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魔王編
歯車の軋み12
しおりを挟むロキの前に着地したジンは、間髪入れずに短剣を振るった。
最もリーチの長いランスのオーウェンから順番に、ヤマト、アイザックが間を置かずに吹っ飛ばされる。
大きな音がひとつ響いた。三度響く筈の音はあまりの早さに一音にしかならなかった。
「お前…何故此処に…」
背後から戸惑うような声が聞こえた。緩やかに萎み始めたマントを翻し、振り返る。
「なんでって、迷子を迎えに来たんだよ」
ロキは数歩、後退した。その顔は信じられないものを見るようなひどく驚いた表情だ。だが、ジンが良く知るロキの顔をしている。瞳は黒くないし、髪も毛先が灰色の美しいグラデーションカラー。ジンが呑気にロキの様子を窺う最中、ロキはわななく唇を微かに動かした。
「結界があった筈だ、ドラゴでも入れないように。お前、一体どうやって」
わざわざ島を浮かせたのも、島全体を覆う結界を張ったのも、全てジン対策だ。ドラゴであれば無理やり結界を壊す事も出来るだろうが、中にロキがいる以上、ジンはそんな無茶はさせないと踏んでいた。
最悪、無茶して良いとも思っていた。
そのまま島が落ちても、ヤマト達を巻き込んで死ぬだけだ。
自分が死んだ後、面倒がないように帝国の使者である彼らをなるべく生かそうとは思っていたが、叶わないなら叶わないで構わなかった。
だが、どの想定とも違う。ジンは何故か目の前に立っている。ロキが巡らす思考を、叫び声が遮った。
「先生!!!こんな不気味なトコ居ないで帰ろうよ!!」
壇上から右手側、壁の一部が崩されていた。奥に通路が見えた。隠し通路のひとつのようだ。壁に見える扉を無理やり破壊して開けたのだろう。
瓦礫を跨ぎながら、男がロキに向かって叫んでいた。榛色の髪、ベストにサスペンダー、裾を捲り上げたズボンから少し見える足の肌、明るい茶色のブーツ。
「……ハンス」
その瞬間、ジンが来た方法がロキの頭を過った。
(指輪型転移装置…?まさか、指輪型転移装置の座標指定転移は結界も擦り抜けるのか?)
転移術にも術者による個性があるが、殆どの場合、強い結界には阻まれてしまう。座標のみに焦点を当てた古代術式は、正確な座標が分からなければどれだけ魔力があっても使えない。だが、座標さえ的確であれば結界すら抜けられる。シンプルが故の強固。
こんな所で古代魔具の強みを知るとは。心臓が俄かに浮き立つ。
(設計図を読み込んだつもりだったが、今更理解するとは…いや、あれはコピーだったから設計図の一部でしかなかったのか。もう一度本物の設計図を読ん……馬鹿か、俺は)
今尚、新たな魔術研究に胸が高鳴ってしまうロキだが、そんな場合ではない。
「怖いし!物騒だし!!出来るだけ早めに帰ろう!!今すぐにでも!!」
怖がりなハンスの切実な叫びがフロアに響く。
ジンに吹っ飛ばされたヤマト達は、柱や床に叩き付けられ、思わぬダメージに暫く呻いていた。近場にいた仲間達が3人を起こしに走る。リィンだけは、ジン達から目を離さず、杖を強く握り締めた。
「ふざけんなよ!!何なんだよアイツら!!」
誰よりも早く立ち上がったのは、身軽なアイザックだ。床を滑ったダメージはあるが、外傷はほぼない。
「……彼らは魔王の味方を選んだ。邪魔をするなら倒さなきゃいけない」
抑揚のないリィンの澄んだ声。アイザックは返事もなく弾丸のように駆け出した。
「ま、待ってアイザック!!」
慌ててヤマトが手を伸ばすが、アイザックはスピード特化型。間に合う訳もなく、止める事は出来なかった。
「ヤマト、守りたいなら闘うしかない。キミの肩には世界が乗ってる。それともキミは、責任を放棄する?」
「………し、しないよ!俺が来たのは使命を果たす為だ!」
「うん、そうだよね。そんなひどい事キミはしない。魔王討伐はキミにしか出来ない事。勇者に選ばれたキミだから出来る事。頑張ろう」
ヤマトの前へと歩み寄り、しゃがみ込んで微笑んだ。ヤマトはリィンの目を暫く見詰めて、頷いた。
「ぎゃああああ!!こっち来た!!!」
その後ろでハンスの叫びが響く。
