん中べったべた。これ気持ち悪いだろ」
「は、やだ、待て、待って、ジン」
ブランケットも剥がされて、容易く下着ごと下を脱がされた。下だけ裸になるとまた羞恥が増す。
逃げるように肘で身を起こして、後ろに下がろうとするが、同じように肘で身を起こしていたジンの胸に背中をくっつけただけだった。
ちゅっと耳にキスされて、力が抜けそうになる。
「……俺も触りたい」
囁きと共に甘い匂いがした。本能でフェロモンだと理解する。
(なんで、今までフェロモンなんて感じなかったのに…)
しっとりとした匂いは肺を満たすと、全身に甘い熱を広めていく。
心臓は早鐘を打ち、何もされていないのに腰がまた疼き出した。こんなにも連続で勃つものなのだろうか。
怖さすら感じるのに、達した余韻を引きずる体はやっぱり言う事を聞かず、ジンの手が腰を撫でて下に向かうのを止める事ができない。
「は…ッ、ジン…そこ怖い…ッ」
臀部の隙間、窄まりへ指が触れた瞬間に反射で声が出た。
好奇心だけで行った初めての行為を思い出す。相手も幼かった。無知と無茶で乱暴にされた行為は良い思い出とは言えない。
拒むような言葉を出したことを後悔する。
(やめるって言ったらどうしよう…)
「ん、怖いか…分かった、挿れないから、触らせて」
「……ふ、…んん…ッ」
不安は一瞬のものだった。優しい声で、優しく後頭部に口付けられて、その言葉に安堵した。
すりと臀部の割れ目を撫でて、硬く閉じた窄まりをさすられる。ぞわぞわする刺激に肘は立ってられず、半俯せ状態でシーツに沈み込む。
下半身だけを彼に委ねた情けない姿。
くにくにと襞を弄る指は濡れている。
先程出した自分の精液だろうか。
もどかしい
優しく広げたり、突いたりされて、ヒクつくのに。
本当にジンは入れる気がないらしく、表面を愛でるだけ。それで良いはずなのに、少しだけもどかしい。
「……んっ♡」
突然耳を舐められて、甘い吐息が漏れた。
そのまま耳を執拗にねぶられる。
ねっとりとした音に、触られていないペニスから先走りが垂れた。
「はッ…耳…んんッ、あ、ッ♡…それ、いや…だ、♡」
臀部から手が離れたが、耳を犯す熱にそれどころではなくなる。
耳穴へと舌先を押し込まれ、くちゅくちゅといやらしく聴こえる音に嫌がる素振りをしつつも強く抵抗できない。
「んッ…!」
太腿の間に、指とは比べようのならない熱と太さが滑り込んできた。
驚いて彼を見ると、頬を上気し目はギラついていた。興奮しているんだと分かって、嬉しくなる。
「…ジ、ジン…」
「挿入れないから、挟んで…」
「………ん、…あつい…」
「イルラもあったかいよ。そのまま、内腿に力いれて、そう…」
太腿を掴まれて、言われるまま、臀部から股下に通る熱を強めに挟む。
驚く事に下から割り入ってきたジンの肉棒は、余裕でオレのモノを超える長さだった。
ぞわぞわする。
太さも長さも、何もかも出来上がっている。
いや、大人ですらこんなの居ないんじゃないかと思う。
ずり、と腰を揺らすジンの動き。
「は、…ッ♡」
徐々に早まる動きはピストンそのもので、全身を揺らされる感覚はまるで挿入されたセックスをしてるような気持ちになる。
裏スジから睾丸、そして窄まりまで擦られて、気持ちよさがゆっくりと満ちて来た。
(…全然こわくない…きもちいい)
太腿を掴んでいたジンの手が離れ、先走りを垂らすペニスを握ろうとして来たので、その手首を掴む。
「ジン…待って…、まだ、このまま…ッ…ゆっくり、して…ッ…」
「このままで良いの?気持ちいい?」
「ん、…、きもちい…」
「前握ったらダメ?」
「…すぐ、イッちゃうから…まだ…ッあ、…ん」
「じゃあ触るだけ、イカないようにするから」
「…だめ…ッ…も、少し、ん、んん…♡」
徐々にジンの押し付けがひどくなってきて、窄まりを根本で擦り上げてくる。さりさりと当たる毛の感触に、大人の男の気配を感じた。オレはまだ生え揃ってるかも怪しいのに。
擦り上げ方が強くなって来た。ジンは、かなり焦ったいのかもしれない。
