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公爵様からのお誘い
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部屋に一度戻り手記を机の上に置くと晩餐室へそのまま向かう。
晩餐室へ着き、少し遅れてやってきたウィリアムも席に着くとエルメールが手際よく食事を用意する。
食事をしているとウィリアムがふとフォークを持つ手を止めてこちらを見て
「明々後日から先生とのレッスンが始まるんだろう?よければ明日出掛けないか?」
そう誘う彼にジュリエットはニッコリと笑い「はい!嬉しいですわ!」と返す。
しかし思い出したように「仕事の方はよろしいのですか?」と聞く。
「ああ、アーノルドが気を回して休みにしてくれたんだ。領地の中も案内したいし、予定がなければ是非。」
「あら、それでしたら楽しみにしてますわね!」
そう言った後、食べ終わった皿を片付けるアーノルドの方を見て「気を使ってくださりありがとうございます。」と礼を言う。
それに「お気になさらず」とにこやかに答えた後、料理を全て食べきってないにも関わらずデザートを持ってまいりますと言って部屋の奥の扉を潜り厨房へ向かった。
「あいつが照れるなんて珍しいこともあるもんだな。」
それを見て小さく呟いた後、デザートが来る前にと止めていた手を動かし食事を再開させる。
そして「どこか行きたいところがあったら言ってくれ。」とジュリエットに向かって言った。
「ありがとうございます、何か思いついたら言いますわね!」
今のところ特に思いつかなかったらしくそう返すと、ジュリエットも食事を再開させる。
「そういえば、カリーヌさんもこちらに越してくるんですのね。私、自分のお屋敷から通って来るんだと思ってましたわ。」
食事をしながらふと思いだしたことを口にする。
「ああ、先生が嫁いだ領地は少し遠くてね。それに元来家庭教師は住み込みで雇う方が多かったからな。」
家庭教師が住み込みの方が多いということに少し驚いた表情を見せたジュリエット。
「知りませんでしたわ、私の家に来てくれていた家庭教師は自分の家から通いで来てくれていたものだから。」
「最近では通いで雇う人もいるみたいだから知らなくても仕方がない。それでも滅多にみないが。住み込みの方が伝達がスムーズだし何かあっても臨機応変に出来るからな。」
何とは無しにそう言うと食べ終わったようでワインを飲む。
「そうだったのですね、勉強になりましたわ。」
恥ずかしそうに頬を赤らめて礼を言う。
「気にするな。自分の家が通いだったのだから知らないのも無理はない。」
そうフォローすると続けて心配そうな顔をして「先生とは上手くやれそうか?」と聞いてくる。
「はい、とってもいい方でしたわ!ダンスが終わったら音楽も教えていただく予定ですの。」
楽しげにそう答えるとジュリエットも食事を終えたようでナイフとフォークを置く。
するとタイミングよくアーノルドが現れてデザートを置いていく。
「本日はリンゴのソルベでございます。」
そう言うと空になった皿を持ち再び厨房へ向かう。
「お腹が一杯だからサッパリ食べられて良いですわね。」
嬉しそうに言ってソルベを食べる。
「ああ、くどくなくて案外うまいな。」
「甘いものはあんまり得意ではないのですか?」
「嫌いってほどではないがあんまり自分から食べようとは思わない。」
「そうだったのですね、たしかに男性はあまり甘いものは食べないのかしら?私のお父様も食べているところはあんまり見なかったですもの。」
「出されれば食べるがな。食後のデザートも今までは出さないようにしていたんだ。」
「私がいるから出すようにしたんですか?それだったら無理せずともたまにとかで良いですのに。」
申し訳なさげに言うジュリエットにウィリアムは
「いや、女性は甘いものが好きだろう?それに無理なようなら私の分はやめるように言うから気にしないでくれ。」
そう言うとソルベをあっという間に食べてしまう。
「わかりましたわ、気を使って出して頂きありがとうございます。」
「気を使ったとかではないから気にしないでくれ。ただそうしたいと勝手に思っただけだから。」
「ですがその心が嬉しいのですわ!」
そう言うジュリエットに「そうか。」と返す。
よくみると照れているようで髪に隠れている耳が赤くなっている。
ジュリエットもソルベを食べ終わったのを確認すると、少し仕事が残っているから戻ると言って立ち上がる。
ウィリアムが戻るのならばとジュリエットも立ち上がると、片付けるために残るであろうエルメールに
「クガイさんとシェフ達に今日も美味しかったです。ご馳走さま。と伝えておいて下さい。」
と言伝を頼んでウィリアムの後へ続いて晩餐室を出た。
そしてジュリエットの部屋の前に着くと
「それじゃあまた明日、楽しみにしている。おやすみ、良い夢を。」
そう言って書斎へ向かおうとするウィリアム。
