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2020年
ステイファーム7「食堂」
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「こ、ここが食堂ですじゃな~」
興奮の冷めやらない2人の乙女を引き連れて、ヒロサダは皐月ファームの食堂へとたどり着いた。
「……さ、皐月先生のお父さんが言ってた通り、食堂のおばちゃん以外は居ないじゃな~!」
皐月ファームの食堂は、券売機で食券を買うシステムではなく、おぼんと箸を取り、おばちゃん達の元に行き好きなおかずを頼むというシステムなのだ。そのため、特にメニューは決まっておらず、その日によっておばちゃんの作るメニューは変わるのだ。また、社員ファーストの皐月ファームでは、毎月一定額の食費を払うだけで、いつでも食堂で食べ放題という、素晴らしい制度を導入しているのだ。ヒロサダ達もまた、ファーム長の娘である皐月先生の知り合いということで、ファーム長から在ファーム中は食堂では無料で食べ放題という特権を渡されていたのだ。
「席を取る必要はないから、早速おばちゃんの元に行くじゃ~」
そう言ってヒロサダは、両頬をリスの頬袋のように膨らませている可愛らしい2人の乙女を引き連れ、おぼんを取りに行った。
長い台をはさんで、厨房側におばちゃんが数メートル間隔で立っている。そのおばちゃん一人ひとりがその日に提供するメニューがボードに書かれており、欲しいメニューがあったらそのおばちゃんに頼み、その場で作ってもらい、おぼんに乗せるという、一般的な食堂と同じシステム。普段はタブーとされている、人の流れを逆走する行為も、この時は堂々とすることができる。
「………おぼんって、こういう使い方するものだったのね…」
おぼんは股間を隠すための道具だとばかり思っていた眞名井ちゃん。高校はお弁当、小中学校での給食は、おぼんではなく風呂敷の上に食器を置いていたため、食堂でおぼんを見るのは新鮮だった。新たな発見ができたという嬉しさで、興奮も少し冷めてきたようだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん。…………少し落ち着いたじゃか???」
そこですかさず声をかけたヒロサダ。女の子は少しの変化でも、好きな人に気づいて欲しい生き物だということを何かのコラムで見て、知識を得ていたヒロサダは、眞名井ちゃんの感情の変化を鋭く指摘した。
「……グフ、す、少し……ねっ」
そんなヒロサダに対し、顔の赤らめが興奮によるものではなくなった眞名井ちゃん。2人の雰囲気がよくなってきたと思ったところで………。
「ま、松野もいるんだけどなぁ~!!!!」
黙っていないのが松野さんなのであった。
眞名井ちゃんの機嫌を取ったら、松野さんの機嫌が悪くなる。その逆もまた然りなのであった。
「ま、松野さん~……………」
2人の乙女の機嫌を同時に取るのは難しいと分かったヒロサダ。すでにおぼんを取っているから、とりあえずおかずを選び、席に着こうと提案した。
2人の乙女の反応を確認せずにそそくさと1人目のおばちゃんの元に行ったヒロサダ。少々明るさを取り戻してきた眞名井ちゃんと、さらに不満顔の松野さんも、ヒロサダに続いた。
席に着いてからが勝負である。
興奮の冷めやらない2人の乙女を引き連れて、ヒロサダは皐月ファームの食堂へとたどり着いた。
「……さ、皐月先生のお父さんが言ってた通り、食堂のおばちゃん以外は居ないじゃな~!」
皐月ファームの食堂は、券売機で食券を買うシステムではなく、おぼんと箸を取り、おばちゃん達の元に行き好きなおかずを頼むというシステムなのだ。そのため、特にメニューは決まっておらず、その日によっておばちゃんの作るメニューは変わるのだ。また、社員ファーストの皐月ファームでは、毎月一定額の食費を払うだけで、いつでも食堂で食べ放題という、素晴らしい制度を導入しているのだ。ヒロサダ達もまた、ファーム長の娘である皐月先生の知り合いということで、ファーム長から在ファーム中は食堂では無料で食べ放題という特権を渡されていたのだ。
「席を取る必要はないから、早速おばちゃんの元に行くじゃ~」
そう言ってヒロサダは、両頬をリスの頬袋のように膨らませている可愛らしい2人の乙女を引き連れ、おぼんを取りに行った。
長い台をはさんで、厨房側におばちゃんが数メートル間隔で立っている。そのおばちゃん一人ひとりがその日に提供するメニューがボードに書かれており、欲しいメニューがあったらそのおばちゃんに頼み、その場で作ってもらい、おぼんに乗せるという、一般的な食堂と同じシステム。普段はタブーとされている、人の流れを逆走する行為も、この時は堂々とすることができる。
「………おぼんって、こういう使い方するものだったのね…」
おぼんは股間を隠すための道具だとばかり思っていた眞名井ちゃん。高校はお弁当、小中学校での給食は、おぼんではなく風呂敷の上に食器を置いていたため、食堂でおぼんを見るのは新鮮だった。新たな発見ができたという嬉しさで、興奮も少し冷めてきたようだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん。…………少し落ち着いたじゃか???」
そこですかさず声をかけたヒロサダ。女の子は少しの変化でも、好きな人に気づいて欲しい生き物だということを何かのコラムで見て、知識を得ていたヒロサダは、眞名井ちゃんの感情の変化を鋭く指摘した。
「……グフ、す、少し……ねっ」
そんなヒロサダに対し、顔の赤らめが興奮によるものではなくなった眞名井ちゃん。2人の雰囲気がよくなってきたと思ったところで………。
「ま、松野もいるんだけどなぁ~!!!!」
黙っていないのが松野さんなのであった。
眞名井ちゃんの機嫌を取ったら、松野さんの機嫌が悪くなる。その逆もまた然りなのであった。
「ま、松野さん~……………」
2人の乙女の機嫌を同時に取るのは難しいと分かったヒロサダ。すでにおぼんを取っているから、とりあえずおかずを選び、席に着こうと提案した。
2人の乙女の反応を確認せずにそそくさと1人目のおばちゃんの元に行ったヒロサダ。少々明るさを取り戻してきた眞名井ちゃんと、さらに不満顔の松野さんも、ヒロサダに続いた。
席に着いてからが勝負である。
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