腰を揺らして、自らも彼の肉棒へ擦り付けると、ジンは喜ぶように小さく唸った。
「はー…こんなえっちなのに前触らせてくれねぇの、イルラの意地悪」
「あッ…ダメ、って…んんッ♡」
「ゆっくり触るから」
また、かりかりとペニスの先端を指で引っ掻かれて、後頭部を彼の肩に擦り付けてしまう。
耳元に彼の口がある、吐息が掛かるだけで気持ち良くなってしまう。
「あ、あ、あッ♡」
「ほら、触った方が良さそう。足もすげえぎゅううって締めてくれて、すげえ気持ちいい」
「い、やだ、も、イッちゃ…っ♡」
「先っぽしか触ってないのに?」
「ジンの手…だめ…だめぇ…っ♡」
「かわいい、大丈夫、ほら」
先走りを塗りつけるように先端を撫でられ、足に力が入る。挟んでいる熱が裏スジを強く擦り上げてくるから、逃げ場のない快感に甘くて耽ってしまう。
「はあ、あ、ジン…ッ♡ ジン…んん、ッ♡」
「名前すげぇ呼ぶじゃん。かわい…あー…イカせたくなる…」
「やだ…まだ、気持ちいいままが良い…おわり、たくない…」
「……終わりたくないからイキたくねぇの?…やばいくらい可愛いな」
「ん、まだ、イキたくなッ…い、…あ、あ、もっと…、あッ…♡」
ジンはゆっくりとペニスを指先で撫でてくれる。
とぷとぷと先端から先走りが溢れるが達するにはもどかしく、その焦ったい快感にどっぷりと浸る。
下肢から這い上がってくるような快感が合わさり、身悶える。
「イルラ、ちゅうしたい」
「ん、…」
肩越しに顔を寄せて来るジンの唇を自ら迎えにいく。
唇を重ねると舌を差し込まれた。口の中を舐め回され、腰がびくびくと震える。
「ん、ん…ッは…♡」
匂いが強くなっている。
ジンのフェロモンと、自分のフェロモンが混ざり合って。
「はー…もう、俺が無理…」
「あッ!!やッ!!だめッ!!イ、イク…ッ…あッッ…あーー~ッッ♡♡♡」
突然ペニスを強く掴まれて扱きあげられ、案の定みっともなく達してしまった。
「はー……はー…ッ♡」
「……気持ちかった?」
「…………っ♡」
小さく頷くとジンに仰向けに引っ張られ、上に覆い被さられた。
「でもまだ終わりじゃねぇよ」
「えっ…」
「終わりたくないんだろ?」
見上げると感じる、圧倒的な体格の差。
他の男相手ならばきっと屈辱と嫉妬に怒り狂ったかもしれない。
目尻を垂らした甘やかな笑みを浮かべてるジンの、熱っぽい視線がそんな感情を1ミリも湧かせない。
フェロモンの効果か、急激にジンの色気が増して見える。ぼやけていた輪郭がはっきりと浮かび上がる感覚。
(…かっこいい)
顔が変わったわけじゃない、元々魅力的ではあったんだ。
心臓がどきどきして目が離せない。
「……ん」
また小さく頷く。
ジンの唇が落ちてくる。受け止めるように首に手を回して、膝で彼の腰を挟む。
彼の身体は全身が乗ってなくても重くて、その潰されそうな窮屈さが心地良い。
深く深く口付けて、腰を揺らし合い、互いのペニスを擦り付け合う。
「はッ…あ、ジン、これ好き…っ」
太い肉棒がひ弱なペニスをごりごりと潰してくる感覚は初めてで、首に回した手はそのまま腹の間を覗き込んだ。
サイズ違いの卑猥な色味が絡み合っている。
ジンの先端からもタラタラと先走りが漏れていて、ますます興奮する。
「ほんと?イルラの好きなこと、全部してあげるよ」
「…ん、うん…ジンが、イクの、すき」
「まだ見てねぇのに?…んじゃ、見せてあげるから、イカせて、イルラ」
「あッ…ん、イッて、ジン…オレで…ッは、あッ♡」
「はー…マジで可愛い…、イルラ、口ちょうだい」
「ん、んんッ♡…んは、ッ…あ、いく…イッちゃ…ん、ッ♡」
押し付けられる強さで口を奪われ、ジンの腰の動きが少し早まる。
何度も何度も唇を吸われ、時々舌を絡めて、ペニスの裏スジを擦り上げられ、達する瞬間にはこちらから強く唇を押し付けて、腰を膝で強く抱きしめた。
「ん、んーー~~!!…ッ♡♡」
「…く、…ッ♡」
