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札と刀と怪物と
《第33話》札と刀と怪物と その5
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「なんで?なんで当たらないの?」
このメンメンとかいう男に私の拳が一つも当たらない。どういう能力なんだ?
『遅いよォ♪』
「ぐはっ!」
私はぴゅーんと弾き飛ばされた。遅い?この私が遅い?まさか、この男、私より速いの?
『君の攻撃が私に当たらない理由などシンプルな理由さっ』
「お前が私より速いということか」
『ご名答☆よって君は私の敵じゃない。私の世界について来れないのっさ☆』
正直な話。メンメンの動きは全く見えない。いつの間にか私の前にたっていた。
「うわぁ!」
私は殴り飛ばされ、上に数メートル飛んだ。
「双刀 爛漫!」
私は腰に携えていた爛漫の片方をメンメンに上から飛ばした。もちろん弾き返されるのは承知の上だ。
『遅いよォ!』
メンメンが短刀を弾き飛ばし、着地した私に近づいてきた。分かってる。あいつは私を攻撃する。移動している時の動きは見えないが、ギリギリ攻撃のモーションは見えなくもない。
『ふぁぃっ!』
「今だ!」
私はメンメンの拳にもう片方の爛漫で切りつけた。
『ないよォ・・・痛くないよォ!何一つとして僕に勝てていないじゃあないか!確かに、攻撃する時少し速度ダウンするけど、それを見破れたところで、その隙をついて攻撃したところでこの程度なら意味が無いよォ!』
メンメンは一人笑い転げている。
「あんた。死ぬよ。なにか言い残したことは?」
『ファーーーーwwwwwwまぁ、死なないからこっちから攻撃しに行くんですけどねぇ!』
しかし、メンメンのスピードは今までより遅い。その事に気づいたのか、メンメンも立ち止まり、動揺している。
『何をした』
さっきまでの余裕の表情は消え、焦りの表情が出ている。
「私はさ、爛漫を渡された時、ていうかその理由に納得がいかなかった。もしかしたら自分より速い敵が出てくるかもしれないだろって言われたんだ」
『いいから早く説明しろやぁ!』
そんな声も無視して私は話し続ける。
「私より速い奴がいるわけがない。今日までそう思ってたけど、お前がいたんだ。最初はビックリしたよ、なんせ速いもん。勝てないとすら思った。でもさ、爛漫を使わせる隙を作るとは・・・」
『その爛漫とやらは・・・』
「あんた、思ってたより100倍弱いわ」
私はメンメンに近寄ると全身に拳を叩き込んだ。
『ごパァっ』
「一秒間に二千発!新記録だぁ!」
『なっ・・・なにを・・・』
「見えなかっただろう?だって、この刀の能力は相手の素早さを奪い、自分の素早さに上乗せさせることが可能なんだからね。あんたは私より速かった。その素早さを奪えば私はもっと速くなる」
『くっ・・・』
「まっ、十秒間だけなんだけどね」
『お前はあのみせながとかいう男がどこまで危険な存在かわかっていない・・・』
よく喋る口だ。人間じゃないから生命力も相当強いらしい。
「それがどうした。私達はみんな店長が大好きなんだ」
私はメンメンにトドメをさした。メンメンはボコボコに変形しており、もう誰かわからない・・・。さすがに死んだか
「唯野さんが言っていた。お前より速いやつがその刀に触れるわけがないって」
そして、私はボコボコになったメンメンに背を向け、町中に徘徊している雑魚を処理しに行くべく歩き出した。
「もし、その刀で傷つけられたらその相手がよっぽどの阿呆だったか、雑魚だったかと思えか・・・」
ま、私が強かっただけだろう。
はて、店長たちの方は上手くやっているだろうか。
このメンメンとかいう男に私の拳が一つも当たらない。どういう能力なんだ?
『遅いよォ♪』
「ぐはっ!」
私はぴゅーんと弾き飛ばされた。遅い?この私が遅い?まさか、この男、私より速いの?
『君の攻撃が私に当たらない理由などシンプルな理由さっ』
「お前が私より速いということか」
『ご名答☆よって君は私の敵じゃない。私の世界について来れないのっさ☆』
正直な話。メンメンの動きは全く見えない。いつの間にか私の前にたっていた。
「うわぁ!」
私は殴り飛ばされ、上に数メートル飛んだ。
「双刀 爛漫!」
私は腰に携えていた爛漫の片方をメンメンに上から飛ばした。もちろん弾き返されるのは承知の上だ。
『遅いよォ!』
メンメンが短刀を弾き飛ばし、着地した私に近づいてきた。分かってる。あいつは私を攻撃する。移動している時の動きは見えないが、ギリギリ攻撃のモーションは見えなくもない。
『ふぁぃっ!』
「今だ!」
私はメンメンの拳にもう片方の爛漫で切りつけた。
『ないよォ・・・痛くないよォ!何一つとして僕に勝てていないじゃあないか!確かに、攻撃する時少し速度ダウンするけど、それを見破れたところで、その隙をついて攻撃したところでこの程度なら意味が無いよォ!』
メンメンは一人笑い転げている。
「あんた。死ぬよ。なにか言い残したことは?」
『ファーーーーwwwwwwまぁ、死なないからこっちから攻撃しに行くんですけどねぇ!』
しかし、メンメンのスピードは今までより遅い。その事に気づいたのか、メンメンも立ち止まり、動揺している。
『何をした』
さっきまでの余裕の表情は消え、焦りの表情が出ている。
「私はさ、爛漫を渡された時、ていうかその理由に納得がいかなかった。もしかしたら自分より速い敵が出てくるかもしれないだろって言われたんだ」
『いいから早く説明しろやぁ!』
そんな声も無視して私は話し続ける。
「私より速い奴がいるわけがない。今日までそう思ってたけど、お前がいたんだ。最初はビックリしたよ、なんせ速いもん。勝てないとすら思った。でもさ、爛漫を使わせる隙を作るとは・・・」
『その爛漫とやらは・・・』
「あんた、思ってたより100倍弱いわ」
私はメンメンに近寄ると全身に拳を叩き込んだ。
『ごパァっ』
「一秒間に二千発!新記録だぁ!」
『なっ・・・なにを・・・』
「見えなかっただろう?だって、この刀の能力は相手の素早さを奪い、自分の素早さに上乗せさせることが可能なんだからね。あんたは私より速かった。その素早さを奪えば私はもっと速くなる」
『くっ・・・』
「まっ、十秒間だけなんだけどね」
『お前はあのみせながとかいう男がどこまで危険な存在かわかっていない・・・』
よく喋る口だ。人間じゃないから生命力も相当強いらしい。
「それがどうした。私達はみんな店長が大好きなんだ」
私はメンメンにトドメをさした。メンメンはボコボコに変形しており、もう誰かわからない・・・。さすがに死んだか
「唯野さんが言っていた。お前より速いやつがその刀に触れるわけがないって」
そして、私はボコボコになったメンメンに背を向け、町中に徘徊している雑魚を処理しに行くべく歩き出した。
「もし、その刀で傷つけられたらその相手がよっぽどの阿呆だったか、雑魚だったかと思えか・・・」
ま、私が強かっただけだろう。
はて、店長たちの方は上手くやっているだろうか。
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