Broken Arrows

蓮華空

文字の大きさ
55 / 107
あの日のように……

54

しおりを挟む
 バスルームで抱かれた後、どうやってベッドにまで行ったのか、雷亜には記憶が無かった。

 ただ、シャノンはバスルームだけでは飽きたらず、ベッドの上でも雷亜を抱いた。

 抗うことの出来ない快楽の奔流に包まれながら、何度絶頂に達しただろうか……。

 その間、覚えている事といったら、全身を覆う激しい快楽と、部屋に響き渡る肉のぶつかり合う音だけだった。

 シャノンが何か話かけてきても、雷亜の口から溢れる言葉は、嫌とかもう駄目とかそんな言葉しか、出なかったような気がする。

 後はひたすら喘ぎ声を発し続けた。
 
 そして、気付いた時には一人、ベッドに寝かされていた。

 今──何時だろう?と思って雷亜は時計を探した。

 シャノンの寝室は殺風景だった。大きなキングサイズのベッドと小さな本棚。パソコンデスクがあるだけだ。

 ぼんやりと起き上がり、尻に体重をかけると、妙な感覚がじわっとやってきて、思わず身体を捩った。と、同時に部屋のドアが開き、シャノンが入ってきた。

「やっと起きたか?お前もシャワーを浴びたら行くぞ!」

 雷亜は訳が分からず、「どこに?」と訊いた。

「お前の家だよ。写真を消すって約束しただろ?」

 ──え?!

「忘れたとは言わせねぇぞ。絶対に消すって言ったからな!」

「そ、それって、ヤってる時にした約束?」

「ああ」

 と、言ってシャノンが自分のスマホ画面を雷亜に差し出た。
 雷亜は一瞬にして、ゆでダコみたいに赤くなり、画面に飛び付こうとしたが、シャノンはさっと引いてしまった。

「ちょっと!そんなの撮らないでよっ!!」

「約束した証拠」

 シャノンは勝ち誇った笑顔を浮かべ、雷亜の隣に座った。

「あ、あんな時にした約束なんて無効だよ」

 反論すると、シャノンの瞳が冷たく雷亜を刺した。

「あ、そう。じゃあもう一度泣かせてやろうか?」

 ベッドのスプリングを軋ませながら、シャノンがまた迫ってきた。柔らかそうなプラチナの髪の隙間から見える瞳は、濡れた輝きを放ち、手はまた雷亜の太股を撫で付け始める。

「──わ、わかったよ!言う通りにするよ」

 雷亜は仕方なく承諾した。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

あなたの隣で初めての恋を知る

彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。 その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。 そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。 一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。 初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。 表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

処理中です...