ジンが小さく奥歯を噛み締めるように喘いで、腹の上にどろどろした熱を吐き出した、が
「……ジンの、まだかたい」
「……お前のせい、最後まで付き合って、…ゆっくりするから」
「…うん」
優しい。額にキスを落とされる。
キシキシとベッドを鳴かせながら、また互いに腰を揺らした。
何度も口付けてる合間に、ジンがとんでもない事を溢した。
「はー…もうこんなにえっちなのに、これで魔力循環しようもんならやばいことになりそう」
「………」
「……なんで無言? 魔力、流されてると思ってた?」
「…………っ」
顔が、全身がまた羞恥で熱くなる。
ジンが嬉しそうに笑った。
「だ、って…あんな、……ッ」
「流してねえよ。ただの触りっこ。…イルラは、すっげぇえっちなだけ」
「………っっ」
「肌黒いのに真っ赤なのすげぇ分かる。めっちゃ可愛い」
「か、可愛い可愛い言うな……」
顔中にキスをしてくる。オレは羞恥で、ジンの肩に置いた手の指先まで震えてきた。
「…えっちなの良いじゃん。俺もえっちだし。循環、しよっか」
「……っ…あ♡」
止めていた動きを再開されて、びくんと足先が跳ねた。
自覚したくないけど抗う気すら起きない自分は、ジンの言う通りなんだろう。
腰が、言われてもないのに彼に合わせて揺れてしまう。
魔力が流し込まれてからは乱れに乱れて、声が枯れるまで喘いだ。でも挿入はせずに、身体を舐められたり、舐めたりして、全身を擦り合わせて、浅く、時に深く快感を共有しあった。
蛇の交尾のように、長く続いた行為は結局ジンを寝不足にさせてしまい、自分も寝不足になってしまった。
2人して休み時間に寝ていたから勘のいいヤツにはバレた…のかは、オレは知らない。
試験準備期間として全クラブが活動停止となり、外出も余程の理由がなければ出来なくなった。
自由奔放な同室も、この時ばかりは流石に平均的な学生と同じタイムスケジュールをこなしていて、オレは落ち着かない日々を過ごしていた。
「また寝床追われてるのか」
「うん…まあ………はあ…」
同室のジンは自分のベッドの上で腹を出して寝てる2頭を見下ろして突っ立ていた。
従魔にベッドを占拠されては文句を言いながら、床やソファで寝ている。
連日していて今日でもう6日目になる。
明後日は試験本番だ。
あまり強く怒らないのは何か事情があるのだろうか。
分からないが、とりあえず疲れが出てるのは見て取れた。さすがに可哀想だ。
渋々とまたソファへ向かうが、そのソファはお前には小さいだろうといつも思う。
「…ジン」
呼び掛けると、ん?と振り返る彼と目が合う。
気恥ずかしさが込み上げて目を逸らしながら、掛けていたブランケットを捲った。
「一緒に寝るか」
「……マジで言ってる?」
「……イヤなら良い」
「嫌じゃないよ、嫌じゃなさ過ぎるって事だよ」
「何を…」
ふと翳る。
音もなく目の前に立つジンが、ぎしりとベッドに片膝をついて上がってきていた。
心臓が跳ねる。
最近のオレは、変だ。
ジンが男同士で性行為に及ぶと知ってから、まともにジンを見れない。どころか、時折ジンのそう言う行為を想像しては自分を慰める事まである。
オレも一度だけ男とヤッたことがある
別に男が好きなわけじゃない
魔力循環の話を聞き、その行為に興味が出ただけだった
ジンへの感情も好きと言うより興味の一環だ、と思う
「強くなりてぇなら、俺を利用していいよ」
あの日のジンの言葉が頭の中を支配する。
オレは強くなりたい、だから強いヤツに興味がある。
ジンは隠しているが魔力は強者の部類のようだ。
だから本当に強くなれるのならジンに身を捧げても良いと思った。だけど、どう誘えば良いのか分からない。
オレが避けてしまっているから、ジンからのモーションもあれ以降ない。
入り込んで来るジンの体は熱い。
夏になり、寝巻きは互いに薄く、触れてもないのに体温が伝わるようで、肌がそわつく。
「はーー…やっぱベッド良い…最高」
横になって、こちらを向いてベッドに沈んでいるジン。
