俺に7人の伴侶が出来るまで

太郎月

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再会編

歯車3

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「学園長!オレ様のりぼんはどうだ!素敵だ!」

誰よりも早く声を出したのはドラゴだった。ビュンッと学園長の顔前へと飛んで行き、蝶ネクタイを見せ付けている。

「ああ、とても素敵だドラゴ。よく似合っているぞ」

「オレ様は世界一のドラゴンだからな。何をしてもかっこいい、しかたない、最強だから」

褒められて大満足なドラゴは、満更でもないと言う態度で学園長の肩に乗る。

「すみません学園長、さっきから」

「よいよい、気にするな」

実は入場前、学園長には会っていた。着替える間、ドラゴとフィルを見てて貰ったからだ。
エルフだからか、学園長の空気は自然に近い。ドラゴは学園長の傍だとリラックス出来るので、ヒトが多い場所に入る前に、2頭の気を落ち着かせて貰ったのだ。

その際、ドラゴに髭をリボンで結ばれてしまっていた。

「なんだ!何を謝ってる!すみませんない!」

「そりゃ………言われりゃないのか?リボンも学園長受け入れてるし」

「フィルとオレ様もりぼんしている。学園長もする。ジンは形がちがう、りぼんするか?オレ様がりぼんするぞ?」

「このネクタイはこの形で良いんだよ」

偉そうにネクタイを指差して来るドヤ顔ドラゴン。最近、幅広のリボンなら結べるようになったのであらゆる紐状の物を結ぼうとするのだ。

「ほっほ!保護者は大変だの」

「ホントに大変だ」

「お前が保護者なの」

ドラゴがやれやれと頭を振る。やけに人間臭い仕草だ。ロキの仕草が移ったのかもしれない。

「りぼんする?とは?」

「おお、マーリン。よくぞ聞いてくれた、この髭を見てくれ。ドラゴが結んでくれたものだ」

「…ドラゴンがリボンを結ぶとは、これまた」

学園長の髭に結ばれている下手くそで草臥れている蝶々結び。ドラゴンの手で結んだと思えば、上手い部類だろう。そもそも魔物が"リボンを結ぶ"などと言う行為が考えられない事なのだから。

「しわしわ!すごいだろ!すごい!」

「しわしわと呼ぶなと言っとるだろうに!」

魔塔に出入りする為、マーリンとも顔見知りだ。

「しわしわはしわしわ」

ドラゴの精神年齢はまだまだ幼子から抜けていない。「しわしわだー!」と何がおかしいのか、空中を転げ回っている。そんなドラゴにマーリンは杖を持ち上げて怒っていた。良い反応をしてくれるから、余計にドラゴはマーリンを揶揄うのだけど。

フィルはジンの足元でずっと尻尾を振ってるだけだ。時々イルラの足元にいるカカココを見ては、ジンを見上げ、また前を向き、待機している。

「ドラゴは学園長の傍が良いみたいだな。お前はどうする?」

ドラゴのご機嫌な様子に安堵し、フィルの頭を撫でる。「わふっ」と口をあまり開けずに返事をした。ジンと共にいる事を選んだと伝わってくる。

「学園長、ドラゴお願いしても?」

「ああ、わしが見ておく。さあドラゴ、マーリン、テーブルにお菓子を持って来させよう」

「良いこと言ったな学園長!」

「ワシはジャムが食べたい」

学園長に促されるまま、2人と1頭はソファに向かった。その背を見送り、漸くジンは本命の2人へと向き直る。

「先生、イルラ、一緒に居たんだな」

「ああ、……よくよく考えれば、イルラは貴族の方に送り出すべきだったな。俺以外に挨拶していないだろ」

「大丈夫です。関わりある家門には後でゆっくり挨拶に向かう予定です。それよりジン、来れて良かった。依頼は落ち着いてるのか」

フィルが尻尾をふりふり、イルラの足元へ駆け寄る。カカココが首に絡まるようにフィルに巻き付いた。

3人が揃った時、近場の貴族達の視線が更に集まった。

魔術師と交流を持ちたい者、安定した資源と物流を確立させた南部首長に取引を持ち掛けたい者。何より、集まった3人の見目の良さに惹かれた者達が、そわそわと聞き耳を立てている。