「弱いヤツから狙うのは闘いの上でセオリーだろ!恨むんなら弱ぇ癖にしゃしゃって来たテメェを恨め!!」
アイザックはハンスに向かって一直線に走っていた。その手に細身のダガーをしっかりと握り締めて。
ハンスはジン達のいる壇上とは逆方向に逃げ出した。2人の距離はみるみる内に縮んでいく。
「───…ッ、ジン!何してる!!ハンスを連れて早く此処から出て行け!!」
島に来る手段がなかったとは言え、こんな場所にハンスを連れて来るとは。
思わずロキは目の前のジンに怒鳴りつけた。
ジンはハンスを見もしない。真っすぐとロキを見詰めたまま、片眉を上げた。
「何?ハンスが心配か、先生。そうだよな、ハンスは戦えない子だから」
「分かっているなら……!」
「もう無理っす!!」
ハンスの叫びが切迫し、響く。ロキはハンスへ顔を戻す。アイザックは握り締めたダガーを振り上げた。間合いに入った瞬間に振り下ろす気満々だ。目の端に映り込むジンがいつ動くのか、ロキの胸は不安に駆られる。
ジンが動かないなら、と、知らず右手が動きかけた、その時。
「助けて!!!」
ハンスの声に呼応し、影がゆらりと揺らめくように、ハンスとアイザックの間に黒い仮面に黒いフードを被った人物が現れた。テオドールだとロキはすぐに気付く。
テオドールが右手に握る赤い短剣を、当たるか当たらないかのギリギリで振り抜く。舌打ちと共にアイザックは後ろへ回避した。
「ハンスはな、先生」
ジンの声へロキの意識は引き戻される。
「どれだけ自分がビビってても、俺は先生に集中しろって言ってくれたんだ。テオも同じだ。何があっても、先生だけを見てろって。心強いよな───俺らの味方はさ」
微笑むジンに腹底から熱が込み上げるようだった。
(この期に及んで、俺の味方をする気か)
ぐらぐらと意思が揺れ動く。決意が滲みそうになる。
ジンは手を差し出した。
「帰ろう、先生。一緒に」
その手から逃げるようにロキは後退した。額を押さえて俯く。首を振り、顔を上げた。
美しくも、鋭く光る紫の目。
「帰るのは、お前らだけだ」
「………ッ!!?」
「聞き分けの悪い犬に躾けた覚えはない」
ロキの足元で黒い炎が爆ぜた。爆風でロキの長い髪が巻き上がる。煙が失せた時、ロキの前にジンの姿はない。
壇上の下まで吹っ飛ばされたジンは、着地と共に、防御に使ったマントに纏わりつく残火を払う。
「天邪鬼め」
冷たく見下ろして来るロキに、口端を吊り上げながらジンは短剣を構えた。
「あれ!?キュウビは!?」
並走しながら、フードの隙間から見える首を見てハンスが尋ねた。いつもならばキュウビが巻き付いていて見えないのに。
「置いて来た」
「えっ!?」
「……アイツはこの戦いに関係ねぇから。人間嫌いのアイツを、俺らの為に戦わせるのは悪いだろ」
まだ多くの気配が集まる場所が苦手なキュウビだ。
お茶会の日、椅子の下からは出て来たが、膝の上から離れる事はなかった。ジンにも未だに懐いていない。
それでも、やっと人前で食事が出来るようになって来た。任務の時には手伝ってくれる。
だが、いつもの任務と違い、ここは人も魔物も多い戦場だ。闘わなければいけない場面も出て来るかもしれない。怪我をさせるかもしれない。やっと心の傷が癒えてきているのに。
キュウビが居れば心強いし、きっと役に立つ。
そんな自分の保身の為に、キュウビを利用する気はない。
キュウビを従属した経緯をハンスには話しているし、キュウビのビビった姿も知ってるハンスは口を閉ざして頷くだけで返してくれた。
「…それよりハンス、良い場所はありそうか」
アイザックは追い掛けて来ている。時折、投げられるナイフをテオドールが弾く。
「あった!!」
等間隔に並ぶ柱の一本の裏側にハンスは滑り込むように座った。テオドールが柱の前に立ち、駆けてくるアイザックと向き合う。
柱の後ろでハンスが叫ぶ。
「スキカゲ!!」
床につけたハンスの右手、真っ黒な蜘蛛が袖口から現れ、床に影が一気に広がった。それは蜘蛛の大群だった。まるで掌から生まれるように、大小様々なサイズの蜘蛛が次々とあちこちに散っていく。少しは慣れて来たハンス自身も「ひぇっ」と声が出るくらいには、背中がゾワつく光景だ。