本当に気持ち良さそうにして、時折シーツに顔を擦り付けている。
「ん、良かった。じゃあ寝よう」
「うん」
「…ジン」
「うん?」
「こっち向いて寝るのか」
「うん」
すごく寝難いが、気にしてるのオレだけなのだろう。
ジンに背を向けて寝そべる。
静かになった室内に、誰かの寝息が目立つようになる。
いや、聞こえてなかった。
心臓がバカみたいにうるさくて、背中に感じる温度に意識が向いて、眠れる気がしない。
ジンは疲れていたし、寝付きはかなり良いタイプのようだから、もう寝ている気がする。何の音も聞こえない。この役立たずの耳では何の音も。
しっかりと耳に意識を集中する。
規則的な呼吸が聞こえた気がして、やっぱり寝たんだと思って安心して、少しだけがっかりもした。
(…あの時、オマエが試したいか聞いたくせに)
ーーオマエから手を出してくれたら良いのに。もう一度尋ねてくれたらいいのに。やっぱりオレじゃダメなのか
(…な、にを考えた今)
脳内にもう1人自分が居るかのように思考が散り始めた。
ーー可愛いってジンになら言われても良い。ジンになら触られても良い
(ダメだダメだ、やめろ。これは良くない兆候だ)
ーージンに触られるのはどんな感じだろうか。どんな風に触ってくれるだろうか
(寝ろ、早く寝てくれオレ)
ーー弱いところ全部オマエに触ってほしい
「……っ」
想像、と言うより妄想が止まらない。
脳内でジンに身体を弄られている自分がいる。
ーー抗ってもやめずに優しく撫で回されて。前から、後ろから、あの体格の良さに押し潰されて
下腹が熱くなり、立ち上がってくるのが分かる。
背後に本物の熱を感じる。
治まりそうにない劣情を知られたくない。
そっとベッドを出ようにもジンに気付かれずに出れるだろうか。起きて見られたら、すぐに見抜かれる気がする。
かっこわるい
恥ずかしい
見られたくない
知られたくない
でも気付かれて、もし、彼も興奮したら
その時は受け入れてしまいそうで
(!!!)
想像がピークに達する。
痛み出した膨らみに手を掛ける。
抑え込むつもりだったのに、服の上から撫でるだけで、感じた事のない快感が走った。
ダメだと分かってるのに手が止まらない。
こっそりと服の上から両手で自分を慰める。
「ん…ッ…」
これ以上したらまずい、もし射精でもしてしまったら余計にどうする事も出来なくなる。
でも体は気持ちよさを求めてしまう。
「ん……ッ………は、…」
ジンに触れないように身体を丸めてーー
「!!」
突然温かな手が腕に掛けられて、心臓が止まるかと思った。
ジンの腕が身体に乗って来た。
そっと振り返ると寝ている顔が見えた、と思ったらすり寄ってくると同時に、抱き寄せられる。
唇が触れそうな程に近い。
慌てて顔を戻すと、うなじに彼の息が掛かる。
やめないと、と思うのに、萎えるどころか熱い吐息に先走りが滲んでしまった。
濡れてしまった事を確認するために触れた先端から、びりびりと強い快感が走り抜ける。
直に触れて扱いたらすぐにでもイッてしまいそうだ。
触りたい、もうイッて楽になりたい
でももう逃げ場もない
頭の中が興奮と後悔と羞恥心でぐちゃぐちゃで、そのくせ、手はすりすりとまだ自分を慰めようとしてしまう。
ジンにバレたら、嫌われるだろうか
変態だと罵られるだろうか
それとも、それとも
都合のいい想像が再び顔を出し、イルラはブランケットの端を噛み、シーツに顔を埋め、下着の中に手を入れた。
「………ッ、ふ、……」
時々見せるジンの目を思い出す。
ほんのりと熱のあるような、欲しいものを見るような、あの優しく色っぽい目。
「ん……、んん…ッ」
水音が混ざり始めて、焦って手を止めてしまった。
これ以上は強く扱けない。
(イキたい…でもイケない)
「えっ…」
ジンが更に身を寄せてきて、身体に掛かっていた手が何かを探すように身体を、腕を伝って来る。
肩越しに見てもジンは目を瞑っている。
(起きてる?起きてわざとしてるのか?どっちだ、寝ぼけてる?夢でも見てる?)
