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『刀』それは全ての男が憧れる最強の武器 ①
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「それにしても惜しい人を亡くした」
西条は父の骨壷に向かって合掌した。
「俺の父親と仲良かったの?」
「まぁ、ぼちぼちかな。それにしても、大変悲惨でファンタスティックな死に方をしたよね」
西条は父の骨壷を眺めながら、無性髭の生え散らかした顎をジョリジョリと擦り、ニヤニヤと笑った。
「まぁ、確かに。なかなかない死に方ではある」
「いや、そこ怒るところよ? 親父をバカにされてるんだから」
「いや、別に俺が怒る必要なんてない。別に俺がバカにされたわけじゃないからな」
「冷たいなぁ、君は」
俺は立ち上がり冷蔵庫にあるペットボトルのコーヒーをコップに入れて部屋の中心にあるちゃぶ台に置いた。
「お!コーヒーか、気が利くねぇ」
西条はそう言うと立ち上がらずにほふく前進でちゃぶ台まで移動し、座り直してアイスコーヒーをぐぃっと飲み干した。
「めちゃくちゃ美味い!やっぱコーヒーは安物に限るなぁ」
俺は再び腰を下ろし、ちゃぶ台を挟んで西条を睨んだ。
「それに関しては同感せざるを得ないが、あんたと同意見なのは何とも不愉快だ」
「君はなんとも酷いことを言うね。初対面だというのにさ」
確かに俺は初対面の年上の男に失礼な態度で接しているのかもしれないが、こんな怪しい男に丁寧な態度で接せるわけが無い。丁寧に話す必要も無い。
「そう言えば、あんたはここに何をしに来たんだ?」
とてもでは無いが父親に手を合わせに来ただけとは思えない風貌をしている西条に俺はそう疑問を投げかけると、よくぞ聞いてくれたと言わんとばかりに目を輝かせ、ニヤァと口の端をつり上げた。
「そう!それそれ!君に会いに来た目的を忘れかけていた!」
そういうと西条は立ち上がり、持参したものの玄関に置きっぱなしだったアタッシュケースを持ってきて勢いよくちゃぶ台に叩きつけた。
「なんだこれ?」
「これはね……君が受け取るべき君の親父さんからの遺産だよ」
「遺産ならもう受けとった。親父の金も土地も今は俺のところにあるし、正直もうこれ以上何も要らないよ」
「いや、最後に一つ君に受け取ってもらいたいものがあるんだ」
ニヤリと笑った西条はアタッシュケースの鍵をガチャガチャと解錠し、俺の方に向けてパカッと開いた。そこにはだいたい二十センチ程の刀の柄の様な木の棒が収納されていた。その柄らしきものにはなんの装飾もされていないが、綺麗に作り込まれており、むしろその姿が美しかった。
「なにこれ?刀の柄?」
「お!勘がいいねぇ……。とりあえず取り出してみてよ。面白いことが起こるから」
アタッシュケースの中身を訝しげに見る俺に西条はそう言ってきたので、恐る恐る柄を握って取り出してみた。
その刹那。驚くべき事に柄だけだと思っていたところに刃が現れた。というか、生えてきた。そして、一般的によく見る五十センチ程の刀の大きさになったのだ。
「は!?刀!?てか、えっ……!?」
俺はびっくりし過ぎて手から刀を離し、床に落としてしまった。
「いやー愉快滑稽烏骨鶏」
西条はケラケラ笑いながら驚いて固まってしまった俺にこう言い放った。
「これが君の親父さんが君のために遺した『封刀 人刃』これから君には、この刀で迫り来る敵と戦ってもらうよ」
西条は父の骨壷に向かって合掌した。
「俺の父親と仲良かったの?」
「まぁ、ぼちぼちかな。それにしても、大変悲惨でファンタスティックな死に方をしたよね」
西条は父の骨壷を眺めながら、無性髭の生え散らかした顎をジョリジョリと擦り、ニヤニヤと笑った。
「まぁ、確かに。なかなかない死に方ではある」
「いや、そこ怒るところよ? 親父をバカにされてるんだから」
「いや、別に俺が怒る必要なんてない。別に俺がバカにされたわけじゃないからな」
「冷たいなぁ、君は」
俺は立ち上がり冷蔵庫にあるペットボトルのコーヒーをコップに入れて部屋の中心にあるちゃぶ台に置いた。
「お!コーヒーか、気が利くねぇ」
西条はそう言うと立ち上がらずにほふく前進でちゃぶ台まで移動し、座り直してアイスコーヒーをぐぃっと飲み干した。
「めちゃくちゃ美味い!やっぱコーヒーは安物に限るなぁ」
俺は再び腰を下ろし、ちゃぶ台を挟んで西条を睨んだ。
「それに関しては同感せざるを得ないが、あんたと同意見なのは何とも不愉快だ」
「君はなんとも酷いことを言うね。初対面だというのにさ」
確かに俺は初対面の年上の男に失礼な態度で接しているのかもしれないが、こんな怪しい男に丁寧な態度で接せるわけが無い。丁寧に話す必要も無い。
「そう言えば、あんたはここに何をしに来たんだ?」
とてもでは無いが父親に手を合わせに来ただけとは思えない風貌をしている西条に俺はそう疑問を投げかけると、よくぞ聞いてくれたと言わんとばかりに目を輝かせ、ニヤァと口の端をつり上げた。
「そう!それそれ!君に会いに来た目的を忘れかけていた!」
そういうと西条は立ち上がり、持参したものの玄関に置きっぱなしだったアタッシュケースを持ってきて勢いよくちゃぶ台に叩きつけた。
「なんだこれ?」
「これはね……君が受け取るべき君の親父さんからの遺産だよ」
「遺産ならもう受けとった。親父の金も土地も今は俺のところにあるし、正直もうこれ以上何も要らないよ」
「いや、最後に一つ君に受け取ってもらいたいものがあるんだ」
ニヤリと笑った西条はアタッシュケースの鍵をガチャガチャと解錠し、俺の方に向けてパカッと開いた。そこにはだいたい二十センチ程の刀の柄の様な木の棒が収納されていた。その柄らしきものにはなんの装飾もされていないが、綺麗に作り込まれており、むしろその姿が美しかった。
「なにこれ?刀の柄?」
「お!勘がいいねぇ……。とりあえず取り出してみてよ。面白いことが起こるから」
アタッシュケースの中身を訝しげに見る俺に西条はそう言ってきたので、恐る恐る柄を握って取り出してみた。
その刹那。驚くべき事に柄だけだと思っていたところに刃が現れた。というか、生えてきた。そして、一般的によく見る五十センチ程の刀の大きさになったのだ。
「は!?刀!?てか、えっ……!?」
俺はびっくりし過ぎて手から刀を離し、床に落としてしまった。
「いやー愉快滑稽烏骨鶏」
西条はケラケラ笑いながら驚いて固まってしまった俺にこう言い放った。
「これが君の親父さんが君のために遺した『封刀 人刃』これから君には、この刀で迫り来る敵と戦ってもらうよ」
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