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2020年
ステイファーム8-4「レッツランチ!」
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ヒロサダは悩んでいた。
「もう2人が来てしまったじゃ~」
2人の乙女の機嫌をどうやって取るか。おばちゃんの数よりも少ない3人という客数では、食事の準備など一瞬で済んでしまった。
「眞名井ちゅわ~んに松野さん………。やっぱりまだ昨日の夜のこと、根に持っているじゃか~………」
席に着いた時、活け造りの鯛と目があってしまったヒロサダは、なんだか切ない気持ちになっていた。そんな感傷に浸っていると、2人をなだめる方法を考える時間が無くなってしまったのだ。いや、鯛のことを考えなくても、それほど時間はなかったであろう。とにかくヒロサダは、焦っていた。これが3人っきりでいられる最後の時間かもしれないからだ。皐月ファームの従業員、ましてや皐月父と同じ空間にいると、2人の機嫌はさらに悪くなるに違いなかった。そのためヒロサダは、どうにかここで2人の機嫌を戻したいと切に思っていたのだ。
「……眞名井ちゅわ~ん…………、松野さん………」
ヒロサダが恐る恐る両サイドの2人を見ると、2人をなだめる策を考えすぎていたヒロサダには聞こえていなかったが、2人の中で会話が弾んでいた。
「ヒロサダ君のメニューと全く同じだなんて!!!松ミョン、ウケるわね!!!」
「松野も、運命感じちゃったかなぁ~!?」
「何よ~!!私の方がヒロサダ君に運命感じてるんだからね~!!!グフフッ」
「松野、まなりんに負けないかなぁ~!」
「グフッ、私だって~!!!」
食堂に入る前とは打って変わって、笑顔でヒロサダトークを繰り広げている2人の乙女。そんな2人の姿を見て、ヒロサダは少し拍子抜けだった。
「ふ、ふ、2人とも!?もう、その、、、調子はいいんじゃか???」
ヒロサダは2人を逆上させないように、慎重に言葉を選んだ。
「調子???ああ~!私達の機嫌のことね???」
「松野、昨日の夜のことはもう気にしてないかなぁ~」
「私も~!!!グフフッ」
2人の言葉を聞き、さらに訳が分からなくなったヒロサダ。「乙女心…」と呟き、少しモヤモヤした気分のヒロサダなのであった。
「ねぇまなりん~。そのカルパッチョ、松野の活け造りと少し交換してくれないかなぁ~???」
「もちろんいいわよ松ミョン!!!でも、私活け造りはいらないわ!だって、グフッ、ヒロサダ君のをグフフッ、食べさせてもらうんだからグフフッグフ!!!」
「あ~!!!松野も~!!!」
鯛の活け造りをヒロサダから食べさせてもらおうとしている眞名井ちゃんと松野さん。松野さんに至っては、自分のおぼんの上にも同じものがあるのだが………。ヒロサダは2人の機嫌が今どういう状態にあるのか分からなかったため、自分の箸で鯛の切り身をつかみ、2人の乙女の艶やかな口に運ぶほか、選択肢はなかった。
「やっぱりヒロサダ君から食べさせてもらうのは、格別かなぁ~!!!」
「グフッグフフ、これが宿泊中ずっと続くなんてグフフ、グフッグフフッ」
眞名井ちゃんは言うまでもないが、今回は松野さんまでも、色々漏れている。
「ワシも早く食べたいじゃ~…………」
一度その興奮を感じてしまうと、なかなかそこから抜け出すことのできない2人の乙女。自分が赤ちゃんになったような気分で、ヒロサダから食べさせてもらっている。
「ヒロサダ君と一緒にいられる時に、思いっきりヒロサダ君を感じなくちゃね~!!!」
「松野も、そう思うかなぁ~!!!」
独自のヒロサダ論を展開した眞名井ちゃんと松野さん。そんな2人に対し、どうすることも出来なかったヒロサダなのであった。
「ヒロサダ君だけじゃなくて、もちろん松ミョンと一緒にいるから、楽しいのよ~!!!」
「松野も、まなりんと一緒にいると、知らない自分をさらけ出すことができて、とっても楽しいかなぁ~!!!」
この2人が一緒になると、怖いもの無しなのであった。