分からず困惑する内に、ジンの手がイルラの手を辿って下着の中へと入り込んで来た。
「!!」
(どうしよう)
何も出来ず、ジンの手の動きに傾倒して動きを止めていると、ツイと指先がペニスに触れた。
「はあ…ッ……ッ♡」
途端に更に強い、自分では味わえない快感に骨の髄まで痺れた気がした。
ジンの手はそのままぬるついた先端を探るように辿る。ひたひたと何かを確認するような動きは不規則で、焦ったさに余計に興奮してしまう。
「……んっ…んん…あッ♡」
ついにきゅっと握られた。
ジンの手は大きく、恥ずかしい事に体格に恵まれなかった体についている棒はすっぽりと覆われてしまうサイズだった。
「イッ…♡んんんッ!んっ…ッッ♡」
根本から扱き上げられ、イキそうになるのを足の指を丸めて耐える。だがジンの手は止まらない。
ブランケットを噛み締めて喘ぎ声を我慢してたが、早まる手の動きに口が開いてしまった。
「ん…ッ……んーッ…あ、ダメ…イ…ッ♡……ッッ??」
本当にイク、と言う所で彼の手が止まった。イキかけの余韻がすごくて、腰が震え、膝を擦り合わせてしまう。
(…どうしよう、こんな、もう)
頭の中はイク事しか考えられない。
ジンの手の上から両手で包み、自ら腰を揺らし出す。
「ふッ…ジン…ッ…じん…ッあ、……んん…ッんーーーッ♡♡」
小さくぼそぼそと喘ぎながらジンの手の中に射精した。
「はっ…はっ…」
やってしまったとすぐに後悔する。
どうしようと怖くなり、現実から逃げるように目を瞑った。
ちゅ
うなじを吸われて目を見開く。
ちゅ
また吸われて、握られっぱなしだったペニスをまた扱かれ始める。
「!? んあ、ッ♡…んんッ……」
声が上がってしまい、慌てて口を塞ぐ。
「口塞がないで、声聞かせて」
低音の優しい声がした。
顔だけを起こしたジンが笑って、頬にキスをしてきた。
「…は、っ、おま、起きて…ッ…んん…ッ」
「いや、寝かけてたんだけど…隣で可愛い事し始めるから、目覚めちゃって……責任取ってくれんだよね?」
「え、…はッ…あッ…そこ、ダメッ…♡」
最初から気づかれてたのか。
羞恥で死にたくなるのに、身体はますます興奮してジンの手の中で痛いくらいに張り詰めた。
その先端を指先で引っ掻かれ、身体を丸める。
「先っぽ好き?いっぱい弄ってやろっか」
「ダメ、って…あッ…ジン…ッ、ダメ、やだッ…ジン…あ…ッ♡」
「…すげぇ濡れてる。ほら、わかる?」
「や、待…あ……っ♡」
先端をかりかりと引っ掻かれてるだけなのに、悶えるほどの快感に襲われる。
溢れる先走りが止まらず、ジンの指先が濡れた先端を楽しむように優しく叩く。
「…さっき誰の事オカズにしてたの、教えて」
先程よりも的確に扱き上げて来る手付きに、二度目の射精感に襲われる。
「いやッ…あッ…ジン…ジンのこと、かんが…っ…ふ、んんッ…ごめん…ッ、ごめ…ッ♡」
「ほんと?…俺とシてみたかった?」
「あッ、イクッ…ジン…ッ♡……あ、…!う、…ッ」
また寸前で止められた。
腰が勝手に揺れたが、ジンが腰を押し付ける事でそれさえも出来なくなった。
「ダメ、答えるまでイカせねぇ。オカズにしてたんだろ?俺とする事考えてた?」
「ふ、うッ………」
(答えなんか分かってるくせに)
恥ずかし過ぎて泣きそうになる。
ゆっくりとイケない程度にペニスを撫でられて、もどかしさと迫る射精感に考えがまとまらない。
足先を後ろのジンの足へと絡めてしまう。
「…して、た…ジンと、えっちな事…して、あッ…♡」
「想像の中の俺、イルラに何してた?」
「く…ッ、いっぱい、触って、た、はッ…あ、ッ♡」
「触られてたの、どこを?こことか?」
