底辺回復術士Lv999 勇者に追放されたのでざまぁした

島風

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50クズの中のクズ、グナイゼナウ子爵

「お父様! もう止めてください!」 

懇願する娘の言葉に耳を貸すこともなく、ひたすら腰を動かすグナイゼナウ子爵。彼は自身の実の娘を抱いていた。彼の実の娘…とは言っても正妻の子ではない。実の娘とこのような関係にあることが世間に知れたら…ましてや厳格な現国王の耳に入れば、彼も唯では済まない。しかし、彼女は正妻の子ではなく、使用人との間に出来た身分の低い子。 

「お願いです。もう、止めて…」 

実の娘の懇願にも何も感じない子爵。むしろ、彼の嗜虐心を煽るだけであった。 

「たまらんな。この背徳感、お前もそうなんだろう?」 

「ち、違います。わ、私は…」 

実の娘でありながら、実の父親に犯される娘…。彼女には非合法の隷属の魔法が施されていた。身分が低い使用人との子のため、通常認知される事はない。金を積んで、引き取らせるのが通例だが、子爵はあえて認知して、実の子とした。 

自身の性の吐口とするため… 

「私、もうお嫁にいけなくなります」 

「何を言っているのだ。お前が結婚した時のための練習じゃないか? これもお父さんの愛情なのだよ」 

「う、嘘です」 

子爵を睨む娘。彼女には満足な教育など施されていない。事実上彼女は性奴隷なのだ。性の吐口に教育などいらない。子爵は何処までもクズだった。 

子爵は若い身体を楽しむ一方、そろそろ飽きてきたかなと思い始めていた。この娘は16の頃からこうした事に使われ続けてきた。既に20…本来ならとっくに嫁に嫁いでいる年齢だ。 

もちろん、身分の低い彼女らに政治的利用価値はない。彼女に待っているのは…処分… 

子爵はそろそろ、この娘を処分しようかと考えていた。もちろん、非合法な奴隷として販売する…と言うような危険な真似はしない。事実が明るみにでるようなリスクを犯す事はできない。それはつまり、そういう事だ… 

「そういえば、アーニャもそろそろ16になるな…」 

「お、お父様…」 

娘は震えていた。実の父が発した言葉の意味を理解した。教育を施されていなくても、なんとなくわかる。クズのする事が…自身が初めて、父親に抱かれた時、姉が一人いなくなった。この家には三人の身分の低い娘がいる。20の自分、18の妹、そして先日16になったばかりの妹。三人は腹は違えども、同じ境遇だったので、仲が良かった。そして、以前は4人目の姉がいた。20になった時、突然消えた姉を、子爵は嫁にやったと言った。だが、仮にも貴族である。身分が低くとも、嫁に出せばそれなりのお祝いをするだろう。 

しかし、姉は忽然と姿を消してしまった。 

貴族の世界では、情のあつい父として知られている。身分の低い使用人の子を認知しているからだ。しかし、実態は……鬼畜…。彼女は姉がどうなったのか、大体想像できた。 

「お前も、そろそろ嫁にやらんとな」 

「は、はい。お願いします…」 

彼女は自身の命の先が短い事を察していた。その目は虚で、もう、抵抗する事もなく、子爵のされるがままになっていた。 

☆☆☆ 

子爵は実の娘を堪能した後、使用人の奴隷、あの元悪徳侯爵ダニエルに会っていた。 

「それで、リナの行方はわかったのか? せっかくの見目良い若い女の初めてを頂けるかと嬉々としていたものが!!」 

「申し訳ございません。いつの間にか姿が見えません。迷子になったものではないかと」 

「いや、察して逃げたのだろう。至急、街内にも探しにいけ。見つからない時にはわかっておるな?」 

首を垂れるダニエル。彼は自身の娘の身体を、かつての子分であった子爵にあてがって、自身の身の安全を図ろうとしていた。あまつさえ、リナを時々楽しませてくれるよう子爵に懇願していた。 

「まあ、私の力を持ってすれば、必ず見つけられるが、お前には罰を与えんとな…。お前がリナを見つけ出せない時にはリナを使わせてはやらん」 

「そ、そんな! それはあまりにも殺生な話です!」 

クズは突っ込みどころが違うのである。 

☆☆☆ 

その頃リナは街中を走っていた。急ぎ、安全な所に逃げなければ! 今日にでも、あのあんこうのような体形の子爵の慰みものにされる。それに…自身の父親にも凌辱されるのかと思うと涙が出てきた。 

しかし、運命は彼女に味方した。自宅から満足に外に出してもらえなかったリナは街の地理は不案内だった。だが、運よく、教会を見つける事ができた。幸運の女神は彼女に微笑んだ。 

リナは教会に駆け込み。事情を話し、そして保護された。 

教会の神父は善人だった。彼は、これまでたくさんのこうした恵まれない人々を救ってきた。彼がこのような活動ができるのも、国王の善政の賜物だった。王がクズなら、神父のような人物はとっくに始末されていただろう。 

「大変な思いをしましたね…しかし、あなたの身の上は非常に危険です」 

「ここも安全ではないのですか?」 

神父の真剣な顔に、自身がなおも危険な状態である事を悟るリナ。しかし、神父は適切な解を見つける事ができた。 

「あなたの父親が実の親である事を盾にしたら…それにあなたは奴隷の身分だ。貴族が所有権を主張したら、引き渡すよりありません。貴族はお金にものを言わせて、あなたの言い分をもみ消すでしょう」 

「そ、そんな。私、このまま…」 

絶望するリナに神父は優しく話かける。 

「この国を出て、アルザス王国へ逃げませんか? アルザスに信用できるシスターがいます。あなたはこの教会が保護しました。あなたはアルザスの教会で尼となるのです。奴隷でも、王が決めた特別措置法に従って、あなたは尼になる事が可能です。一生、尼ですが…まだその方が…」 

「お、お願いします! 尼の方がいいです。あんな腐った世界にいる位なら、尼となって、女神様に祈りを捧げる事ができる方が遥かに幸せです!」 

リナの顔に希望の光が宿った。 

「明日、アルザスに行商に行く知り合いの商人の馬車に同乗させてもらうように頼みます。彼は信頼できますが、商いの手伝いはするのですよ」 

「は、はい! も、もちろん、喜んで!」 

こうしてリナはアルザスへ向かった。この時誰一人、リナがあのアルの愛人の一人となるのだなどとは思わなかった。
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