「ワシのことも思いやってくれじゃ~!!!」
食堂中に響き渡る心の叫びを声にした、目の前の美味しそうな料理をお預けされている、両利きになりそうなヒロサダなのであった。
「もう2人が来てしまったじゃ~」
2人の乙女の機嫌をどうやって取るか。おばちゃんの数よりも少ない3人という客数では、食事の準備など一瞬で済んでしまった。
「眞名井ちゅわ~んに松野さん………。やっぱりまだ昨日の夜のこと、根に持っているじゃか~………」
席に着いた時、活け造りの鯛と目があってしまったヒロサダは、なんだか切ない気持ちになっていた。そんな感傷に浸っていると、2人をなだめる方法を考える時間が無くなってしまったのだ。いや、鯛のことを考えなくても、それほど時間はなかったであろう。とにかくヒロサダは、焦っていた。これが3人っきりでいられる最後の時間かもしれないからだ。皐月ファームの従業員、ましてや皐月父と同じ空間にいると、2人の機嫌はさらに悪くなるに違いなかった。そのためヒロサダは、どうにかここで2人の機嫌を戻したいと切に思っていたのだ。
「……眞名井ちゅわ~ん…………、松野さん………」
ヒロサダが恐る恐る両サイドの2人を見ると、2人をなだめる策を考えすぎていたヒロサダには聞こえていなかったが、2人の中で会話が弾んでいた。
「ヒロサダ君のメニューと全く同じだなんて!!!松ミョン、ウケるわね!!!」
「松野も、運命感じちゃったかなぁ~!?」
「何よ~!!私の方がヒロサダ君に運命感じてるんだからね~!!!グフフッ」
「松野、まなりんに負けないかなぁ~!」
「グフッ、私だって~!!!」
食堂に入る前とは打って変わって、笑顔でヒロサダトークを繰り広げている2人の乙女。そんな2人の姿を見て、ヒロサダは少し拍子抜けだった。
「ふ、ふ、2人とも!?もう、その、、、調子はいいんじゃか???」
ヒロサダは2人を逆上させないように、慎重に言葉を選んだ。
「調子???ああ~!私達の機嫌のことね???」
「松野、昨日の夜のことはもう気にしてないかなぁ~」
「私も~!!!グフフッ」
2人の言葉を聞き、さらに訳が分からなくなったヒロサダ。「乙女心…」と呟き、少しモヤモヤした気分のヒロサダなのであった。
「ねぇまなりん~。そのカルパッチョ、松野の活け造りと少し交換してくれないかなぁ~???」
「もちろんいいわよ松ミョン!!!でも、私活け造りはいらないわ!だって、グフッ、ヒロサダ君のをグフフッ、食べさせてもらうんだからグフフッグフ!!!」
「あ~!!!松野も~!!!」
鯛の活け造りをヒロサダから食べさせてもらおうとしている眞名井ちゃんと松野さん。松野さんに至っては、自分のおぼんの上にも同じものがあるのだが………。ヒロサダは2人の機嫌が今どういう状態にあるのか分からなかったため、自分の箸で鯛の切り身をつかみ、2人の乙女の艶やかな口に運ぶほか、選択肢はなかった。
「やっぱりヒロサダ君から食べさせてもらうのは、格別かなぁ~!!!」
「グフッグフフ、これが宿泊中ずっと続くなんてグフフ、グフッグフフッ」
眞名井ちゃんは言うまでもないが、今回は松野さんまでも、色々漏れている。
「ワシも早く食べたいじゃ~…………」
一度その興奮を感じてしまうと、なかなかそこから抜け出すことのできない2人の乙女。自分が赤ちゃんになったような気分で、ヒロサダから食べさせてもらっている。
「ヒロサダ君と一緒にいられる時に、思いっきりヒロサダ君を感じなくちゃね~!!!」
「松野も、そう思うかなぁ~!!!」
独自のヒロサダ論を展開した眞名井ちゃんと松野さん。そんな2人に対し、どうすることも出来なかったヒロサダなのであった。
「ヒロサダ君だけじゃなくて、もちろん松ミョンと一緒にいるから、楽しいのよ~!!!」
「松野も、まなりんと一緒にいると、知らない自分をさらけ出すことができて、とっても楽しいかなぁ~!!!」
この2人が一緒になると、怖いもの無しなのであった。
「ワシのことも思いやってくれじゃ~!!!」
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