耳元で囁くように喋るジンの低音に、首の裏がぞくぞくした。もう片方の手が服の上から胸の先を優しく撫で回してくる。
「あッ…う、うん、ぜ、全部ッ…全部触って、ん、あ…ッ♡」
「…ずる、想像の中の俺に嫉妬しそう」
「あッ!あッ、ジン、強いッ、やだッ、あッ、イ…ーーッッ♡」
うなじに噛みつかれて、強くペニスを扱かれて二度目の射精に全身を震わせた。
心臓がドキドキして呼吸が苦しい。
(他人に触られるのは初めてじゃないのに、なんでこんなに気持ちいい…。あ、魔力循環…?そうか…)
でなければこんなにも頭がボーッとする筈がない。
オレも魔力を返したいけど、身体も頭も言うことをきかない。
ジンが身を起こし、下着の中を覗き込むのがわかる。
「ああ、下着ん中べったべた。これ気持ち悪いだろ」
「は、やだ、待て、待って、ジン」
ブランケットも剥がされて、容易く下着ごと下を脱がされた。下だけ裸になるとまた羞恥が増す。
逃げるように肘で身を起こして、後ろに下がろうとするが、同じように肘で身を起こしていたジンの胸に背中をくっつけただけだった。
ちゅっと耳にキスされて、力が抜けそうになる。
「……俺も触りたい」
囁きと共に甘い匂いがした。本能でフェロモンだと理解する。
(なんで、今までフェロモンなんて感じなかったのに…)
しっとりとした匂いは肺を満たすと、全身に甘い熱を広めていく。
心臓は早鐘を打ち、何もされていないのに腰がまた疼き出した。こんなにも連続で勃つものなのだろうか。
怖さすら感じるのに、達した余韻を引きずる体はやっぱり言う事を聞かず、ジンの手が腰を撫でて下に向かうのを止める事ができない。
「は…ッ、ジン…そこ怖い…ッ」
臀部の隙間、窄まりへ指が触れた瞬間に反射で声が出た。
好奇心だけで行った初めての行為を思い出す。相手も幼かった。無知と無茶で乱暴にされた行為は良い思い出とは言えない。
拒むような言葉を出したことを後悔する。
(やめるって言ったらどうしよう…)
「ん、怖いか…分かった、挿れないから、触らせて」
「……ふ、…んん…ッ」
不安は一瞬のものだった。優しい声で、優しく後頭部に口付けられて、その言葉に安堵した。
すりと臀部の割れ目を撫でて、硬く閉じた窄まりをさすられる。ぞわぞわする刺激に肘は立ってられず、半俯せ状態でシーツに沈み込む。
下半身だけを彼に委ねた情けない姿。
くにくにと襞を弄る指は濡れている。
先程出した自分の精液だろうか。
もどかしい
優しく広げたり、突いたりされて、ヒクつくのに。
本当にジンは入れる気がないらしく、表面を愛でるだけ。それで良いはずなのに、少しだけもどかしい。
「……んっ♡」
突然耳を舐められて、甘い吐息が漏れた。
そのまま耳を執拗にねぶられる。
ねっとりとした音に、触られていないペニスから先走りが垂れた。
「はッ…耳…んんッ、あ、ッ♡…それ、いや…だ、♡」
臀部から手が離れたが、耳を犯す熱にそれどころではなくなる。
耳穴へと舌先を押し込まれ、くちゅくちゅといやらしく聴こえる音に嫌がる素振りをしつつも強く抵抗できない。
「んッ…!」
太腿の間に、指とは比べようのならない熱と太さが滑り込んできた。
驚いて彼を見ると、頬を上気し目はギラついていた。興奮しているんだと分かって、嬉しくなる。
「…ジ、ジン…」
「挿入れないから、挟んで…」
「………ん、…あつい…」
「イルラもあったかいよ。そのまま、内腿に力いれて、そう…」
太腿を掴まれて、言われるまま、臀部から股下に通る熱を強めに挟む。
驚く事に下から割り入ってきたジンの肉棒は、余裕でオレのモノを超える長さだった。
ぞわぞわする。
太さも長さも、何もかも出来上がっている。