SSランク冒険者、ジンの様々な噂は貴族達とて知っている。面白おかしく話のネタになっていた男は、誰もが思い描いていた姿とは違ったので動揺している者も多い。

「うん、大丈夫」

「大丈夫って、お前ギリギリまで狩場に居た癖に何が大丈夫だ」

「ホントだよ!来ないんじゃねぇかってどんだけハラハラしたか!」

後ろからガリストとガランが刺して来た。イルラが不安げに眉を寄せたので、ジンはガリストを振り返った。

「ガリスト、ガラン、グラスは?王宮の酒を空にしてやるんだろ?」

2人が手持ち無沙汰になってると気付き、こちらを見ていた侍従を指で呼ぶ。盆に乗ったグラスから琥珀色の酒が入ったものを選んで差し出した。

「ほら」

両手で揺れる酒を見て、2人は固まった。ジンが眉を上げると、ガランがぐしゃりと顔を歪める。恐ろしい鬼の面のようだ。

「ーー~~っグラスが!高そうなんだよ!握っただけで割っちまいそうで持てねぇよ!」

鬼は珍妙なことを言い出した。

「興奮しなけりゃ割らないだろ」

「興奮すんだろ、コイツは」

普通の人間なら過ぎりもしないだろうガランの泣き言に、割る可能性を示唆するジンとガリストの慰めにもならない言葉。ガランはスーツの縫い目をミチミチと言わせつつ、赤子のようなくしゃくしゃの顔を大袈裟に拭う。
緊張し過ぎている。

「……で?ガリストが受け取らねぇ理由は何?」

ほら、とジンが片方のグラスをガリストへと向けるが、ガリストは無言で見詰めてくるだけだ。

「同じ事考えてんな」

ジンの指摘にガリストの目がスッと逸れた。

「割ってしまった時はカプソディア家が弁償してやろう。好きなだけ呑め、功労者ども」

野太く低く、威厳に溢れた声が響く。エリク・カプソディアがワイングラスを片手に現れた。

「カ、カプソディア辺きょ…!」

ガランが思わず叫び、ガリストが素早くその口を塞いだ。ロキはエリクが偽物だと知っているので、何ら変化を見せないがイルラは気を引き締めた。
ジンはエリクを見詰める。

ーーー中身、誰だ?

「久しいな、ジン。息災か?」

「ええ、お久しぶりです。見ての通り元気ですよ。カプソディア卿もお変わりはないでしょうか」

「歳のせいか腰が痛い。使いものになる内に嫁でも娶ろうかと思うくらいだ」

「それはそれは。元気で安心しました。ガリスト、ガラン、良かったじゃん。遠慮なく割って良いみたいだぜ」

この時点で中身が誰か分かった。チェンバロだ。学園の最後の夏休み、エリクに扮しロキを口説こうとした団員だ。出世したのだろう。そして信用して良いのだろう、この場にリパが連れてくる程に。

「割りてぇ訳じゃねぇんだよ」
「割ってたまるか!!」

言いながらも、貴族に「呑め」と言われた手前、ガリストとガランに断る選択肢はほぼゼロだ。腹を括ってグラスを受け取ったのを見届け、ジンはエリクの後ろに立つ執事2人へと視線を移す。

同じピーコックブルーの珍しい目色。似ていないのに似ていると錯覚させる空気感。

「おお、見た事のある顔だ。久しいな。小僧、あの時は南部の次期首長とは知らず失礼したか」

スッとエリクがロキとイルラの方へと顔を向けた。エリクが偽物と知ってはいるロキの、茶番と思いつつも返す愛想のない挨拶と、本物と思っているイルラの丁寧な挨拶が聞こえて来る。

「…リパさん、マジで連れて来てくれたんだな」

「ええ、亡き前当主様の恩ある貴方様の為で御座いますから。特別ですよ」

外出を制限するーーと言う言葉通り、収穫祭以降、再びテオドールは外界から隔絶されてしまった。まあ、あの後北部は例年に漏れず、外に出るのも大変な時期になったので、ジンの帰宅時も家の中で過ごす方が快適だったのだが。

