経験値10000倍~ハズレスキル放置プレイヤーが覚醒したらレベル上限なし! 最強で最速のレベルアップ~

島風

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89勇者レオンの敗北

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今度は穢れた聖剣で挑んでくるレオン。 

鋼の刀で上手くかわすが。 

「――ッ!?」    

凄まじい威力だ。 

今度は俺から斬りかかる。 

「――クッ!!」  

俺の剣戟は全て防がれた。  

初めて剣戟で負けた。 

いや、技術では遥かに俺の方が上だ。 

レオンの力任せの剣戟は無駄が多い。 

だが、その力がとんでもないのだ。 

「ふ……ふは、ふははははははは!!」  

高笑いするレオン。  

普通限界突破とか主人公側に起こるもんだろ?  

私の戦闘力は5万です!  

とか、言って。  

スーパー○○○人とかになって主人公にぶっちめられる。  

それが普通だろ?  

なのに、なんで絶対主人公側の俺じゃなくてレオンのほうにそれが起こるの?  

逆の立場になると、理不尽極まりない。勝ったと思ったら新たな力が手に入るとか、こちらとしたらたまったもんじゃない。  

悪役の方が限界突破とかしているんだけど? 

俺、どう考えても主人公サイドなんだけど?  

覚醒とかするヤツ性格悪いだろ! 

俺は流石に焦っていた。 

レオンの力は身体強化(極大)をもってしても受けるのがやっと。 

俺の技術で何とかしているが、力の差は歴然だ。 

しかし、その時、またあのアホ天の声が聞こえた。 

『アル君、ごめん、ごめん、海外旅行の時差ボケで寝てたの、この間のスタンビードのダンジョンの経験値1000億入るね。レベルが3000になりました。えっと、スキルは数え切れないからいいやつだけ言うね。スキル【覚醒】。使うといいよ。それとアル君、【ステルス】のスキル忘れてルでしょ?』 

あああああ! 

めっちゃ腹たつ! 

だけど、スキル覚醒? 

それずるくない? 

いや。 

俺は主人公側だからいいのだ。 

前言は撤回する。 

しかし。 

「死ね、死ね、殺さないと、殺さないと、気が紛れん! だから、殺そう……」  

なんだ?  

レオンの様子がおかしい。  

「敵、敵だ。殺さないと、殺さないと……」  

そうか、深淵覚醒が禁忌とされる所以。  

深淵覚醒した者は全て討伐されている。  

深淵覚醒した者の研究記録は公開されていない。  

真の覚醒を果たした者の記録は公開されているのに。  

つまり、深淵覚醒した者は自我がおかしくなるのだろう。  

レオンは既に人ではなくなっていた。  

「殺さないと、殺さなければ。殺せば殺すころ殺したい、殺せころころころころころ……」    

俺は自身に宿った覚醒のスキルでこの状況を打破するつもりだ。 

だが、俺は早く勝負を決める必要に迫られた。 

この男には根本的なことをわからせる必要がある。   

故に。   

その傲慢なプライドの根本を基底からへし折らなければならない。   

努力した者と才能に胡坐をかいた者の差を教えてやらなければならない。  

理性が残っているうちに。 人であるうちに。早く。  

そして俺は覚醒とステルスのスキルを発動した。 

そしてレオンに斬りかかる。 

不知火流刀剣術 

紫電一閃 

『陽炎』 

「何だと――!?」   

「う、そ……」   

レオンも味方のクリス達までが驚いた。   

何故なら、俺はレオンの穢れた聖剣を真っ二つにしていた。 

レオンの深淵化では俺の覚醒を超えることはできない。 

その理由が分かった。  

深淵化は女神からの恩恵たる魔素の効率化、そしてエネルギーを受け取る入力段のインピーダンスの低下。  

これをやっている。だが、一つ明らかに誤っている点がある。  

それは女神からの力を得る回路に刻まれるルーン文字。  

そこには当然女神エリスの名が刻まれるべき。  

だが。  

レオンの魔法陣には邪神の名が刻まれていた。  

深淵覚醒魔法と真の覚醒魔法の違い。  

それは戴く神を間違えているから。  

レオンは自身が不利なことを悟ったようだ。  

途端に焦ったのか、魔法を連発し、時には例の折れた聖剣で切りつけてきた。  

「往生際が悪いぞ! いい加減諦めろ! 僕に勝つことなどありえないのだ!」  

「ふざけるな! どこまで傲慢なんだ! 生まれながらに優劣が決まる? そんなことは認めない! 人は努力と人の教えをこうて成長する生き物なんだ!」  

「クッ!?」  

何度かレオンと剣戟挟む。  

ドンドン俺が有利になる。  

何故ならレオンは穢れた聖剣で人外の力を得、深淵化までしているが、剣の扱いも体術も力任せ。 

師匠の元で基礎からみっちり学んだ俺の無駄のない動きに敵う筈がない。 

こんなの冒険者達、凡人には当たり前の行動。  

教えをこい、鍛錬する。  

生まれた時から上限が決まっている優秀なジョブ。強いジョブを持つ者がそこに満足してしまうが上、ありえないモノこそが人の本質。ジョブが人から人らしさを奪った。  

そう、無限の可能性を。  

そして、最後の斬撃を加える。  

「……やめろ……!!」    

レオンはわからせられたようだ。    

俺が深淵化したレオンを超えた。ということを。  

「やめろ、無礼者! 身の程を知れ! 最強の称号は僕のモノだ! お前如きが戴いていい訳がない!!」    

「残念だが、人は努力によって、どこまでも進化できるんだよ!!」    

「やめろッ! 見せるな! 最強の技を――僕から奪うな――――――ぁッ!!」    

レオンの懇願を含んだ絶叫。当然……無視だ。  

俺はあっさり斬撃を加えた。  
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