いや、大人ですらこんなの居ないんじゃないかと思う。
ずり、と腰を揺らすジンの動き。
「は、…ッ♡」
徐々に早まる動きはピストンそのもので、全身を揺らされる感覚はまるで挿入されたセックスをしてるような気持ちになる。
裏スジから睾丸、そして窄まりまで擦られて、気持ちよさがゆっくりと満ちて来た。
(…全然こわくない…きもちいい)
太腿を掴んでいたジンの手が離れ、先走りを垂らすペニスを握ろうとして来たので、その手首を掴む。
「ジン…待って…、まだ、このまま…ッ…ゆっくり、して…ッ…」
「このままで良いの?気持ちいい?」
「ん、…、きもちい…」
「前握ったらダメ?」
「…すぐ、イッちゃうから…まだ…ッあ、…ん」
「じゃあ触るだけ、イカないようにするから」
「…だめ…ッ…も、少し、ん、んん…♡」
徐々にジンの押し付けがひどくなってきて、窄まりを根本で擦り上げてくる。さりさりと当たる毛の感触に、大人の男の気配を感じた。オレはまだ生え揃ってるかも怪しいのに。
擦り上げ方が強くなって来た。ジンは、かなり焦ったいのかもしれない。
腰を揺らして、自らも彼の肉棒へ擦り付けると、ジンは喜ぶように小さく唸った。
「はー…こんなえっちなのに前触らせてくれねぇの、イルラの意地悪」
「あッ…ダメ、って…んんッ♡」
「ゆっくり触るから」
また、かりかりとペニスの先端を指で引っ掻かれて、後頭部を彼の肩に擦り付けてしまう。
耳元に彼の口がある、吐息が掛かるだけで気持ち良くなってしまう。
「あ、あ、あッ♡」
「ほら、触った方が良さそう。足もすげえぎゅううって締めてくれて、すげえ気持ちいい」
「い、やだ、も、イッちゃ…っ♡」
「先っぽしか触ってないのに?」
「ジンの手…だめ…だめぇ…っ♡」
「かわいい、大丈夫、ほら」
先走りを塗りつけるように先端を撫でられ、足に力が入る。挟んでいる熱が裏スジを強く擦り上げてくるから、逃げ場のない快感に甘くて耽ってしまう。
「はあ、あ、ジン…ッ♡ ジン…んん、ッ♡」
「名前すげぇ呼ぶじゃん。かわい…あー…イカせたくなる…」
「やだ…まだ、気持ちいいままが良い…おわり、たくない…」
「……終わりたくないからイキたくねぇの?…やばいくらい可愛いな」
「ん、まだ、イキたくなッ…い、…あ、あ、もっと…、あッ…♡」
ジンはゆっくりとペニスを指先で撫でてくれる。
とぷとぷと先端から先走りが溢れるが達するにはもどかしく、その焦ったい快感にどっぷりと浸る。
下肢から這い上がってくるような快感が合わさり、身悶える。
「イルラ、ちゅうしたい」
「ん、…」
肩越しに顔を寄せて来るジンの唇を自ら迎えにいく。
唇を重ねると舌を差し込まれた。口の中を舐め回され、腰がびくびくと震える。
「ん、ん…ッは…♡」
匂いが強くなっている。
ジンのフェロモンと、自分のフェロモンが混ざり合って。
「はー…もう、俺が無理…」
「あッ!!やッ!!だめッ!!イ、イク…ッ…あッッ…あーー~ッッ♡♡♡」
突然ペニスを強く掴まれて扱きあげられ、案の定みっともなく達してしまった。
「はー……はー…ッ♡」
「……気持ちかった?」
「…………っ♡」
小さく頷くとジンに仰向けに引っ張られ、上に覆い被さられた。
「でもまだ終わりじゃねぇよ」
「えっ…」
「終わりたくないんだろ?」
見上げると感じる、圧倒的な体格の差。
他の男相手ならばきっと屈辱と嫉妬に怒り狂ったかもしれない。
目尻を垂らした甘やかな笑みを浮かべてるジンの、熱っぽい視線がそんな感情を1ミリも湧かせない。
フェロモンの効果か、急激にジンの色気が増して見える。ぼやけていた輪郭がはっきりと浮かび上がる感覚。
(…かっこいい)