彼にとっては収穫祭以来、初めての遠出だろう。
テオドールは生気のない顔立ちで、虚な目をしていたが、ジンを見上げると、まるで懐いた野生動物のように近寄って来た。

「ご主人様」

眼鏡の奥で柔らかく細められたピーコックブルー。いつもより高く、拙い発音で紡がれた言葉に、ロキとイルラが素早く顔を向けて来た。

「うーん……可愛い」

顔色を必死に誤魔化しているが、テオドールは多分死ぬほど恥ずかしい筈だ。内心では穴に入って震えてるかもしれない。そんな想像をするだけで、少しほっこりする。

「テオ、俺の他の大事な人と一緒に居ないか?紹介するよ」

「はい、ご主人様」

顔を覗き込み首を傾げると、テオドールは表情薄く笑って見せた。しかし、ひしひしと羞恥心を感じ取るのは、ジンだからだろう。笑いを噛み殺し、身を起こすと、自然と離れるエリクと入れ替わりでロキとイルラの前に立つ。2人は様子を窺うようにジンとテオドール、そして付き添うリパを見た。

「ロキ先生、イルラ、この子はテオ。テオ、前に話したロキ先生と、イルラだ」

聞き耳を立てる貴族達に聞かせるよう、初対面のフリをする。なんとも擽ったい会話だ。しかしロキもイルラも表情がそもそも薄く、空気も読めるからか大した反応はない。やはり一番羞恥心に悶えているのは、テオドールの心の中だろう。

「ふむ…俺も、ご主人様と呼ばせて良いか」

ロキの言葉にテオドールは(何でだよ!)と心の中で叫んだ。ジンをそっと見上げると、ジンはジンで、

「先生が俺の事をご主人様って呼ぶなら良いよ」

と、再び(どう言う事だよ!)と叫ぶ事を返していた。

「呼べと言われて呼ぶのは癪に触るな」

「天邪鬼だなホント。ロキ先生はロキ先生だ、その方が呼びやすい。な?」

愉快そうに笑いながら、ジンが再び顔を覗き込む。テオドールは表情を変えないまま、小さく頷いた。

「はい、ロキ先生」

「………ふ、まあ、良いだろう。お前の事も、生徒のように可愛がってやろう」

優しく、慈愛の籠った声だった。

「……はい、ロキ先生」

テオドールは震えそうになる声を必死に繕った。一度でもミスれば、リパが自分を引っ込めてしまうから。そして、本当に、もう二度と誰とも会う事は叶わなくなるから。

これはリパの試験のひとつでもある。
ジンが収穫祭で作った設定に合わせ、元孤児で碌な教育もされなかった場所で育ち、自分では何も考えられない、心が胡乱な男を演じるのだ。

だからテオドールから話し掛ける事は出来ない。目の端で、ジッと見詰めてくるだけのイルラにも。

「………オマエは、…テオドールではないんだな」

口を開いたと思ったら直球の質問をして来た。テオドールは無表情を貫き、「テオと呼ばれています」と機械的に返す。

「…イルラ、こいつは」

「いい、分かった。テオドールじゃない。分かった」

ジンの言葉を遮り、イルラがテオドールの前へと歩み寄って来た。

「その上で、頼みがある。オレは、オマエを、亡き友人として扱いたい。テオ、良いだろうか」

「………」

強い、友情を感じる言葉だった。テオドールにとってはあまりにも贅沢に感じる言葉。紛れもない罪人であり、親殺しの自分が、親思いで、立派な首長となった彼の友人と呼ばれるなんて。

テオドールは答えられず、そっとジンへと顔を向けた。ジンは無表情だった。

「…イルラ、テオはテオだ。それ以外の何者でもない」

そして、テオドールの背に手を付け、押した。

「それで良いなら」

「……では、友人として言いたい事を言わせてくれ」

もう数歩もない距離だった。その距離を一歩で潰し、イルラはテオドールを抱き締めた。テオドールは固まった。イルラは顔を伏せたまま、口を開く。

「……生きてて良かった」

本当に小さい呟きだった。短い言葉にテオドールは強い動揺を覚え、救いを求めるようにジンを見た。兎に角、必死に顔を作りながら。
ジンが目線に気付いて微笑むと、2人まるごと抱き締めた。