だがハンスはしっかりと蜘蛛達を見守る。
「早く早く…!!」
柱を挟んだ背中越しに呟かれるハンスの声をテオドールは聞きつつ、アイザックの背後でロキに吹っ飛ばされたジンを見る。テオドールの仮面は細く開けられた狐のような目の穴以外は何もなく、つるりとしていて表情はない。だが、仮面の下でグッと唇を引き締めた。
ロキは抵抗を示した。ジンの予想通りに。
ここからは、ジンがロキを説得するまでの時間稼ぎをする事になる。
壇上の下に立つジンの姿が、近付いてくるアイザックの身体に遮られた。
突き出されたダガーを弾く、赤い短剣。括りは同じだが、形状はまるで異なる双方の武器。アイザックの細く真っすぐの両刃のダガーとは違い、テオドールの赤い短剣は刃先が少し上へと反り上がった特殊な片刃。長さも違う。テオドールの方が少し長い。その刃先が高い音を立てて、目に見えない速度でぶつかり合う。
「ヒャッハァ!!いいね!テメェもスピードタイプか!!」
「……」
アイザックは楽し気に笑った。享楽的な性格なのだろう事が窺える。テオドールは一際強くアイザックの刃を弾き、その腹に蹴りを叩き込む。身体をくの字にアイザックが少し後退した。
「ぐえ…っ!オレは正々堂々とナイフのやり取りを楽しんでたって言うのに、テメェはそう来るか」
睨み付けて来るアイザックに向けて、テオドールは空の左手を向けて、指をクイクイと曲げた。明らかな挑発行為にアイザックは再び笑みを浮かべた。
「少しは喋れ、口がねぇのかよ!!!」
踏み込んでくるアイザックが突き出した剣先を瀬戸際で避け、その脇を抜けて走った。何もない場所で止まった剣先を見て、アイザックは振り返る。
「どこ行ってんだ!!」
唐突に背を向けて駆け出すテオドールを思わず追い掛けながら、アイザックは左手を振り上げる。手の軌道に合わせ、投擲用の小型ナイフが空中に浮いた。そして左手を振り下ろすと、ナイフは発射される。フードと仮面で視界の悪いテオドールだが、蛇行し、避け切れないナイフは見もせずに叩き落とす。
(この程度か。リパさんのナイフは当たるまで気付けねぇんだからな)
徐々にアイザックを引き離す俊足。テオドールは惑いなく足を進め、未だ状況が掴めずにいたヤマト達から離れ、唯一前に出ていたオーウェンとの距離を詰めていく。
風に乗り、気配を薄め、足音を立てずに背後から忍び寄る。
ロキと対峙するジンの背に向かって、オーウェンは誰に言われるでもなくランスを構えていた。渦のように火を巻き付けた燃えるシャフト。
テオドール越しにオーウェンの背を捉えたアイザックが、漸くテオドールの意図に気付いた。
「オーウェン!!」
アイザックの叫びで漸く誰もがテオドールを認識した。
だが気付いた時にはもう遅い。
オーウェンが振り返るよりも早く、テオドールは地を蹴り上げ、オーウェンの頭を両足で挟み込み、勢いよく旋回する。不意を突かれたオーウェンは大きな身体を捻じ曲げ、気付けば床に投げ付けられていた。手から離れたランスが地面に落ちて、巻き付いていた火は燻るように消えて行く。
着地したテオドールはすぐに距離を取る。
ジンは気付いているのか、いないのか。背中を向けたままだ。いや、きっと気付いているだろう。
(……ハンスを守る。だけど、ジンの邪魔もさせない。出発前に俺が言った言葉を、信じてくれてんだ)
背後から大きな音がした。ロキが魔術を放っているのだ。テオドールもジンから目を逸らし、完全に背を向けた。ジンの背中を守る為。
「油断してんじゃねぇよクソ騎士が!!!」
猛る声と共に飛び込んで来たアイザックの刃を受け止め、テオドールは数歩後退する。
すぐにハンスの元に戻るつもりだった。ヤマト達の人数や特徴を、ジンが知ってる限りではあるが、教えて貰った。彼らの立ち位置をしっかり把握した上でハンスから離れた───しかし、
「クマが出るとは聞いてねぇんすよ!!!!!」
ハンスの叫びが再び響いた。
ハンスが隠れている柱の影、そこに大きな白熊が立っている。大きな身体を更に大きく見せようとするように、両手を振り上げていた。元々鋭いだろう爪には、より長く鋭い氷の爪が被さっている。
─────グルォオオオオオ!!!