顔が変わったわけじゃない、元々魅力的ではあったんだ。
心臓がどきどきして目が離せない。
「……ん」
また小さく頷く。
ジンの唇が落ちてくる。受け止めるように首に手を回して、膝で彼の腰を挟む。
彼の身体は全身が乗ってなくても重くて、その潰されそうな窮屈さが心地良い。
深く深く口付けて、腰を揺らし合い、互いのペニスを擦り付け合う。
「はッ…あ、ジン、これ好き…っ」
太い肉棒がひ弱なペニスをごりごりと潰してくる感覚は初めてで、首に回した手はそのまま腹の間を覗き込んだ。
サイズ違いの卑猥な色味が絡み合っている。
ジンの先端からもタラタラと先走りが漏れていて、ますます興奮する。
「ほんと?イルラの好きなこと、全部してあげるよ」
「…ん、うん…ジンが、イクの、すき」
「まだ見てねぇのに?…んじゃ、見せてあげるから、イカせて、イルラ」
「あッ…ん、イッて、ジン…オレで…ッは、あッ♡」
「はー…マジで可愛い…、イルラ、口ちょうだい」
「ん、んんッ♡…んは、ッ…あ、いく…イッちゃ…ん、ッ♡」
押し付けられる強さで口を奪われ、ジンの腰の動きが少し早まる。
何度も何度も唇を吸われ、時々舌を絡めて、ペニスの裏スジを擦り上げられ、達する瞬間にはこちらから強く唇を押し付けて、腰を膝で強く抱きしめた。
「ん、んーー~~!!…ッ♡♡」
「…く、…ッ♡」
ジンが小さく奥歯を噛み締めるように喘いで、腹の上にどろどろした熱を吐き出した、が
「……ジンの、まだかたい」
「……お前のせい、最後まで付き合って、…ゆっくりするから」
「…うん」
優しい。額にキスを落とされる。
キシキシとベッドを鳴かせながら、また互いに腰を揺らした。
何度も口付けてる合間に、ジンがとんでもない事を溢した。
「はー…もうこんなにえっちなのに、これで魔力循環しようもんならやばいことになりそう」
「………」
「……なんで無言? 魔力、流されてると思ってた?」
「…………っ」
顔が、全身がまた羞恥で熱くなる。
ジンが嬉しそうに笑った。
「だ、って…あんな、……ッ」
「流してねえよ。ただの触りっこ。…イルラは、すっげぇえっちなだけ」
「………っっ」
「肌黒いのに真っ赤なのすげぇ分かる。めっちゃ可愛い」
「か、可愛い可愛い言うな……」
顔中にキスをしてくる。オレは羞恥で、ジンの肩に置いた手の指先まで震えてきた。
「…えっちなの良いじゃん。俺もえっちだし。循環、しよっか」
「……っ…あ♡」
止めていた動きを再開されて、びくんと足先が跳ねた。
自覚したくないけど抗う気すら起きない自分は、ジンの言う通りなんだろう。
腰が、言われてもないのに彼に合わせて揺れてしまう。
魔力が流し込まれてからは乱れに乱れて、声が枯れるまで喘いだ。でも挿入はせずに、身体を舐められたり、舐めたりして、全身を擦り合わせて、浅く、時に深く快感を共有しあった。
蛇の交尾のように、長く続いた行為は結局ジンを寝不足にさせてしまい、自分も寝不足になってしまった。
2人して休み時間に寝ていたから勘のいいヤツにはバレた…のかは、オレは知らない。
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
公爵家の次男は北の辺境に帰りたい
あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。
8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。
序盤はBL要素薄め。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。