男子高校生ヒロサダの毎日極楽

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2020年

ステイファーム4-2「小休憩〜皐月先生&ヒロサダ編〜」前編

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 「ヒロサダ君、ちょっとここで待ってて!!!」
 ゲストルームに眞名井ちゃんと松野さんを置いて出てきた皐月先生とヒロサダは、同じ宿泊棟内にある皐月先生の部屋にたどり着いた。さすがファーム長の娘だけあってか、ゲストルームの隣とは言っても、他の部屋とは少し離れたところに位置している。
 皐月先生はヒロサダを部屋の前に待たせ、部屋へと入っていった。
 「分かりましたじゃ~」
 乙女の部屋に男が入るのだから、片付け等するのであろうと、物分かりのいいヒロサダなのであった。

 「ふ、ふふっ。ヒロサダ君が私の部屋に………!!!ま、まずは着替えましょうか」
 大好きなヒロサダが自分の部屋に来る。松野さんにヒロサダのことについて手加減しない宣言をしたばかりである皐月先生は、今までに感じたことのない緊張に襲われていた。
 学校からスーツで飛び出してきてそのままだったので、皐月先生は部屋着に着替えた。もちろんヒロサダのことを意識して服を選んだ。攻めすぎず守りすぎない、デニム生地のショートパンツに大きめのぶかぶかTシャツ。Tシャツの丈はちょうどショートパンツが隠れる長さで、胸元は緩めのUネックと、ヒロサダの視線を意識したコーディネートとなった。緩めの胸元からTシャツの中身が見えてもいいように、中に一枚キャミソールを着て準備万端。部屋の中は、高校教師として就職した際、引っ越しで荷物を移していたため散らかるほど物はない。小型テレビやタンスなどの必要最低限の家具が置かれてあるだけなので、特に片付ける必要はなかった。
 
 
 「お待たせ~!!!ヒロサダ君、入っていいわよ!!」
 忘れかけていたコロコロを部屋にかけ、ヒロサダを部屋に招いた。空いているスペースに布団を敷くように指示すると、計算通りか偶然か、皐月先生のベッドのすぐ隣に位置することになった。
 「ふふっ。ヒロサダ君~。そんなに緊張しなくても大丈夫よ~!!!」
 「は、はいですじゃ~」
 乙女の部屋は、こんなにもいい匂いがするものなのかと部屋に入った瞬間に思ったヒロサダ。匂いを嗅いでいると思われたくなかったため、ヒロサダの呼吸数は通常の3分の2程になっており、軽い酸欠と緊張が相まって、胸の鼓動は今までにないほど高まっている。そんなヒロサダを見て皐月先生は、緊張しているのは自分だけじゃなかったと安心し、少し落ち着きを取り戻したようだ。
 ヒロサダが布団を敷き終わると、皐月先生はその上に座った。ヒロサダもまた、布団の上の皐月先生の隣スペースに正座した。
 「あ、ここがちゃんと敷けてないわよ~」
 皐月先生は旅館の女将のように、ヒロサダの敷いた布団の、先端が隠れていた隅をサッと戻した。この際、ヒロサダの斜め後ろ、皐月先生からみると斜め正面の位置の布団の隅を、お尻を上げて手を伸ばして前かがみの姿勢で戻したので、ヒロサダの視線が皐月先生のTシャツの中に入るような体勢に一瞬だがなった。布団の隅は本当に隠れていたのかは分からないが、ヒロサダは皐月先生のカーディガンが一瞬目に入った。
 「わ、ワシが布団敷くの下手でしたじゃ~」
 さらに動揺している様子が見て取れるヒロサダを、「ふふっ」といつものような笑みを浮かべ見ている皐月先生。視線を正面に向けると、数十センチ先には目線を左斜め下に向け顔をほんのり赤らめているヒロサダがいた。無言のままヒロサダを見つめていると、視線に気づいたかヒロサダも視線を皐月先生へと向けた。

 長距離運転で疲れているはずの皐月先生だが、この状況でどちらからも寝ましょうの声は出てこない。ヒロサダが入ってきてすぐに部屋の鍵を閉めた皐月先生は、この後どのようなご褒美タイムを過ごすのだろうか。
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