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2018年上半期
大相撲
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「栃ノ心関!!!2018年初場所優勝おめでとうございますじゃ~!!!」
大相撲初場所は西前頭三枚目の栃ノ心関が14勝1敗という成績で見事初優勝を決めた。平幕優勝は実に6年ぶりの快挙である。この、ヒロサダの日常もまた数年ぶりの更新である。
「母ちゃん!ちょっくら相撲部屋に行ってくるだ~!!!」
ヒロサダはクラスメイトの幅尻君のお父さんが経営している〔百百百部屋〕へ向かった。百百百部屋は“みんなで相撲!!!”がキャッチコピーの社交的でサイバー感あふれる相撲部屋だ。
「幅尻君!たのもぉ~っ!!!!」
道場破りのような威勢の割には腰が引けているヒロサダが扉を開けた。
「やあいらっしゃい!ヒロサダ君!」
「君がヒロサダ君か!よく来てくれたね、さあどうぞどうぞ」
鼻眼鏡をかけた幅尻君と、そのお父さんがヒロサダを出迎えた。最近の若者には昔のような猛稽古や厳しい待遇はそぐわないと思っているのか、入門を決めたヒロサダに対して幅尻父はやたら猫なで声でヒロサダを持ち上げる。
「フ~ッ!!!かぁ~っこうぃ~ねぇ!!!惚れちゃう!!!!」
幅尻父がそっち系かもしれないと感じつつも、そのことには一切触れずヒロサダは本題に入った。
「幅尻のおじさん!!!いや、親父さん!!!!いや、ママ!!!!!」
幅尻父の表情が徐々に緩んでいるのが幅尻にもわかった、と同時にそっち系なのではという今までの疑いが確信に変わった。
「なぁに~!?ヒロサダちゅわ~ん!」
ゼロ距離で投げキッスを放つ幅尻父に一瞬怯んだヒロサダだったが、話が進みそうにないと思った(というよりはあらぬ方向に行ってしまいそうだった)のでヒロサダは、話を続けた。
「ママ!!!!!ワシをこの部屋に入れてくだされ!!!!覚悟はできております!この世界でテッペンまで登りつめてみせまする!!!」
「ヒロサダ君!ほんとだね!ありがとう!!!最近赤字続きで困っていたんだよ!本当に感謝するよ!じゃあ早速気が変わらないうちに」
そう言って鼻眼鏡をかけた幅尻は、いや、あれは鼻眼鏡ではない、自前の鼻だ!!!ヒロサダは同じクラスだったにも関わらず今の今までの気がつかなかったのか………とにかく幅尻が書類とボールペン、酒肉を持ってきた。
「その酒肉をワシにくれるだか???感激したじゃ~!!!!」
ヒロサダは力士不足の部屋に入門を決めたことで、歓迎されていると思い、コサックの舞を踊った。
「あら~、ムスコちゃん!その酒肉じゃないわよ~、こっちの朱肉でしょ!もうドジなんだからぁ~!」
すっかりおネェな幅尻父が幅尻に言った。
「おっといけない、じゃあこれは酒池肉林の部屋に持って行っておくね~」
必死にコサックの舞を踊っているヒロサダの前には書類とボールペンと朱肉が置かれた。
「じゃあねぇ、ヒロサダちゃん!ここにサインと印鑑お願いね!」
入門に印鑑がいるとは思っていなかったヒロサダは印鑑を作ってさえいなかった。
「入門に印鑑がいるんじゃったか~?知らなかったじゃ~っ!?ところでこの書類はなんですじゃ???」
「入門?????なんのことかしら???この書類は、部屋を借りるための契約書よぉ~ん。家賃と敷金、礼金、ご祝儀、御香典はここに書いてあるから毎月用意してねぇ~ん!」
なんのことかわからないヒロサダはもう一度看板を見に行った。
〔みんなで住もう!百百百部屋!(空室あります)〕
大相撲初場所は西前頭三枚目の栃ノ心関が14勝1敗という成績で見事初優勝を決めた。平幕優勝は実に6年ぶりの快挙である。この、ヒロサダの日常もまた数年ぶりの更新である。
「母ちゃん!ちょっくら相撲部屋に行ってくるだ~!!!」
ヒロサダはクラスメイトの幅尻君のお父さんが経営している〔百百百部屋〕へ向かった。百百百部屋は“みんなで相撲!!!”がキャッチコピーの社交的でサイバー感あふれる相撲部屋だ。
「幅尻君!たのもぉ~っ!!!!」
道場破りのような威勢の割には腰が引けているヒロサダが扉を開けた。
「やあいらっしゃい!ヒロサダ君!」
「君がヒロサダ君か!よく来てくれたね、さあどうぞどうぞ」
鼻眼鏡をかけた幅尻君と、そのお父さんがヒロサダを出迎えた。最近の若者には昔のような猛稽古や厳しい待遇はそぐわないと思っているのか、入門を決めたヒロサダに対して幅尻父はやたら猫なで声でヒロサダを持ち上げる。
「フ~ッ!!!かぁ~っこうぃ~ねぇ!!!惚れちゃう!!!!」
幅尻父がそっち系かもしれないと感じつつも、そのことには一切触れずヒロサダは本題に入った。
「幅尻のおじさん!!!いや、親父さん!!!!いや、ママ!!!!!」
幅尻父の表情が徐々に緩んでいるのが幅尻にもわかった、と同時にそっち系なのではという今までの疑いが確信に変わった。
「なぁに~!?ヒロサダちゅわ~ん!」
ゼロ距離で投げキッスを放つ幅尻父に一瞬怯んだヒロサダだったが、話が進みそうにないと思った(というよりはあらぬ方向に行ってしまいそうだった)のでヒロサダは、話を続けた。
「ママ!!!!!ワシをこの部屋に入れてくだされ!!!!覚悟はできております!この世界でテッペンまで登りつめてみせまする!!!」
「ヒロサダ君!ほんとだね!ありがとう!!!最近赤字続きで困っていたんだよ!本当に感謝するよ!じゃあ早速気が変わらないうちに」
そう言って鼻眼鏡をかけた幅尻は、いや、あれは鼻眼鏡ではない、自前の鼻だ!!!ヒロサダは同じクラスだったにも関わらず今の今までの気がつかなかったのか………とにかく幅尻が書類とボールペン、酒肉を持ってきた。
「その酒肉をワシにくれるだか???感激したじゃ~!!!!」
ヒロサダは力士不足の部屋に入門を決めたことで、歓迎されていると思い、コサックの舞を踊った。
「あら~、ムスコちゃん!その酒肉じゃないわよ~、こっちの朱肉でしょ!もうドジなんだからぁ~!」
すっかりおネェな幅尻父が幅尻に言った。
「おっといけない、じゃあこれは酒池肉林の部屋に持って行っておくね~」
必死にコサックの舞を踊っているヒロサダの前には書類とボールペンと朱肉が置かれた。
「じゃあねぇ、ヒロサダちゃん!ここにサインと印鑑お願いね!」
入門に印鑑がいるとは思っていなかったヒロサダは印鑑を作ってさえいなかった。
「入門に印鑑がいるんじゃったか~?知らなかったじゃ~っ!?ところでこの書類はなんですじゃ???」
「入門?????なんのことかしら???この書類は、部屋を借りるための契約書よぉ~ん。家賃と敷金、礼金、ご祝儀、御香典はここに書いてあるから毎月用意してねぇ~ん!」
なんのことかわからないヒロサダはもう一度看板を見に行った。
〔みんなで住もう!百百百部屋!(空室あります)〕
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