熊の雄叫び、ハンスはそれでも床から右手を離さない。左手だけで頭を庇う。守ろうとしているのか、顔から腕まで、身体の左半分に蜘蛛達が集まり黒く染まった。手の下では床に出ていた蜘蛛達が慌てふためく。
テオドールは冷静に駆け出した。
従魔の存在は聞いていたが、本気で人間相手に従魔をけしかけるとは思ってなかった。従魔が人間を襲えば、人間は処罰されるし、従魔に至っては殺処分されてしまう。これは王国のみならず、全世界共通のルールだった。
だが彼らは迷いなく、殺意を持ってハンスに白熊を差し向けている。
これは間違いなく自分達の想定が甘かった事によるミスだ。
とは言え、この距離であればテオドールの足なら間に合う。───筈だったのだが、突然目に見えない何かに正面からぶつかられ、更に空中に跳ね上げられてしまった。
すかさず空中で身を捻り、着地する。瞬時に周囲を目線だけで一瞥したが、近くにはやはり何も見えない。再び駆け出そうとした時、急にゾワリと総毛立ち、ほぼ無意識に短剣の刃先を手で押さえ、縦に構えた。
激しく刃が鳴った、同時に重い振動が伝わって来る。恐らく、咬みつこうとしてきた口を刀身で受け止めたのだろう。
テオドールは重みの感じる方へ短剣を滑らせた。何もない筈の空間が裂け、赤い血が噴き出す。呻く獣の声も聞こえた。赤い血が点々と後退する。
(ジンが言ってた、姿の見えない従魔か?くそ、邪魔だな)
頭に過ぎるが今は気にしてはいられない。痛いタイムロス。テオドールはハンスの隠れる柱に視線を移した。
今まさに、白熊の爪が振り下ろされる所だった。
再び駆け出したテオドールの脇に強い衝撃が走る。見えない従魔が体当たりして来たのだ。
吹き飛ばされる事には耐えられたが、それでも足は止まってしまった。剣を振るうが再び後ろに跳んだのか、空振る。
白熊の爪は冷気を引き摺り、空気を煌めかせた。しかしテオドールの位置からは、柱が目隠しになっていてよく見えない。
(ああくそ!ハンスに手を出すな!守るって約束したのに!!!俺の馬鹿!!)
すぐに駆け出したが、もう間に合わない。投擲もこの位置では当たらない。魔術も同じだ。
痛感する経験不足。自分の詰めの甘さ。任せて欲しいと言ったのに、すぐジンに縋りたくなる自分の弱さ。
自分が憎らしい。
(頼む!死ぬな!!ハンス!!!)
本当は怪我さえさせたくなかったのに。
悔しさと情けなさに奥歯を噛み締めた。その時。
─────キャオオオオンンッ!!!
高音の咆哮が空気を引き裂く。
白熊の爪はハンスに当たる直前で真横にズレた。
横合いから、大きな闇が高速で熊に飛び掛かったのだ。
熊は勢いに負け、闇と共に床を転がる。闇は仄かに赤みを帯びて、それは、九本の尾を持つ狐の形になった。
「…キュウビッッッ!!!」
テオドールが叫ぶ。遅れて目を開けたハンスも、目の前で取っ組み合って暴れ回るキュウビに目を見開いた。
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