その背中に「私も楽しみにしておりますわ、おやすみなさい。」と声をかけると部屋に入る。
晩餐室へ着き、少し遅れてやってきたウィリアムも席に着くとエルメールが手際よく食事を用意する。
食事をしているとウィリアムがふとフォークを持つ手を止めてこちらを見て
「明々後日から先生とのレッスンが始まるんだろう?よければ明日出掛けないか?」
そう誘う彼にジュリエットはニッコリと笑い「はい!嬉しいですわ!」と返す。
しかし思い出したように「仕事の方はよろしいのですか?」と聞く。
「ああ、アーノルドが気を回して休みにしてくれたんだ。領地の中も案内したいし、予定がなければ是非。」
「あら、それでしたら楽しみにしてますわね!」
そう言った後、食べ終わった皿を片付けるアーノルドの方を見て「気を使ってくださりありがとうございます。」と礼を言う。
それに「お気になさらず」とにこやかに答えた後、料理を全て食べきってないにも関わらずデザートを持ってまいりますと言って部屋の奥の扉を潜り厨房へ向かった。
「あいつが照れるなんて珍しいこともあるもんだな。」
それを見て小さく呟いた後、デザートが来る前にと止めていた手を動かし食事を再開させる。
そして「どこか行きたいところがあったら言ってくれ。」とジュリエットに向かって言った。
「ありがとうございます、何か思いついたら言いますわね!」
今のところ特に思いつかなかったらしくそう返すと、ジュリエットも食事を再開させる。
「そういえば、カリーヌさんもこちらに越してくるんですのね。私、自分のお屋敷から通って来るんだと思ってましたわ。」
食事をしながらふと思いだしたことを口にする。
「ああ、先生が嫁いだ領地は少し遠くてね。それに元来家庭教師は住み込みで雇う方が多かったからな。」
家庭教師が住み込みの方が多いということに少し驚いた表情を見せたジュリエット。
「知りませんでしたわ、私の家に来てくれていた家庭教師は自分の家から通いで来てくれていたものだから。」
「最近では通いで雇う人もいるみたいだから知らなくても仕方がない。それでも滅多にみないが。住み込みの方が伝達がスムーズだし何かあっても臨機応変に出来るからな。」
何とは無しにそう言うと食べ終わったようでワインを飲む。
「そうだったのですね、勉強になりましたわ。」
恥ずかしそうに頬を赤らめて礼を言う。
「気にするな。自分の家が通いだったのだから知らないのも無理はない。」
そうフォローすると続けて心配そうな顔をして「先生とは上手くやれそうか?」と聞いてくる。
「はい、とってもいい方でしたわ!ダンスが終わったら音楽も教えていただく予定ですの。」
楽しげにそう答えるとジュリエットも食事を終えたようでナイフとフォークを置く。
するとタイミングよくアーノルドが現れてデザートを置いていく。
「本日はリンゴのソルベでございます。」
そう言うと空になった皿を持ち再び厨房へ向かう。
「お腹が一杯だからサッパリ食べられて良いですわね。」
嬉しそうに言ってソルベを食べる。
「ああ、くどくなくて案外うまいな。」
「甘いものはあんまり得意ではないのですか?」
「嫌いってほどではないがあんまり自分から食べようとは思わない。」
「そうだったのですね、たしかに男性はあまり甘いものは食べないのかしら?私のお父様も食べているところはあんまり見なかったですもの。」
「出されれば食べるがな。食後のデザートも今までは出さないようにしていたんだ。」
「私がいるから出すようにしたんですか?それだったら無理せずともたまにとかで良いですのに。」
申し訳なさげに言うジュリエットにウィリアムは
「いや、女性は甘いものが好きだろう?それに無理なようなら私の分はやめるように言うから気にしないでくれ。」
そう言うとソルベをあっという間に食べてしまう。
「わかりましたわ、気を使って出して頂きありがとうございます。」
「気を使ったとかではないから気にしないでくれ。ただそうしたいと勝手に思っただけだから。」
「ですがその心が嬉しいのですわ!」
そう言うジュリエットに「そうか。」と返す。
よくみると照れているようで髪に隠れている耳が赤くなっている。
ジュリエットもソルベを食べ終わったのを確認すると、少し仕事が残っているから戻ると言って立ち上がる。
ウィリアムが戻るのならばとジュリエットも立ち上がると、片付けるために残るであろうエルメールに
「クガイさんとシェフ達に今日も美味しかったです。ご馳走さま。と伝えておいて下さい。」
と言伝を頼んでウィリアムの後へ続いて晩餐室を出た。
そしてジュリエットの部屋の前に着くと
「それじゃあまた明日、楽しみにしている。おやすみ、良い夢を。」
そう言って書斎へ向かおうとするウィリアム。
その背中に「私も楽しみにしておりますわ、おやすみなさい。」と声をかけると部屋に入る。
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