貧乏男爵家から公爵家に嫁ぐことになりました。

SUZU

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公爵様との初デート

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朝食を済ませた後、一度部屋へ戻って来て鏡を見ていると扉をノックする音が聞こえた。

それにアンナが返事をして扉を開けるとウィリアムが立っていた。

「ジュリエットはいるか?準備が出来たようならそろそろ行こうかと思うのだが。」

それに「少々お待ちください、お呼びして参ります!」と答えると未だに衣装部屋でおかしいところは無いかと鏡を見ていたジュリエットに

「お嬢様、旦那様が迎えに来てくださいましたよ!そろそろ行くみたいです。」

と言うとそれを聞いたジュリエットが心配そうな顔で聞く。

「わかったわ!ねえアンナ、私おかしな所はないかしら?」

「はい、大丈夫です!いつもの倍は可愛いですから胸を張って行ってきてください!」

アンナのその言葉に「お世辞でも嬉しいわ、ありがとう」と礼を言うと急いでウィリアムの許へ向かう。
アンナもジュリエットを追いかけて部屋の扉へ向かう。

「お待たせ致しました、迎えに来てくださりありがとうございます。」

礼を言うジュリエットに気にするなと返す。

「準備が出来たのなら行こうか。」

それに「はい、行きましょう」と言うジュリエットに後を追いかけて来たアンナが

「私も玄関ホールまでお伴します。」

と言って2人の後ろを歩く。

玄関ホールまでの短い距離を歩きながらウィリアムがジュリエットに聞く。

「どこか行きたい所は思いついたか?」

「考えてみたのですが行きたい所ばかりで絞れなかったのでウィリアム様にお任せしますわ。」

ジュリエットは続けて言う。

「これからここに住むのですからいつでも行けますもの。今日行けなかった所へはまた今度一緒に行きましょう。」

そう言い笑ってウィリアムをみるジュリエット。

「分かった。私もよく出かけるわけではないから詳しくは無いが大通りへ出てみよう。露店も出ているし女性が好きそうな店も多いだろうから。」

「お気遣いありがとうございます。確かにあまりウィリアム様がお出掛けしている姿が想像出来ませんわ、一緒に良いお店を探しましょうね!」

ジュリエットは後ろをついて来ているアンナを振り返る。

「良いお店を見つけたらアンナも今度一緒に行きましょうね!」

その言葉に「はい!楽しみにしていますね。」と返すアンナ。

ちょうど階段に差し掛かったためウィリアムがジュリエットの手を取りエスコートする。

あまり慣れていないジュリエットはそれに頬を染めながら小さく礼を言う。

階段を下り終わるとエルメールとアーノルド、他にもメイド達が並んでおりアーノルドが

「お待ちしておりました。馬車をご用意しておりますがどうされますか?」

と聞いてきたためウィリアムがジュリエットに聞く。

「大通りまではそんなに距離はないがどうする?ジュリエットはドレスだしよければ馬車に乗って行くか?」

「いいえ、遠くないのならば歩いて行きましょう。お散歩にもなって楽しいですわ、それに私男爵家にいた頃も歩いて移動が多かったから丈夫に出来ているんですわよ。」

それを聞いたアーノルドが「かしこまりました、それではその様に。もし帰りに利用されたいようでしたら言ってくださればいつでも向かわせますので。」と言ってくれたので有り難く受け止め礼を言う。

「それでは行ってくる、屋敷のことは頼んだぞ。何か急ぎのことが出来たら大通りをウロウロする予定だからそこまで人を寄越してくれ。」

「かしこまりました、ですが折角のデートをお邪魔出来ませんのでこちらのことはお気になさらず楽しんできてください。」

「ああ、わかった。」と返すとジュリエットに「それでは行こうか。」と声をかける。

「ええ、皆さん行ってきます。」

ジュリエットが使用人達に向かってそう言うと

「行ってらっしゃいませ。」

並んでいた一同が一斉に頭を下げて見送ってくれる。

そこにはアンナやエルメールも含まれており、それを背に2人は出かけるため公爵家を後にする。

それを確認したアーノルドはいつのまにか横に立っていた男性に

「それでは2人の護衛を頼みましたよ。決して2人の邪魔はしないように遠くから、でも確実に2人を護りなさい。」

と指示し、男性もそれに「かしこまりました。」と応える。

その男性は町人に紛れるように地味な服を着ているが、公爵家に忠誠を誓う諜報員の1人だ。
気配を消すことが出来て戦闘も出来る為、あまり護衛を近くに起きたくない時などに度々護衛を任される。

ウィリアムに限って負けることなどあるとは思えないが、公爵家当主という立場故に護衛はつけている。
それに今回は嫁入り前のジュリエットもいる為護衛もいるに越したことはないだろう。

そう考えるアーノルドに護衛を任された諜報員は任務を遂行するためウィリアム達の後を追って屋敷を出るのであった。


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