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1.プロローグ
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目線の先に広がるはどこまでも続く暗がり。
しかし一度上を見上げれば、満天の星が俺達の新たな門出を祝うかのように、燦然と輝いている。
幼い頃に見た国王陛下のコンサートのペンライトの海、ああいう人工的に美しい光も良かったが、星空も捨てたもんじゃないと改めて思う。
多分、このような感情になるのは今日が最後になるだろう。
「彗子、俺は君のような素敵な女性に巡り合えたことを誇りに思っている。なんて礼を言えばいいか…」
「私もこれからあなたと一瞬たりとも離れずに生活できるのが楽しみだわ。」
俺は金と女には事欠かない人間だった。代議士になって名誉も手に入れ、有難い事に国王陛下とも親しくなった。俺は人生ちょろいもんだとつけあがっていた。
しかし、今はそのほとんどを失ってしまった。過去の栄光にすがるしかないこの俺にとって、彗子だけが理解者なのだ。
「隆康、そろそろ行こ。ほらあの子たちも、おいでおいでって歓迎してるわよ。」
「…………そうだな」
もう過去のことはどうでもいい。
そうして俺たちは暗がりから、青白く輝く光の世界へと飛び落ちる。
しかし一度上を見上げれば、満天の星が俺達の新たな門出を祝うかのように、燦然と輝いている。
幼い頃に見た国王陛下のコンサートのペンライトの海、ああいう人工的に美しい光も良かったが、星空も捨てたもんじゃないと改めて思う。
多分、このような感情になるのは今日が最後になるだろう。
「彗子、俺は君のような素敵な女性に巡り合えたことを誇りに思っている。なんて礼を言えばいいか…」
「私もこれからあなたと一瞬たりとも離れずに生活できるのが楽しみだわ。」
俺は金と女には事欠かない人間だった。代議士になって名誉も手に入れ、有難い事に国王陛下とも親しくなった。俺は人生ちょろいもんだとつけあがっていた。
しかし、今はそのほとんどを失ってしまった。過去の栄光にすがるしかないこの俺にとって、彗子だけが理解者なのだ。
「隆康、そろそろ行こ。ほらあの子たちも、おいでおいでって歓迎してるわよ。」
「…………そうだな」
もう過去のことはどうでもいい。
そうして俺たちは暗がりから、青白く輝く光の世界へと飛び落ちる。
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