「んぶっ…!ジン…!」

「………」

イルラはテオドールの胸に顔を押しつける形になり、何とか呼吸出来るように上を向く。テオドールは逆に下を向き、耐え切れずに下がった眉を晒してしまう。
ジンは腕の中だけに弱めの『認識阻害』を掛け、上手く顔を隠してくれたから。

目が合った時、テオドールもイルラも、学生時代に戻ったような気持ちになった。言葉はなく目で語り、同時に笑みを見せた。

「最高過ぎるよな、これどっちも俺のなんだぜ」

抱き締める腕を強め、ジンは誰に言うでもなく呟いた。

「俺もお前のなんだがな」

「その返しも最高…」

金色の酒を飲みながらロキは恥ずかしげもなく言う。堪らないと大袈裟に悩ましい溜息を吐くジン。

「私も最高ですよね?」

その背後から澄んだ声が響き、3人は振り返った。
テオドールの後ろにシヴァが立っている。

「シヴァ、こっちに来て良いのか」

ジンは2人を解放しながら、微笑むシヴァに尋ねた。

「ええ、必要な挨拶回りは終わったからジン君達の所へ行ってよいとヘリオス様が。それよりジン君!」

シヴァが詰め寄って来る。最高かと言う質問に答えていないからだろう。

「お前も最こ 「何ですかその格好は!おまけにあんな登場の仕方ずるいです!卑怯です!こんなの罪ですよ!また貴方に心を乱される者が増えてしまうではありませんか!」

「いや何の話」

「貴方の話ですよ!」

目が本気なのが怖い、とジンは思いつつも、まだぶつぶつ言うシヴァが誰よりも心を掻き乱されている様子に口角が吊り上がる。

「この格好は貰い物だ」

「「「貰い物?」」」

シヴァとロキ、イルラの声が被った。そして誰もがそれぞれを見渡す。誰からの贈り物だろうと探っているようだ。そして、

「アイツか」とロキ。
「あ、あの方ですね、失念しておりました」とシヴァ。

イルラとテオドールだけハテナを飛ばす。
説明するには場所が悪い。どうするか、と考えている内に音楽が変わった。

気付くと、玉座に向かって敷かれていた赤いカーペットが取り払われ、中央にダンスホールが現れた。宮廷魔術師の魔術だ。

「ファーストダンスは王太子殿下なのですね」

向かい合うように立っていたが、ダンスホールが見えるように、シヴァはロキの横へと立った。あまりにも自然に並んだので、ロキが少し驚いている。

ユーグラドルが婚約者の1人をエスコートしつつ、段差を降りて来た。2人はダンスホールの真ん中に立つと、お互いに礼を見せて再び手を取り合う。流れる音楽に合わせ、優雅なダンスを見せる2人に感心するような声や吐息が聞こえる。

踊り終わると婚約者が入れ替わり、同時に上流貴族の娘息子、また国王の側近の娘息子、王太子の側近達が共に踊り出した。

今までなら、ここで第二王子であるユリウスも混ざっていたのだが、ユリウスは椅子の前で立ったままだ。
貴族達の気が、ダンスよりもユリウスに向けられてしまう。ジンもまた、ユリウスを見た。

どうしたのだろうか。今までも、こう言った行事では恙無く進行させる為に、パートナーを準備して参加しており、今回は最後になるだろうからと今まで以上に手筈を整えていた筈だ。

しかしユリウスは用意していただろうパートナーの元には行かず、ただその場で会場内を一瞥している。

国王も気にして振り返る。

「ユリウス、どうした?」

「……いえ、少々手違いがあったようで」

「手違い?」

「私のパートナーは、既に別の男性と踊ってます」

「………それは」

国王の眉が寄り、ダンスホールへ視線が移る。随分と動きの悪い黄色いドレスの令嬢。青ざめつつ、必死に玉座の方から目を背けていた。

音楽が止むと、すぐにパートナーから手を離し、一礼もそこそこにその場を去って行く。
ユリウスは「構いません、終わりましたし」と言って腰を下ろした。

一瞬静まる会場。音楽の切れ目に響く声があった。


ーーーープッ、と、噴き出す声。


視線が音の方へと動く。ユリウスから、国王を過ぎ、その隣に座る王妃が目を細めた。

「あら、失礼」と。
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